少し前だが自分の誕生日が来た。
行政からはこんなものが届き、老人の仲間入りのお墨付きをもらったような気がした。
これって、昨年まで住居を届けていた東京都にそのまま居たら、都から(区から?)来たのか。そうすると都内の施設利用の特典があったのかな。だとすると断然そっちがお得ではなかっただろうか。高知市の特典は…(笑)
特に誕生日会などするつもりは無かったが、ワインは何か良いものを飲みたかった。
この日は離れた所に在るスーパーに買い物に出たこともあり、家内が肉と、少しの魚貝を買ってくれた。
自宅のストックから選んだのは城戸プライベートリザーブ メドウズ2016
2016については長雨により「醸造家泣かせの年」「ブドウの収穫が大変だった…」と聞いている。裏面にはストレートに「低い品質」「単調な味わい」と記されているほどだ。
なので気にはなっていながら、持ち続けていた。
これを、この日に飲みたい。
コルクの状態は良く、染みる赤紫色は深い。
私も家内もすぐに一言、「いつもの城戸さんのニュアンスと違う」。
香りは複雑
薬草 煙草の葉 アールグレイティー
ベリー系の華やかさは感じないが、奥にスミレのような明るさも
口に含むとタンニン でもシルキーで飲み頃は来ている
これで一旦、ワインは置く。肉を焼くまで「待ち」とする。
サラダで口直しをして
前菜的なものからいただく
生カツオ刺身
ここで日本酒を開ける訳にはいかないので、ディンプルのロックで合わせる。
小粒の鮑をバター焼きに
キモが旨い
焼くのは窪川牛サーロイン。高知のサニーマートというスーパーマーケットが長年手がける地元ブランド和牛。
ワインを手許に戻し、肉で飲んでいく。
ワインは抜栓して少し時間が経過したことで、口あたりまろやか。落ち着いた旨み。
この肉は肉汁が多く、脂の旨みも強い。ワインはそれをきれいに包み、脂がワインの尖っていたところを抑えている。
さすが城戸ワインであり、単調な味わいという評価にはならなかった。
24時間経過により、味わいはナチュラルのものとなり、一定の満足感は得られた。
この日に開けてよかった、そう思う1本だった。