降下訓練始め | 仕遊のブログ

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今日、「令和6年降下訓練始め」が行われた。

防衛庁のウェブサイトによると降下訓練始めとは、「本行事は、1年間の降下安全を祈願するための行事であり、あわせて落下傘による降下及びヘリコプターを使用した空中機動作戦等を第一空挺団に対する理解と信頼を醸成するため、一般公開します。また、本年は、日・米・英・加・仏・独・蘭・尼間の相互信頼の醸成及び祝賀を目的とした展示降下を行います。」とある。

 

もう少し嚙み砕けば、陸上自衛隊習志野駐屯地に所在する「第一空挺団」が輸送機から落下傘で降下する訓練や、ヘリコプターを使ったヘリボーン作戦の訓練を毎年1月の最初もしくは第二日曜日に習志野演習場にて一般公開するイベントである。

一昨日の金曜日に運動会で言えば「予行練習」的な予行訓練があり、我が家周辺は朝から数機の大型ヘリや輸送機が低空飛行するのでエンジンの爆音が凄かった。

昔からミリタリー物が好きだったこともあり、過去に何度か降下訓練始めを演習場へ見学に行ったことがある。

今はネットでライブ配信もされているので今日は自宅からパソコンで訓練模様を見ていたが、隊員が持つ自動小銃や兵器、装甲車・戦車こそは年式が新しくなっているものの、訓練スタンスや機動内容は30年以上変わってない気がする。

昨年、ウクライナやパレスチナ・ガザでの戦争を毎日のようにニュース映像で目にしてたのもあり、失礼ながら降下訓練始めというのは何となくショー的要素が多く、緊張感に欠けているように自身の目には映った。

もちろん、参加している陸自隊員の皆さんは高い志(こころざし)を持ち、毎日大変な訓練をされていることは十分にわかっているし、「第一空挺団」に特化した訓練内容の一般公開なわけだから、これが本筋なのかもしれない。

しかし、ウクライナでのドローンやミサイル、パレスチナ・ガザでの戦争で市街戦を見ていると、どうしても訓練の戦術に違和感を覚える。もちろん戦況や戦地のシチュエーションは違うが。

 

今回の降下訓練始めの中に「島嶼(とうしょ)防衛作戦」という外国による島嶼(離島)への攻撃に備えての防衛訓練があり支援に来た(という想定の)同盟国(米・英・他)の兵士達が陸自の大型ヘリから降りてきて陸自隊員とコラボして戦闘態勢に入るシーンがあったが、陸自隊員に比べ外国の兵士ってこんなに身軽なの?というくらい軽装備で、ヘルメットと戦闘服に自動小銃を持っているだけにしか見えなかった。こんな銃ひとつの軽装備で戦闘は無理だろう、本気なのか…?というのが印象だった。

 

今回の令和6年降下訓練始めを観た後、「今回に限って大型ヘリは陸自精鋭の第一空挺団隊員ではなく、能登半島地震で被災され瀕死の状況にある方々に必要物資を運ぶべきだったんじゃね?」と思った令和6年1月7日。

 

 

ちなみに今から7年前に頂いた降下訓練始めの招待状。

招待客は特別席で観覧することができ、一般公開の終了後には演習場内で昼食会があり酒も提供される。

おみやげは第一空挺団のロゴ入り枡。

 

【追記】

ニュースで立憲民主党の泉健太代表が能登半島沖地震の自衛隊派遣を巡り「自衛隊が1000人、2000人、5000人という逐次投入になっているのは遅い」と政府を批判しているというが、自衛隊は、地震発生翌日の2日までに2000人態勢を構築し、ヘリによる人員や物資の輸送、救助活動を実施。3日は4600人態勢で、重機を使った陸路の修復や給水・給食など生活支援にも活動を広げ、6日までに5400人規模に拡充したとある。

正月休暇をとっている隊員も多い中で、発生翌日に2000人態勢を構築したことは評価すべき。

今も極寒の悪天候の中で尽力されている隊員の皆さんには唯々頭が下がる。