(『新・人間革命』第6巻より編集)
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〈若鷲〉 5
メンバーの瞳が光った。
別の学生が質問した。
「公明政治連盟が結成されて以来、知識人の学会への批判が強くなっておりますが、これからも、私たちが社会の建設に取り組めば取り組むほど、批判が強くなってくるのではないかと思います。
それに対して、どのように対処したらよろしいのでしょうか」
確信に満ちた、伸一の言葉が返ってきた。
「批判は、これまでもあったじゃないか。相手が知識人だからといって、何も恐れることはありません。
批判に誤りがあれば、君たち学生部が正していけばいいんです。どうすればいいかではない。
君たちが、同志のために立ち上がることです。
知識人、あるいは批評家という人の多くは、その発言をよく聞いてみると、定見がありません。
それは、学会の真実を知らないで、流言飛語を鵜呑みにし、憶測でものを言っているからです。
それに対して、学会には定見がある。大哲学があるからです。
しかも、実際にその哲学を実践し、多くの民衆に貢献するという実証を示してきた。
私たちは、口先だけの無責任な傍観者ではない。行動者です。だから学会は強いし、どんな批判も、それを打ち破っていくことができる。
あとは、君たちが自信をもって、堂々と見事な論陣を張っていくことです」