気がつけばもう12月です。ちょっと前まで近くの公園の桜がいい感じに色づいていたのですが,いつの間にか終わってしまいました。




害虫・害獣から街を守るPCOの調査日記-紅葉


(写真:色づく公園の桜の葉)



今は六甲山がいい感じに色づいています。もう少ししたら,山肌が雪で白くなる日も出てくるのでしょう。





害虫・害獣から街を守るPCOの調査日記-六甲山


(写真:六甲山系の紅葉)





 これだけ寒くなってくると,クロゴキブリ
の活動は鈍くなっていますが,まだちらほら侵入による問い合わせを頂いております。同じようにトコジラミ(南京虫)に関してもお問い合わせがあります
外は寒くなりましたが,自宅や店舗は暖房などで暖かいですからね。条件が整えば,真冬にだって虫は活動できますよ。







 さて,先日,神戸市内
のある店舗でネズミの駆除作業
をしていると,壊れた壁の隙間でこんなもの↓を見つけました。



害虫・害獣から街を守るPCOの調査日記-ネズミの赤ちゃんと親


(写真:生まれたてのクマネズミと親)







 クマネズミの巣です。赤ちゃんもいます。私が覗いていると,親は赤ちゃんを巣の奥へ運んで隠そうとしていました。子孫繁栄のために必死なんですね。駆除するのがかわいそうになってしまいます。が,店舗をネズミによる被害から守る
のが私の仕事です。心を鬼にして,巣ごと撤去しちゃいました。









「ネズミ算式に増える」という言葉があります。確かにネズミはよく繁殖します。


ある計算では,一組の雌雄が子供を生み,その親と子もすべて子を産むとして計算すると一年後には900になるとしています。ネズミは食物連鎖のなかでは下位で,イタチやネコ,ヘビやワシなどといった上位のものに捕食されることが多く,生まれてから性成熟までの間の自然選択圧が非常に高いです。ですから,沢山の子を産むこと(クマネズミなら1回の産子数5匹前後)で捕食される率を分散し,子孫繁栄につなげているのです。

(参考:安心して住める ネズミのいない家,谷川力,講談社α新書)






 

 この多産を支える仕組みは雌ネズミの体の中にあります。ヒトやウシの場合,雌の体内に入った精子は卵管(子宮から卵巣に向かう管。卵子と精子が出会う場。)の内側にある線毛が生み出す粘液の流れに逆らいながら卵子を目指して泳ぎます。ところが,ネズミやウサギの精子は粘液流に逆らうことなく流れに乗って泳ぐことが出来るのです。そうすることで,より早く楽に受精でき,妊娠効率は高まります。


また,ヒトでは卵管の直径が大きく粘膜にひだが幾重にも発達している卵管膨大部とよばれる部分(逆の卵管狭窄部もある)が発達しているのですが,ネズミはヒトほど卵管膨大部と卵管狭窄部の直径に差がありません。管を細くすることで粘膜の表面積を小さくし,精子と卵子が遭遇する可能性を増やしているのです。

(参考:性器の進化論 生殖器が語る愛のかたち,榎本知朗,化学同人)











小さな体の中に,巧みな仕組みを持っているんですね。

これだから,生物学はおもしろい!







株式会社エスケーシステム
ではネズミ
害虫の駆除・防除
を取り扱っています。











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