豊池美術店のブログ -121ページ目

36年目のベストセラー「備前焼抱瓶名品図録」Ⅱ

 

「備前焼抱瓶名品図録」を刊行した1982年。

後にバブル経済と呼ばれる好景気が到来する以前です。

インターネットは出現していません。スマホはもとより携帯電話も在りません。

広辞苑のような受信機を肩から下げてワンレン&ボディコンの女性が「しもしも」なんて姿のずっと前です。

フイルムカメラと名刺だけ持って備前の作家宅を一軒一軒訪問しました。

茶を注ぐだけの用途の器が、これ程多彩なのかと驚きの連続でした。

接してみて陶工と陶器は一つである事を体感しました。

先日、或る人に問われました。

「もう一度、備前焼抱瓶名品図録を作る気は在りませんか。」と

あの時だから出来たのです。今は他にやってみたいことが一杯あります。

同じ事の繰り返しを許してもらえるほど人生は永遠ではないと想います。

 

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36年目のベスト・セラー 「備前焼抱瓶名品図録」

 

1982(昭和571126)に限定1000部を自費出版しました。

書店に並べることなく刊行しましたが、発表間もなくアメリカ国会議員図書館から二部購入したいと文書(日本語)で通達が来ました。その時には嬉しくてお買上を頂きましたが、時が経つにつれてアメリカ合衆国が全世界に張り巡らしている情報収集力に震撼しました。

それから、遅れる事一か月で日本の国立国会図書館から連絡が在りました。こちらは寄贈して欲しいとの依頼でした。こちらにも二冊届けました。今も東京・港区赤坂にある国立国会図書館に収蔵されています。

残りの996冊は何処に行ったのか。

現在、中国国内で備前焼抱瓶がブームとして盛り上がり日本に買い付けに来ています。そして、中国人バイヤーの備前焼抱瓶のバイブルに成っている様子です。

骨董市で先日、中国人同士が競り合って発売時に8,500円で発表したものが17,000円で落札されていました。

自分の足跡(あしあと)を、まるで夢を見ているような気持ちで眺めました。

 

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やるなぁ和気町 「企業誘致」より「住民誘致」

 

1026日 京浜東北線の車中で広告を見て、想わず唸りました。

「のびの―び、子育てできる和気町」岡山県和気町の広告です。

東京に着くと、羽田空港でもモノレール車中でも日本全国の自治体が公費をかけて企業誘致の宣伝をしています。

〇〇年電力料金無料だとか、土地代格安だとかふるさとを安売りしています。

そうした中で、和気町のキャッチコピーは子育て誘致を謳っています。

一緒に地域の文化を育んで頂き、20年先の未来には地域を発展させるベースに成ってもらえるように和気町で子育てをしてもらいたいと奨励していいます。

こんな自治体が岡山県に在ることに感動します。

岡山県ってすごいですねーと云うが聞こえてきそうな広報でした。

 

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「歌・画・書 清水比庵展」開催

 

1020()21()22()の三日間「歌・画・書 清水比庵展」を開催します。

清水比庵先生のお孫さん清水固さん(横浜在住)と同じくお孫さんでワーゲン・充子さん(ロスアンゼルス在住)のご家族と比庵ファンのグループが1022日に四国・高知に在る高知放送テレビの社屋ロビーを飾っている清水比庵先生作の大壁画タイルを観る為に高知に向かうことになりました。

その帰路、笠岡に寄り比庵先生のお墓参り(市内・威徳寺)に寄りたい。ついては豊池美術店の比庵作品も拝見したいとの要望を頂きました。

それならば、一挙に比庵作品を並べてご覧に入れようと展覧会を企画しました。

秋の一日お時間がございましたら、この機会に清水比庵先生の歌・画・書の世界をお楽しみ下さい。お待ちいたしております。

 

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「欧米なみ」から「日本へ」

「欧米なみ」が死語になりました。団塊の世代の私たちは自分たちよりもずっと年上の大人たちから事あるごとに「欧米なみ」の表現を新聞・テレビで聞かされて来ました。1970年代日米貿易戦争・牛肉オレンジ貿易自由化問題が世間を揺るがしました。「日本政府が牛肉・オレンジを自由化すると日本の酪農・農業に従事している人々は大きな痛手を受ける。」と報道しました。結局、外圧に押し切られて大量に安価な牛肉やグレープフルーツが入って来ました。

先日テレビで訪日観光者に、日本で何がしたいですか?と質問すると「コウベ・ビーフが食べたい。」と応えていました。ブランド肉はコウベ・ビーフのほかにも日本中にたくさんあります。日本人はグレープフルーツに屈服することなくデコポンを開発しました。

日本の底力は凄い。

今、世界は日本に憧れています。「あこがれ力」は世の中を、その方向へと大きくリードします。それを象徴するテレビ番組があります。

Youは何しに日本へ」

 

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