師弟の誓いこそ、彼の勇気の源泉であった | くにまさのブログ

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    (『新・人間革命』第7巻より編集)

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        〈萌芽〉 1

 

 今日もまた 仏の使いと 奮い立て

 恩師の誓い 果たし死すまで

 

 これは、父と慕う戸田城聖が逝去した年に、山本伸一が弟子としての決意を詠んだ和歌である。

 

 昭和三十八年「教学の年」の元朝、伸一は、この和歌を思い起こし、元日から、全力疾走を開始したのであった。

 

 伸一は、戸田の心を思うと、いつも力が湧いてきた。

 

 師弟の誓いこそ、彼の勇気の源泉であった。

 

 彼のこの年の間断なき激闘は、元旦の学会本部での新年勤行会でスタートを切った

 

 三日の夜、総本山から帰ると、四日には理事らと、今後の活動の打ち合わせを行い、五日には、一月八日から始まる海外訪問の準備に当たった

 

 そして、迎えた六日には、教学部任用試験が行われ、全国で約五十万人が受験した。

 

 学会は、この任用試験で、新年の本格的な活動の幕を開けたのである。

 

 任用試験だけで、老若男女五十万人が挑戦したことは、驚くべき出来事といってよい。

 

 学生ならばともかく、壮年や婦人、高齢者までが、真剣に仏法の生命哲学を学び、人間の真実の生き方を、自他ともの幸福への道を探求しようというのである

 

 しかも、世間は、まだ松の内の、正月気分に酔っているさなかに、受験者も、教える側の人も、懸命に御書に取り組み、この六日の試験に臨んだのである。

 

 これほど民衆を覚醒させ、育成してきた団体は、創価学会をおいてほかにない。

 

 この学会の広宣流布の大運動のなかにこそ、”民衆の時代”を大きく開く、最も根本的な潮流があるといえるであろう。