(『新・人間革命』第7巻より編集)
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〈萌芽〉 8
この日の夜は、ハワイ支部の結成式を兼ねたハワイ大会が、ホノルルのカエワイ小学校で行われた。
会場には、四百人ほどの人が集まって来た。
伸一が姿を現すと、拍手と歓声があがった。
「ハロー。グッドイブニング!
お久しぶりです。はつらつとした、元気な皆さんとお会いできて嬉しい」
伸一は、まず自分で、舞台の上にあった椅子を、フロアに下ろした。
「今日は形式ばったことはやめましょう。御本尊のもとでは、皆、平等なのですから、舞台もフロアに下ろすようにします。
大勢の参加者がいて、後ろの人が見えないのであれば別ですが、この人数ならば、壇上を使う必要はないでしょう。
私たちは、皆が同志であり、創価家族であり、世界の家族です。わけへだてはいっさいありません」
・・・ 。
最後に、伸一のあいさつとなった。
「ハワイ支部の結成、おめでとう。いよいよハワイは立ち上がった。
ハワイは、私が世界広布の第一歩を印した、先駆けの天地です。
ハワイの皆さんは、私とともに、平和のため、人びとの幸福のために、世界の先駆けとなって、広宣流布の拡大に取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか」
「私が入会した時、青年部員は、実質七人しかおりませんでした。
私は、そのメンバーを見ながら、”いつの日か、日本一の最高最大の青年の集いにしていこう。だれがやらなくても私はやろう”と決意し、戸田先生に誓いました。
そして、今、学会は、男子部だけでも五十六万人となり、実際に、日本最大の青年集団となっています。
使命を自覚した、真剣な一人がいれば、本物の師子がいれば、そこから、すべては広がっていきます。
(つづく)