(『新・人間革命』第8巻より編集)
13
〈布陣〉 13
五月十四日、伸一は、東京・神田の共立会館で行われた、東京の「おとしよりの集い」に出席した。
午後一時半に始まったこの集いでは、女子部鼓笛隊による演奏をはじめ・・・、相次いで披露された。
皆、普段は留守番をしていることが多いために、ほとんどの人が、鼓笛隊や音楽隊の演奏を聞くのは、初めてであった。
それだけに喜びも大きく、知っている歌が演奏されると、身を乗り出して、手拍子を取ったり、調べに合わせて歌い出す姿も見られた。
最後に、伸一があいさつに立ち、素直な自分の心情を語っていった。
「皆様方が、本当に元気で、また、大変に喜んでくださっている姿を拝見いたしまして、私も、心から感動しております。ありがとうございました。
私は、皆様方から見るならば、子どものような年齢でございます。
しかし、戸田先生のあとを継いで、会長となったからには、一生懸命に、同志の皆様のために、真心をもって、尽くし抜いてまいる決意です。
皆様は、この泥沼のような世の中にあって、御本尊を抱きしめ、歯を食いしばって、信心に励んでこられた。
そして、どんなに悪口を言われ、蔑まれても、不幸な人を救おうと、折伏行に邁進してこられた。
また、広宣流布に励むご家族などの、陰の力となって、守り続けておられる。
その尊い皆様方が、幸福を満喫しながら、大威張りで信心ができ、悠々と人生を生きていくために、私は外護の任を全うしてまいりますので、どうか、よろしくお願い申し上げます。
(つづく)