ハーフライフル銃の規制 | 仕遊のブログ

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警視庁が「ハーフライフル銃の規制強化案」を次の通常国会に提出するという。

昨年の5月に長野県で警官を含む男女4人が銃で殺傷された猟銃立てこもり事件でハーフライフル銃が使用されたことを受けて、ハーフライフル銃の所持許可を厳しくするという銃刀法の改正案だとか。

銃所持者にとって「ハーフライフル」は聞きなれたフレーズだが、一般の人には「???」だと思う。

 

ちなみにハーフライフルとは、銃身にライフリングといわれる「らせん状の溝」が付いた散弾銃の一種で、弾に回転が掛かるため通常の散弾銃より命中精度が高く、有効射程も長い。威力の強い「サボットスラッグ弾」という単弾を撃つことができる。

銃身全体にライフリングが彫られている「ライフル銃」に対し、ハーフライフル銃は銃身の半分以下のライフリングというのが特徴。

「ライフル銃」の所持許可申請する場合、散弾銃を10年以上所持した実績が必要でそう簡単に所持はできないが、「ハーフライフル銃」はクレー射撃などで使用する「散弾銃」と同じ括りで、ライフル所持の要件を満たさない新人ハンターを中心に用いられている。

警視庁が今回の銃の規制強化案に盛り込んだのが「ハーフライフル銃を所持するにはライフル銃同様に散弾銃を10年以上所持しなきゃダメ」という案。

これに対し北海道のハンター達やエゾシカ協会、ヒグマの会などが猛反発しているという。

現状では銃所持年数が浅いハンターも威力の強いハーフライフル銃でヒグマやエゾシカと対峙できているが、ハーフライフル銃を10年使えない状況が続くとハンター不足がより深刻になり、問題になっているヒグマやエゾシカの増加に拍車がかかるという理由から。

 

長野の事件以降、警視庁がこのまま黙っているわけはないと思っていたが、犯行で使用されたハーフライフル銃が規制対象になるとは正直意外だった。

確かに犯罪の抑止という意味でハーフライフル銃の規制は必要かもしれないが、全国一律、猫も杓子も…というのは如何なものだろうか。

「北海道の狩猟に限り」とか「ツキノワ(一部本州の)、ヒグマ、エゾシカ猟に限り」など、「ある程度の特例」があっても良い気もするが。

 

あくまで私感として申し上げれば、狩猟以外の静的射撃でハーフライフル銃は不要だと思っている。

これ、所持している人なら分かると思うが、リコイルショック(反動)がアホみたいに強烈で10発も続けて撃つと肩にアザができる。

猟期前の練習のために射場で撃つのならともかく、猟にも行かず的を狙うためだけに所持する銃ではない。

 


猟期前、ハーフライフル銃で的を狙う若かりし頃のジジイ。

このブログのPC版タイトル画像はこれをイラスト化したもの。

 

 

ハーフライフル銃で出猟した時に使用していたサボット弾。

150m先の獲物を狙うことができる威力を持つが、ジジイは実力が伴わずこの弾は無意味だったかも。

 

 

銃を使用した事件が起こるたびに規制が厳しくなっていく。