泉の鯉 | 古代文化研究所

古代文化研究所

古代文化には、多くの疑問や問題が存在する。そういうものを日向国から検証していきたい。

○2024年5月25日に、ミヤマキリシマを見に、えびの高原まで、出掛けて来た。朝、8時44分に我が家を出て、都城ICで高速道路に乗り、小林ICで高速を降りて、9時48分には、もうえびの高原駐車場に着いていた。

○その後、身支度を整えて、『えびの高原:池巡り自然探勝路』、白鳥山登山コースを選んで、

  ・えびの展望台

  ・二湖パノラマ展望台

  ・白鳥山山頂

  ・白鳥山北展望台

  ・白紫池湖畔

と周回して来た。何とも豪華なミヤマキリシマを存分に堪能することが出来た。

○続けて、

  ・えびの高原キャンプ村

  ・えびの高原ピクニック広場

  ・えびの高原つつじケ丘

まで足を伸ばして、これでもかと言うくらい、ミヤマキリシマを眺めて来た。

○えびの高原駐車場に帰り着いたのは、午後1時過ぎだった。記録用に利用しているYAMAPの活動データに拠れば、

  ・タイム:3時間21分

  ・距離:6、2㎞

  ・のぼり:268m

  ・くだり:242m

の記録が残っている。

○足湯の駅「えびの高原」や、山の駅「りんどう」を覗いてみたが、今一つ、食べたいものが無かった。まだ午後1時過ぎだから、もうちょっと辛抱して、小林まで降りてから、何か美味しいものを食べたいと思った。

○それで、帰りも県道一号線を下って行った。写真の時刻で確認すると、午後1時14分にえびの高原を出発している。県道一号線を下っているうちに、そう言えば、小林ICの隣に、「泉の鯉」があることを思い出した。もう10年以上も出掛けて居ない。

○せっかくなら、「泉の鯉」で食べたい。しかし、一人でも食べれるかが心配である。取り敢えず、行ってみて、受付で聞いてみようと出掛けた。

○「泉の鯉」は、この付近では、有名である。何回も食べたことはあるが、一人で食べたことは無い。何しろ、鯉こくが鍋で出て来るのだから、一人では無理かもしれない。取り敢えず、行ってみることとした。

○13時48分に、「泉の鯉」到着。相変わらず、ここは賑わっていた。受付で、「一人なんですが、大丈夫でしょうか?」と、恐る恐る聞いてみたら、お兄さんが「大丈夫ですよ、好きな席へどうぞ」とおっしゃるので、遠慮なく上がった。

○もう昼のピークが過ぎていたのが良かった。それでも10組ほどのお客さんが残っていた。やはり一人は私だけだった。注文を取りに来たお姉さんに「鯉の刺身定食を一人前、お願いします。一人ですみません。」と言うと、笑って、「大丈夫ですよ」とおっしゃる。

○しばらく待っていると、鯉のあらいとお茶と酢味噌が出て来た。相変わらず、美味しい。先に、鯉のあらいを堪能していると、後から鯉こくが鍋て出て来て、驚いた。やはり、一人前でも、ここでは鍋なのである。

○諸県あたりでは、ご馳走と言えば、昔から、鯉かかしわと決まっていた。もちろん、鯉もかしわも家で料理する。しかし、普通の料理は母親がするが、鯉とかしわだけは、父親の仕事だった。家族が多くても少なくても、鯉は一匹だし、かしわも一羽である。我が家は5人家族だったので、鯉もかしわも一匹一羽で十分だった。二三日掛けて食べた。

○鯉は、鯉屋があって、そこから生きたのを買って来た。鯉屋に買いに行くと、池から掬って、重さを計り、その場で絞めてくれる。そして内臓だけを抜き、新聞紙に包んでくれた。それを家で父親が調理した。

○かしわとはニワトリのことである。かしわは買わない。何処の家にも、放し飼いのニワトリが数羽居て、それをつぶして食べるのである。何か行事とかお祝い事があると、決まって、かしわだった。

○まず、どのかしわをつぶすかが問題になる。決まったら、捕まえて足を縛り、つるす。最初に、首を切り、血を出す。血が出たら、ニワトリにお湯を掛ける。その後、羽を抜く。お湯を掛けることで、羽が抜き易くなる。羽抜きが男の子の、自分の仕事だった。

○そんなことを、久し振りに、思い出した。中国へ行くと、今でも、ニワトリや鳩、アヒルなどを生きたまま売っている。鯉も同じである。私たちが小さい頃経験したことを今でも行っている。本当は、その方が数段、美味しい。中国人は食通なのである。羨ましい。

○小林、出の山の「泉の鯉」に久し振りに出掛け、美味しい鯉こくと鯉のあらいを頂戴した。申し分鳴く美味しかった。本当は、大勢で出掛け、わいわい言いながら食べるのが最高である。