気がつけばGWも終わり,とうとう梅雨入りしてしまいました。

本当に久々の更新です。




 さて,暖かいというより暑いと感じてしまうぐらいに気温が上がる日が段々増えてきました。




ということは,ゴキブリの活動もどんどん活発になってくる季節です。








害虫・害獣から街を守るPCOの調査日記-クロゴキブリ


(写真:クロゴキブリの成長過程)




実際,ゴキブリに関するお問い合わせ
も,このブログの閲覧
数も増えています。

それだけ皆さんがゴキブリを見る頻度が多くなっているのでしょうね。




そんな背景もあるのか,ホームセンターなどでは害虫対策グッズの

コーナーが目立つところに設けられているのを目にします。また,害虫対策のCMもよく見ます。








ところで,
さんはじっくりと害虫対策グッズも見比べたことはありますか?






ゴキブリ対策グッズを見るだけでも色々なタイプの製品があります。


薬剤を使用するものでもスプレー缶タイプ,薫煙タイプ,毒餌タイプがあり

さらに粘着トラップで捕獲するタイプのものもあります。






各タイプで使用方法が違います。使用する場合はしっかり使用方法を読んで正しく使わないと効果がありません。例えば,ゴキブリに直接薬剤を噴霧すれば効果が期待できるスプレー缶タイプを,どこにゴキブリがいるか分からないからといって部屋中に撒き散らしても,意味がありません。




忘れないで下さい。使用しているのは「薬」であり,薬には毒性もあるということを

間違った使い方は事故を誘発するかもしれません。




では,殺虫剤というのはどれぐらい毒性があるのでしょうか?






毒の強さを表す指標の一つにLD50(半数致死量,Lethal Dose)というものがあります。







通常,ラットやマウスに比較的大量の試験物質を経口や経皮により1回投与して調べます。LD50というのは簡単に言えば,ラットやマウスに投与するとその半数が死んでしまう薬剤の量のことです。単位は㎎/㎏です。








LD50・・・ある動物の一定数を用い,その50%が致死する薬剤量を


     その動物の体重1㎏当たりに換算した値






LD50の値は小さければ小さいほど,その毒性は強いことを表します。

(それだけ少ない量で致死量になるということ)








例えば,ボツリヌス菌の毒素であるボツリヌストキシンのLD50は0.00005㎎/㎏

フグの毒であるテトロドトキシンのLD50は0.01㎎/㎏

タバコの煙に含まれるニコチンのLD50は50㎎/㎏となっています。

(毒性はボツリヌストキシン,テトロドトキシン,ニコチンの順で弱くなる)








皆さんが使用している多くの殺虫剤のLD50は,おおよそ100㎎/㎏前後~3000㎎/㎏前後です。







害虫・害獣から街を守るPCOの調査日記-殺虫剤の成分表示


(写真:スプレー缶裏に表示されている有効成分)





市販の殺虫剤によく使用されているフェノトリンのLD50は500㎎/㎏以上

イミプロトリンのLD50は900㎎/㎏~1800㎎/㎏
ホウ酸のLD50は2660㎎/㎏~3241㎎/㎏となっています。






実は市販の殺虫剤よりニコチンの方が毒性が強いのですね。


殺虫剤というとなんだか怖いイメージがありますが,市販のものはちゃんと

安全性が高い物質を使用しています。しかも,殺虫剤には殺虫成分以外のものも入っていますので,有効成分濃度はより低くなっています。




(参考:害虫の科学的退治法,宮本拓海,サイエンス・アイ新書)








しかし,それでも使用に関して注意が必要です。




「体重1㎏当たりに換算した値」ということは,致死量は体重によって変化するということです。



例えば,LD50が3000㎎/㎏のホウ酸(計算しやすいように3000とした)で,


体重60㎏のヒトの場合,その致死量は180000㎎(3000×60)となり,

体重が30㎏の子供の場合,そのその致死量は90000㎎(3000×30)となります。



致死量は体重が軽いほど少なくなる,つまり大人と子供では,子供のほうが毒に対して弱いということ。




子供がいる,犬や猫などがいる家庭では,殺虫剤の使用や管理には注意が必要です。








株式会社エスケーシステムでは,薬剤の安全性を考慮しながら

 ゴキブリ類の駆除・防除
を行っています。
















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