この記事の続編です。
もう5年も前の記事やけど、それから兄弟喧嘩の記事を書いてなかったのか・・・
今日の話は、実際にBASEでも教えている関わり方なので、かなり参考になると思います。
兄弟喧嘩の相談もけっこう多いです。
「兄弟喧嘩はほっとくといい」
なんていう話もあるけど、それはその通りで、ほっといたらいい。
武器を持ち出したりだけ注意して、あとは2人の間で解決してもらう。
絶対やらない方がいいのが、
「どっちが悪かったかを決めて、その子を叱ること」
です。
「どっちが悪かったか」
って話やから、
「喧嘩両成敗」
も無し。
いや、僕がやったらダメとか言うのは厚かましいし、そんな権限もないんやけどね。
親が子どもの喧嘩に介入すれば、子どもは自分たちで解決する機会が減るし、弱い方の子どもはより弱くなり、強い方の子どもはひねくれていきます。
弱い方の子どもは、自分の力を新じることをやめて、親に駆け付けたわけですよ。
これって、自分の弱さから目を背けて、自分の課題を親に何とかしてもらおう、と思っての行動なわけ。
強い方の子どもは、自分の力が及ばない強大な権力に屈し、自信を失い、元々持ってる強さをあらぬ方向に向け始める。
自分の持ってる強さを正しく使うためには、
「自分ならできる!」
っていう気持ちがあるからです。
親が登場して、強権でねじ伏せ、子どもに絶対敵わないことを教えこんでしまえば、子どもの勇気はくじける。
勇気がくじけた子どもは、
「自分にはどうせ無理」
と思いながらも、力の強さはあるから、本人も望まないような使い方、例えば、他人への暴力などをするようになっていく。
親が子どもの喧嘩に介入して、仲裁しようだなんてやっても、何も良いことは無いのだ。
だから、基本的には、兄弟喧嘩には介入しない方がいい。
ただ、子どもが泣きついてきたり、親に頼ってくることはある。
それを
「自分たちで何とかしなさい」
って突き放すのも冷たいし、それはそれで子どもは見放されたように感じる。
じゃあ、子どもが泣きついてきた時に、どういう関わり方をしたらいいのか?っていうと、それが
「平等な肩入れ」
っていう関わり方です。
力関係的に、
より強い上の子にも寄り添う
より弱い下の子にも寄り添う
ほんで、2人ともに主張があります。
2人ともに主張があるから喧嘩になっているから、そのまま同じように話を聞くことはできません。
上の子がだんまりで、下の子ばかりが話すかもしれない。
上の子の声が強くて、下の子は泣いてばかりかもしれない。
まずは、
「声の強い方」
から話を聞きます。
泣きついてきた下の子
声の大きい上の子
より声の大きい方の話を最初に聞く。
例えば、上の子に話を聞く時には、下の子には黙って聞いといてもらう。
上の子には、詳しく、共感的に、話を聞く。
上の子の話を一通り聞けたら、次は下の子に話を聞く。
この間、上の子には黙って聞いておいてもらう。
下の子の話を聞いたら、また上の子に話をきく。
上の子に話を聞く
↓
下の子に話を聞く
↓
上の子に話を聞く
↓
下の子に話を聞く
↓
・
・
・
の繰り返し。
そして、お互いの本音が言えたら、そこでようやく親が問いかけます。
「じゃあ、これから2人はどうしよっか?」
って。
仲直りをさせたいんじゃない。
このまま関係が決裂してもいい。
これから2人の関係をどうしていくのかを2人に決めてもらう。
親が決めない。
子どもの話を聞いている間も、
「それはあなたが悪い」
「そんなことするなんて、お兄ちゃんひどいね!」
みたいに親の評価・判断を加えない。
親がやることは、それぞれに共感をしながら、対話の交通整理をしていく。
どっちかの肩を持つわけじゃなく、両方の肩を持つ。
親は、上の子も、下の子も、味方でいたい。
親の判断で、どっちかを悪者にしないし、どっちかを正義にもしない。
どっちも可愛い我が子なのだ。
喧嘩くらいするさ。
兄弟喧嘩はほっといてもいい。
危険が無いようにちょっと離れたところから見守るのもいい。
親に助けを求めてきたら、「平等な肩入れ」をして、それぞれから話を聞く。
親が解決しない。
自分たちで何とかできるはずやからね。
でも、協力が必要なら話くらいは聞くよ、って感じです。