脳波のデルタ波に血糖値を下げる効果が発見され糖尿病予防につながるという内容でしたが、実はこのデルタ波が睡眠中に出るのです。
※追記
後日、この番組内容に対して日本睡眠学会と日本神経精神薬理学会が抗議文を作成し、NHKが謝罪する結果となりました。デルタ波との血糖値低下の関連は医学的に認めれれていないのと、安易に睡眠薬使用を促すかのような内容に対してのものです。詳しくは下記をご覧ください。あの番組に出ていた医師の方々は大丈夫なのかな。そしてNHKも安心して見れない時代なのか…。
⇒ http://jssr.jp/pdf/20170227.pdf
睡眠薬がキッカケだそうですね。
![睡眠薬](https://stat.ameba.jp/user_images/20170223/13/sleepdesigner/b1/c3/p/o0640030013875346815.png?caw=800)
最近の睡眠薬は本当に安全です。寝酒よりもずっと体にイイですよ。ただし、安易に頼らないで下さい。まずは生活習慣の改善が基本です。睡眠医の方々に相談に行っても睡眠衛生に則った生活習慣改善の指導を先に行うと思います。
さてさて、番組の構成上(時間の都合上)、解説しきれていない部分があったので補足したいと思います。
番組中では「熟睡」という表現をしていましたが、このデルタ波が出るタイミングは正確には徐波睡眠中、ノンレム睡眠のステージ3と4の時です。睡眠は脳波の違いで区別があるのです。レム睡眠とノンレム睡眠って聞いたことありませんか?
徐波睡眠(ステージ3と4)は、ざっくり深く眠っている時だと思って下さい。被験者が眠ってからある程度時間が経たないとデルタ波は発生しませんでしたよね。またなかなか起きませんでした。
つまり、デルタ波は眠っている時間(夜間睡眠中)に常に出ているわけではありませんので承知して下さい。この徐波睡眠は夜間睡眠の特に前半に多く発生します。
![睡眠段階](https://stat.ameba.jp/user_images/20170223/09/sleepdesigner/e4/ba/j/o0960072013875210415.jpg?caw=800)
上のこんな図を見たことありませんか?これは人間の睡眠段階を示した図です。オレンジ色の枠で囲った部分が徐波睡眠の段階、グラフの線と重なる部分は見ての通りです。
ここで、ふとん屋らしく徐波睡眠と寝具の関係を語ると、徐波睡眠をしっかり発生させるには寝具の「吸湿性」が大事になります。人は一晩に軽い運動した位の汗をかきますが、その発汗の多くは入眠時なのです。この入眠時の発汗に寝具が上手に対応し快適な寝床内環境を維持できないと徐波睡眠が発生しにくくなります。要するに深く眠れないのです。
また、パラマウントベッドの睡眠研究所の報告によれば睡眠段階は寝返りをキッカケに切り替わるそうです。つまり寝返りをきっちりうてないと深い睡眠に入っていけません。寝具の吸湿性と同時に「寝返りの打ちやすさ」も大事なのです。
デルタ波を出すには睡眠時間をたっぷり取ればいいのではありません。何度も中途覚醒を繰り返すような浅い睡眠では意味が無いのです。
それから年齢を重ねるとこの徐波睡眠は発生しにくくなります。ご年配の方で、もし徐波睡眠を発生させたいのであれば是非「新しいコト」を始めて下さい。新しいスポーツ、新しい社会活動など、新しいコトによって脳を疲れさせれば徐波睡眠が発生しやすくなります。
普段と違う一日を過ごすとその晩はグッスリ眠れたなんて経験はありませんか?
いくつになっても生活に目標を持ち、毎日をイキイキ過ごしましょう。グッスリ眠る事は目標ではありませんよ。グッスリ眠って体を健康に保ち「何を行うか」が大切です。
![シニアジョギング](https://stat.ameba.jp/user_images/20170223/13/sleepdesigner/7c/ed/j/o0640042713875316930.jpg?caw=800)
また20代の推奨睡眠時間は8時間半だとも言ってましたね。ただ、この睡眠時間を導いた洞窟での実験には疑問が残ります。
朝陽を浴びない洞窟で過ごして、暗闇の中で20代の男性はどれだけ眠るか。また血糖値は下がるのか。みたいな実験でしたが、そもそも人間は昼行性の動物です。「太陽の光の浴び方」が脳に様々な影響を与えます。
もし推奨睡眠時間を導くなら、人工的な光を排除した生活(電球や照明はもちろん、スマホやパソコンなどを使わない生活)を2週間ほど行う方が正確だと思います。
遮光カーテンを使っている方は是非実験してほしいのですが、遮光カーテンで完全に部屋を真っ暗にした状態と、少しだけ朝陽が入る様にカーテンを開けた状態とでは「起きやすさ」が違います。
こどもを早起きさせたければ、目覚まし時計よりもカーテンを全開にすることです。学校に遅刻するこどもを窓際の席にして、太陽の光が浴びやすい環境をつくると遅刻しなくなるそうです。
地球に暮らす人間は「太陽」の影響を受けざる得ない生き物だという事実を認識しましょう。
![朝陽の入る部屋](https://stat.ameba.jp/user_images/20170223/13/sleepdesigner/1f/a6/j/o0800053313875334284.jpg?caw=800)
ただ、自身の睡眠に満足していない日本人が多いのも事実ですし、20~30代の方々がもっと寝た方がいいのも本当です。睡眠時間を1時間とか2時間増やすのはなかなか難しいので、まずは10分15分という時間で増やしましょう。
私は「○○時間寝ましょう」とはアドバイスしません。
睡眠時間にこだわると、眠くないのに布団に入ろうとするからです。原則として眠くなったら布団に入り、20分経っても眠れなければ布団から出た方がいいです。その際に、スマホやパソコンはいじらないで下さい。部屋の照明も点けないで、読書灯ぐらいのぼんやりした明るさの中で過ごす様にしましょう。ここで強い光を浴びると余計に眠れなくなります。
![スマホNG](https://stat.ameba.jp/user_images/20170223/13/sleepdesigner/96/9f/j/o0950061513875341726.jpg?caw=800)
番組内でも取り上げられていましたが睡眠障害があると糖尿病のリスクが2倍になるそうです。本当に2倍かどうか別として睡眠障害が糖尿病のリスクを高める事は確かです。糖尿病に限らず生活習慣病全般のリスクを高めます。それから認知症もです。
ちゃんと睡眠を取らないで生活を続ける事は脳にダメージを与え続けて生活しているのと同じです。
来月、3月18日は世界睡眠デーです。4月から新年度にもなります。これをキッカケに自身の生活と睡眠を見直しましょう!
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当BLOG ⇒ 快眠アドバイス『眠くなってからお布団に入りましょう』2014年3月3日
当BLOG ⇒ 快眠コラム25、健康づくりのための睡眠指針2014
当店Webサイト ⇒ 『眠りの大切さ』
当店Webサイト ⇒ 『グッスリ眠れる寝具選び』
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