最近「よそ行き」と呼んでいる石鹸があります。
別に何処かお洒落な場所で、液体がちょっとしか入っていない華奢なグラス傾けナウいデートをするわけではないのですが、普段使っている洗浄剤よりはほんの少しお高い石鹸なので、「特に疲れていたり、気持ちがどんよりしたとき、逆に明日が休みでわくわくのとき」などの普通とはちょっと違うコンディションの際に、「正気を保つ」ための石鹸と考えています。ちっとも「よそ行き」ではないのですが、スペシャルな感じを出すために使う言葉はやはり「よそ行き」という言葉がしっくりくるのです。
よそ行き…。仕事もよそ行きと言えばよそ行きですが、大人になるにつれてよそ行きという気持ちで緊張しながらお出かけすることは少なくなった気がします。着なれぬ服で親につれられ、しゃなりしゃなりとお出かけした日に限って、華麗に転んだり服にお子さまランチのケチャップをつけるタイプの子供でしたが。今でも素敵な衣装でロケをしたらゲリラ豪雨にあったり、水溜まりにはまったり…35年間よそ行きの服に優しくない女です。