たざわ湖 2016 表紙がいいぞ! | 全日本スキー場パンフレット原色図鑑

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                                   日本全国のスキー場パンフレットを紹介します


様式:観音折り
寸法:100mm×210mm
印刷:4色

 今シーズンのたざわ湖スキー場は、特に表紙がすばらしい。
 ちょっと上のサムネイルだとわかりにくいので、大きめのサイズでご覧に入れておこう。



 ラーメンというコンセプトと、それに引っ掛けた「全部入り」というキャッチコピー。スープの部分を温泉に見立てているのが面白い。
 やや緑ががった青と、青系の紺色、薄い青などで構成された色使いも絶妙。
 「温泉」や「新幹線」など、濃い色で推したいポイントが、あえて薄色になっているのもいい。
 補色関係になっている橙色も、ややくすんだ感じでトーンを合わせている。
 「子供も」「親も」という吹き出し部が少しだけ版ずれっぽくなっているのも、小技が効いている。

 とにかく、図柄も色使いも、文句なしである。

 パンフを開いてみるとこんな感じ。



 そして、更に開いたところはこんな感じ。



 これらの面も色数を極力減らした作りで、大変見やすい。
 「COURSE MAP」や「HOT NEWS」と「O」のところに炎マークがついていたり、見出しのフォントもダイナコムウェアのDFまるもじ体W9(推定)を使ったり、いろいろ工夫の跡が見られる。

 最後にコースマップを見ていこう。



 いつも苦言を呈しているような減点材料もなく、基本に忠実なマップ。
 あえて言えば、左側の黒森山リフトからかもしかゲレンデに向かう「連絡コース」がわかりにくいぐらいだろうか。このコース、図では上の方に滑っていくのであるがそれが示されていない。矢印をつけたコース線があればいいと思う。

 さて、トータルとしては、かなり上出来の部類なのは間違いない。
 なのだが、表紙の素晴らしさからすると、他のページももう少しやれたんじゃないかな、という気がする。
 例えば、表紙の滑っている女の子を、それぞれのコーナーにカットで入れるとかしたら良かったのではなかろうか。
 また、色使いにしても、タイトルバーの青は表紙の色(トーン)と合わせたほうがより統一感が出るのでないかと思う。

 表紙を見ればわかるとおり、作成者は相当「デキる人」であるのは間違いない。
 来年度は、その能力を他のページにも発揮していただけるよう、期待したい。
 

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