サービス付き高齢者向け住宅 | 向井幸一のブログ

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高齢者住宅の管理運営をしている高齢者のブログ

安心の見守りサービスが付いた高齢者向け住宅として登場した「サービス付き高齢者向け住宅」は創設から4年目になりますが全国で18万戸を超えるまでになりました。現在では新築で供給される賃貸住宅のうち4戸に1戸は高齢者住宅という時代になりました。

少子高齢社会の象徴的な存在ではないかと思います。


ところが最近は新規供給が極端に少なくなってきました。理由はいくつか考えられますが一番は

・魅力的な住まいが少ない

ということではないかと思います。結果的に入居率が低いという現象になっています。医療・福祉・介護系事業者の皆様が事業主体になっている物件がほとんどなので住まいとしての機能より施設としての機能を重視した結果ではないかと思います。

施設を求める需要と住まいを求める需要は別物だと思います。


高齢者=要介護・要医療というようなイメージがありますが高齢者全体では要介護高齢者は15%程度しかいません。85%の方は自立高齢者です。自立高齢者が求めるものは「安心」と「活力」ではないかと思います。

政策は特養の待機者解消を中心に進めてきましたが高齢者の移住政策という方向にシフトを変えてきたことは少し期待できるのではないかと思います。


自立高齢者が地方都市に住替えて消費者になり、労働者にもなれば地方都市の活性化にもつながると思います。但し自立高齢者の需要を正しく把握して商品開発することが重要であると思います。

高齢者にサービスを施す「施設」ではなくお客様にサービスをさせていただく「住宅」を目指して商品・サービスの開発が重要であると思います。


高齢者の姥捨て山政策にならないで需要にマッチした街づくりを中心に高齢者の活力を活かすことを考えていただく転機になればいいですね。