めまい | 仕遊のブログ

仕遊のブログ

独立・起業して20年
悪戦苦闘している日常を綴ります

ここのところずっと体調不良が続いている。

5月のGW明け、仕事中に突然立ちくらみのような「めまい」に襲われたのだが、タイミング的に仕事でいろいろと問題を抱えていた(今もだけど)ので「寝不足からくる疲れだろう」くらいに思い、それも一度きりだったので気にも留めてなかった。

しかし、それから一週間を過ぎた頃からこの「めまい」が頻繁に起こるようになり、おまけに吐き気まで生じる始末。

 

ネットで「めまい」を検索してみたら、めまいには大きく分けて「回転性めまい」と「浮動性めまい」があるそうで、自身が当てはまるのは後者「浮動性めまい」の方。

目が回るような感じではなく、足元がふわふわしていて船酔いをしているような感覚で、特に振り返ったり下を見たりするとクラクラする。座っている時にめまいはせず、立ったり歩いている時に集中して起こる。

原因を検索すると「脳梗塞、脳出血、くも膜下出血の初期症状」とあるではないか。マジか。

いやいや、脳血管障害だとしたら体の片側の手足がしびれたり、呂律(ろれつ)が回らなくなるなどもっと重篤な症状が出るだろう…くらいの認識でいたから、それほど深刻には捉えてなかったが、何れにせよこの「ふわふわ」と「クラクラ」をどうにかしたいので数日後、かかりつけの先生(内科)に診てもらった。

 

症状を説明した後に先生が発した言葉は「元気そうだしね…ちゃんと睡眠とってる?」だった。

先生曰く、脳梗塞や脳卒中など重篤な病状の場合は、物が握れなかったり上手く歩けなかったりする場合が多く、見た目からしてこんなに元気ではないと言うのだ。

いや、元気にしているつもりはなく辛さを一生懸命訴えているのだが、それが伝わらないというのはどういうことだろうか?

まあ、25年以上ずっと診てもらっている先生がそう言うのだから、そういうことなのだろう。

「三週間くらい様子見て治らなかったらまた来て」と、めまい止めの薬を処方されてクリニックを後にした。

 

しかし、処方された薬を飲みがら三週間が経ち、四週間が過ぎても浮動性のめまいは一向に治らず、クリニックを再訪すると「うーん…わかないなあ。神経内科に行ってみる?異常ないと言われるだろうけど。もしくは心療内科とか」と、お手上げ&サジ投げ宣言。

ここでよく混同されるのが「神経内科」と「心療内科」。

神経内科とは脳神経疾患(パーキンソン病、認知症、脳血管障害、脊髄、末梢神経、筋肉に不具合をきたしている疾患)を診察する診療科目で、それに対して心療内科とは心の不調(うつ病など)が原因で腹痛、下痢等身体の症状が出現する心身症を主に取り扱ってい診療科目。

てっきり最寄りの神経内科にでも紹介状を書いてくれるのかと思ったら「自分でネットで探してみて」と放り投げられてしまった。とほほ。

余談だが大学病院や総合病院(病床数400床以上の地域医療支援病院)に初めて受診する場合は紹介状が必要で、もし紹介状が無い場合は診察料の他に初診手数料(初診時・再診時選定療養費)がかかってしまう。

些細な症状でも「大きな病院なら安心」と安易に受診する患者が多く、混雑を緩和させるため「まずはかかりつけ医の診断を受けてから来て」という注意喚起を具体化したのが、この初心手数料。

ちなみに紹介状が無いと総合病院で7,700円(税込)、大学病院に至っては13,200円が別途請求されてしまうから要注意。(緊急時における搬送を除く)

また、高齢化社会の一番のしわ寄せを受けるのは医療機関であり、どこの医療機関へ行っても年寄りが多い。

医療費が安いからと無駄に医療機関を受診する年寄りが多く、そのため辛くて直ぐに診てもらいたい本来の「患者」が煽りを食ってしまっているのが現状。

なので自分のかかりつけクリニックも混雑回避のために予約制を導入したので、事前に電話をして予約を取ってからでないと診てもらえなくなってしまった。

 

さて、「うちではもう無理」とかかりつけ医からサジを投げられてしまったので、言われたとおり最寄りの神経内科を検索すると隣町の駅前にあった。

ウェブサイトを見たら想像していた印象と違い、ずいぶんとサッパリしていてMRIやCT、レントゲンなど画像診断する機器が無い。

これでは頭の中で何が起こっているか解らないではないか。

これはもう脳神経外科で具体的に画像診断してもらうのが何より手っ取り早いと、比較的近くにある脳神経外科病院へ行くことにした。

実はこの脳神経外科病院は今から20年くらい前に一度かかったことがある。

夏の暑い時期、寝てたら夜中に急に両目がヒリヒリしだし、濃い霧がかかったみたいに目の前が殆ど見えなくなってしまった。

朝になるのを待ってカミさんに連れられ診てもらったのがこの脳神経外科病院。

すぐにCTを撮って診察してもらったが異常はなく「目が原因かもしれないから眼科に行ってみて」と言われ、自宅近所の眼科で診てもらったら「両目の角膜(眼球の表面)に無数の擦り傷ができていて、これは痛いはず。見えないのはこれが原因」と言われた。

眼球に塗る抗生剤入りの軟膏を処方され、その後2日程度で回復した。

車のエアコン排出口から噴出されるダスト(小さなホコリ)が長い時間眼球に当たり続けるとこうなるらしい。

日中の長距離運転の場合はなるべくサングラスをかけた方がいいと忠告された。

 

約20年ぶりに行ったこの脳神経外科は予約も紹介状も不要で午後も診療している。

受付で問診票を書き、係の人に渡すと「20年くらい前に一度来られてますね」と言われてビックリした。医療機関においては「カルテの保管期間」というものがあり、5年と定められているがまさか20年以上前の履歴が残っていたとは。

「今日は再診ということになりますので、新しい診察券の発行代として220円いただきます」と告げられた。何だそれ?

その後、診察室前にある待合スペースで座っていると名前を呼ばれ、診察をする前にまずはMRIを撮るという。なるほど、先にMRIを撮っておいてその画像を判断しながら診察した方が効率が良いわけだ。

ご承知の方も多いと思うがMRIの撮影装置というのは、トンネルような筒状の撮影装置の中に寝た状態で診察台ごと挿入され、脳の内部を三次元画像で撮影できる医療機器。

自分は今回初めて脳のMRIというのを撮ったが、ともかく撮影中の音がすごい。

レントゲンやCTはエックス線を用いて撮影をするが、MRIは装置内に磁場(傾斜磁場)を発生させて撮影をするため、その傾斜磁場を作るためには電気的に磁場を変化させる必要があり、空気が振動して大きな音が鳴り続けるとのこと。

撮影中は耳にあてられたイヤーマフからBGMが流れているが、それでも音がすごかった。撮影時間は約10分程度。

 

待合スペースに戻り、それから10分程して診察室へ呼ばれた。

デスクの上にあるディスプレイには撮影された自身のMRI画像が映し出されおり、凝視していた脳外医師から出た言葉は「特に異常はないですね」だった。

画像を何度もスライドさせながら詳しく説明してくれたが、めまいの原因となる病巣は見当たらないと言う。

「めまいの原因はわかりませんが、取り敢えず異常はなくて良かったですね」と言われ診察室を出た。

 

さてさてどうしたものか。

 

ひょっとして栄養が不足してるんじゃね?と鰻を食べに行ってみたが、体重が増えただけだった…てアホか。

 

こうなると最後の砦は「心療内科」しかないのか?とも思うが、銃所持の関係上なるべく避けたい診療科でもある。

他に自身で出来ることとしたら運動・睡眠不足やストレスの回避といった「生活改善」だが、今これが一番難しい。

だが、そろそろ人生の折り返し地点。

原因不明のめまいは「この先の生き方を考えよ」というシグナルかもしれないなあ。

 

改めて自分の生き方を見つめ直してみようと思った2024年、海の日の夜。