Ｃ56が入線しました。と言ってもKATOやマイクロエースのでは無く
お題通り中村精密の物です。下賎な話になりますが大昔の一時期は(本当なのか分かりませんが)６桁で取引されていたとかいう製品です。当時は今と違って車種がまだまだ少なく(それから考えると今のＮゲージ界は別世界の様です)、Ｃ56と言えばこれのみといった状況でしたし、見た目の出来も悪くなかったのでその話を聞いた時は欲しい方の気持ちは解らなくもない一方、ちょっと異常じゃないか？と蒸機に興味が無かった事もあって当時思った次第です。今回入手した物はその当時のバカ高値からグ～ンと低い値段だっただけに栄枯盛衰の悲哀を感じたりもしますけど。
中村精密蒸機は元々が古い製品だけに
(上右及び中・中村精密、上左及び下・KATOです)
今のKATO製品と比較しますと細部とかがどうしても見劣りするという事になりますが、
(右・中村精密、左・マイクロエースです)
マイクロエース製品と比べたらこちらの方が全体のプロポーションの良さで大差を付けて中村精密の方が良いと思います。KATOと比べると今の視点では先に書いた様な理由で玩具っぽく感じるところもありますが、それが個人的には却ってＣ56の可愛らしさを増幅させている感じを受けます。マイクロエースは…微笑ましいとしておきましょう(笑)。
程度は別にして中村精密蒸機をコレクション＆走らせて楽しみたい自分にとって念願の車輌の入線となりました。
とはいえ実際に走行を確認したら全く走りません。もっともこれは想定内、中村精密のＣ56はこういう事が多いと聞いていましたし、思い当たる事もあります。中村精密のＣ56はフロントドライブですが集電はテンダーからなので通電したままテンダーを線路に押し付け動かすと時折微かに動く事が有ったのでモーターは活きていると判り一安心、モーターが逝かれていたとしたら流石に想定外でしたが…
もっとも時間が取れないので調整整備は今後時間取れた時となります。
走行も想定内の問題が有りましたが外観も安かっただけあり、ナンバーは一部剥がれて有りませんし、ナンバー取り付けの際の接着剤のはみ出しは有りますし、何か他の色が付いている箇所も有ります。更にはキャブ取り付けも曲がっているし…。もっとも幸いな事に凹み等は特に見受けられなかったので、金属ボディという事も有り、気が向けば剥離→全塗装しても良いでしょうし、キャブもその時にでも調整すれば良いでしょう。ナンバーも純正には拘りません、社外のナンバーで充分です。
さて、先の文に思い当たる事も有ります、と書きましたが敢えて恥を晒せば中村精密Ｃ56の入線は今回が初めてではありません。15年位前に入手した事が有ります。地元のとある店にデッドストックのＣ56が有ったのです。KATOやTOMIXのカタログの後ろに(今は購入しないので分からないのですが今も有るのかな？)販売店一覧が有りますよね？その店も名を連ねていたのですが、それまで「大して品物も置いてなかろう」とたかをくくってそれまで行った事も無かったのでしたが会社の通勤路の途中に有ったのでたまたま営業時間中にその前を通る事があり、冷やかしがてら覗いてみようかな？と寄ってみたら新製品は殆ど無いものの、売れ残りだろう古い製品がかなり有り、その中に中村精密製品が幾つか有ったのでした。その時個人的に特に目を引いたのがＣ56とＤ50、もっとも当時は今と違って蒸機への興味の対象が大型機で小型機には大した興味を持てずにいまして欲しいのはあくまでＤ50だけ、Ｃ56は欲しい訳じゃありませんでした。
しかしながら昔から汚く狡い悪い人間な自分、「一時期より下がっているとはいえＣ56はまだ高値が付く。売れば実質Ｄ50タダで入手となる」と考えて無理をして両方入手しました。因みに購入したお店では実際の定価とか分かってなかった模様でプレミア付けた価格のつもりだったのでしょうがＤ50は定価より高かったものの、Ｃ56は定価以下の値段でした。果たしてこの汚い目論見は予想通りとなり、何処かのユーザーの元に旅立って行きましたが、売るにあたって走行確認したら今回入手した物と同様の状態でした。もちろん売却時にはその旨書いて納得してもらっての売却でしたが。
それから月日が流れ、更に蒸機に惹かれ中村精密製品に惹かれとしていくとあの時売った事が後悔されていく様に。とはいえ他に欲しい物も有り、価格的にもなかなか巡り会うチャンスが無かったのでしたが今回そのチャンスが巡ってきまして無事入線となりました。前は罰当たりな事をしたと反省していますが今度は欲しくて入手しただけに大切にしていきたいと思います。
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