まだローティーン、思春期入りたて…そんな頃、希望すると行ける海外研修に参加しました。夏休み中の10日位を海外で過ごすのです。学校指定のプログラムや授業ではないので、勉強ばっかりじゃない生活が海外でできる！と思い親にお願いしたのでした。あくまで研修ですから、寮に入り英語の授業も組み込まれていましたが、授業のあとはテーマパークやバスツアー、ショッピングモール等に行けるという様々なアクティビティが計画されており、私を含む参加者たちの意識はすっかりそちらの方に…。ソワソワを隠しきれない様子がバッチリ伝わったのか、出発前の説明会では｢外国人の先生がついて授業をするのだから、貴重な体験と思いしっかり勉強するんですよ！｣と先生に釘をさされたっけ。｢海外の○○へ行ける｣って、当時は夢のような事案でしたからね。
研修中の英会話の授業はなかなか難しく、短いスピーチをしたり、英語の歌を習ったりと日本では経験していなかった学び方に右往左往。宿題もありヒーコラな時間も過ごしましたが、やはりアクティビティタイムであちらこちらに連れて行ってもらった日々は今でもよき思い出です。野球観戦の計画もあり、野球のルールはよく知らなかった私も海外でスポーツ観戦！今活躍している日本人選手も観られるんだって！と楽しみだったのですが、予定していた日がまさかの｢球場ストライキ中｣でして、試合もなければ球場にも入れず…と伝えられたのは忘れられません。ストライキは労働者が行う正統な拒否活動、と知ったのもその時でしたね。先生が説明してくれました。｢そっかー。権利ならしょうがないかー｣と子供ながらに納得したような。
代案で映画を観に行くことに。アニメ映画だからストーリーも分かりやすいと引率の先生方が提案してくれたのでした。巨大なショッピングモール内にある巨大な映画館。大きいシート、大きいカップジュース、友人が一緒に食べようと注文したバケツみたいな容器に入った大きいポップコーン…特にポップコーンにキャラメルがかかっていたのは軽いカルチャーショックでした。しょっぱくないポップコーンに出会ったのはその時がはじめてでしたので。｢うまー！｣ともなりましたが、｢あまー！｣ともなりましたよ。