ライブハウスでのお話
僕がエド山口に興味を持ったのは、彼が作詞作曲した「六本木ララバイ」を聞いてからです。内藤やす子さんが歌ったのとは一味違う味わいがあります。
彼のステージは演奏の合間に、軽妙なトークを交えます。
先日の公演ではエレキギターがご縁で交流を持つ加山雄三に関してのおしゃべりが
ありました。
エドさんは加山雄三さんが81歳でエレキを演奏するのに感心して問うたそうです。
エドさん:「なんで、加山さんはその歳でエレキが弾けるのですか?」
加山さん:「弾かなきゃ忘れる。」
少々ズレた問答ですが、よくよく考えると大切な事を含んでいると想います。
健康だからエレキを弾くのか。エレキを弾くから健康なのか。
仕事をするから健康なのか。健康だから仕事をできるのか。
加山雄三さんはステージでお客様が喜んでいるエネルギーを一杯吸収して、次の仕事に臨むのでしょう。
人は自分が世の中に必要とされていると感じる時に幸せを実感します。
彼は「幸せだなぁ」の人だなぁと想いました。
ライブハウスでの出来事
東京で知人のお誘いで銀座に在るライブハウスに行きました。
その夜に出演するバンドは「エド山口と東京ベンチャーズ」
3時間のステージの合間に、エド山口さんが愛用のエレキギター(モズライト)を自慢し、「お客さんの中でどなたか弾いてみますか?」と客席に投げかけました。
すると愛知県から来ていた男性がステージに上がりました。
エド山口さんからギターを肩に掛けてもらい、「では、ベンチャーズ・ナンバーからパイプライン。」と告げ弾き始めました。リハーサルは全く無しです。
初めて10秒も経たないうちに客席からウオーツと感嘆の声。
その夜に居合わせていたミュージシャンのモト冬樹さん(エド山口さんの実弟)も拍手を送っていました。
弾き終えて、エド山口さんが「もう一曲 お願いします。」とリクエスト。
その男性は、たじろぎもせず「では、加山雄三のナンバーからブラックサンドビーチ。」演奏が始まると、これがまた上手い!
「ぬぬ お主 只者ではござらぬな!」と云う感じです。
世の中には凄い人がいるもんだなぁと嬉しくなりました。
察するに、その方は団塊の世代。70歳前後でしょう。活き活きと楽しんでいらっしゃいました。
人生100年時代 老後なんて真っ平 ずっと楽しみましょうと心でエールを送りました。
見ず知らずの方からエネルギーを頂戴した夜でした。
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