子どもが自分から勉強を始める3つのステップ | 家庭を子どものBASEに 佐伯和也公式ブログ

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子どもが思う存分遊ぶ(ゲーム含む)ことで、知的好奇心が育ち、それが勉強にも繋がっていく


子どもが自分から勉強を始めるには、3つのステップがあります。

1.子どもが安心感を感じている、失敗しても認められている

2.知的好奇心を刺激されている

3.勉強の必要性を感じている


という3つのステップです。







◆1.子どもが安心感を感じている、失敗しても認められている

まず前提として、子どもに揺るぎない安心感が必要です。

『揺るぎない安心感』っていうのは、子どもが好きなことをしていても、失敗しても、何をしていても、認められるという安心感です。

例えば、「勉強をすると褒められる」という状況であれば、勉強をしている時はいいけど、勉強をしていない時には、子どもは後ろめたさを感じます。

誰に?

親に、です。

家庭の中で、親に後ろめたさを感じるのであれば、子どもは家庭の中で安心できませんよね。



僕ら人間の欲求のうち、とても強力なものが『安心安全の欲求』と呼ばれているものです。

子どもが安心安全を感じられなかったら、身を守ることを最優先で考えます。

身を守る、というのは、物理的なものではなく、精神的なものも含みます。

勉強をするよりも、知的なことを求めるよりも、いつもの慣れ親しんだ場所で、いつもの慣れ親しんだ行動をしようとします。

慣れ親しんだことをすることで、「大丈夫、いつも通り安全だ」ということを確認したいわけですね。



子どもの安心安全を作るのに適しているのが、今まで遊びを親の管理下に置いていたのを解き放ち、それを承認してあげる『遊びの解放』というものです。

『遊びの解放』をするだけで子どもが勉強を始めることもありますが、あくまでも目的は家庭の中で子どもが安心安全を感じられることが目的です。

子どもが自由に遊ぶことを親が承認してあげる。

そうすると、子どもの遊びは少しずつ拡大していきますよね。

人は安心安全が確認できると、今度はチャレンジを始めるんです。

親の気に入らないことの場合もありますが、そこを認めてあげられることで、「自分は安心安全な場所にいるんだ」ということを自覚し、「もうこれは大丈夫だから、もっとこれもやってみよう」という意欲も生まれます。





◆2.知的好奇心を刺激されている

『遊びの解放』が定着してきたら、次は、『知的好奇心の刺激』です。

これはある程度、ノウハウが必要かもしれません。

例えば、探究学舎の提供しているtanQfamilyのサービスを利用したり、『まんが日本の歴史』などの子どもがとっつきやすい書籍を利用したり。

これは探究学舎の宝槻さんに教えていただいたことなんですが、「探究を始めるには、入り口が非常に大切」なんです。

「これをやると勉強に役立つよ」なんてやると、子どもの中で勉強が嫌いな場合、「親は自分に勉強をさせようとしている。絶対やるもんか」って抵抗感が生まれることがあります。

あくまでも、おもしろいから、楽しいから、興味深いから、知的な情報を与えるようにしたいんですね。



僕のオススメする方法は、3つあります。

まず1つ目は、先ほど書いた既にあるサービスや物を利用することです。

素人があれこれと模索するよりも、ずっと早いです。

僕のコーチングも、子どもが安心感を十分に感じられてくると、子どもの方から知的な話題が飛び出してくるので、そこに全力で応えたりしています。



2つ目は、親の興味関心に巻き込んでしまう、というものです。

親がおもしろいと思うもの、興味を持って学んでいること、今まで学んで役だったことなどを子どもに話してあげる

親も大人であり、今までたくさんのことを学んできていると思います。

学校の勉強もそうですし、仕事のこともそうですし、対人関係のコツや、雑学などなど。

親が学んできたことを話すことで、子どもとのコミュニケーションの幅が広がりますし、子どもの方からアッと驚かされるような発想や、言葉も出てくるかもしれません。

そうなればしめたもので、子どもとの仲もさらに良くなるし、子どもの知的好奇心も刺激されて、一石二鳥ですね。



3つ目は、子どもの興味関心に寄り添うことです。

子どもが既に興味関心を持っているものがあるんであれば、下手に「これに興味を持たせよう」ってするよりも、子どもの興味関心の対象を話題にしてあげた方が、子どもが学んでいることをワーッと話してくれるかもしれません。

「話をする」ということは、とても優れた学習方法で、人は何か学んでインプットするよりも、学んだことを実践したり話したりしてアウトプットする方が、より高度な知能を要求されます。

自分だけの理解なら感覚的な理解だけでよくて、言葉にする必要はありませんよね。

でも、人に伝えるなら、学んだことを整理して、言語化しなければいけません。

整理⇒言語化のプロセスで、子どもの理解はより一層深まるわけですね。





この3つが僕のおススメです。

もちろん、この3つを別々にやるよりは、同時に繰り出した方が効果は高いと思います。

なので、ぜひ僕のコーチングを子どもにも受けさせてみてください!(宣伝、笑)




◆3.勉強の必要性を感じている

ここまでできたら、次に勉強です。

スポーツなど、勉強以外のことをさせたい場合にも使えるので、それは都合に合わせて読み替えてくださいね。



『遊びの解放』も、『知的好奇心の刺激』も、楽しいことでした。ワクワクすることでした。

その楽しいことや、ワクワクすることがあっても、勉強をするとなると、それだけでは勉強をしないかもしれません。

勉強をする時に大切なのが、「なぜ、勉強をするのか?」が腑に落ちていること、です。

もちろん、子どもが、です。

親が、勉強をする必要性を実感していても、子どもには伝わるとは限りませんね。



よくやりがちなんですが、さっき書いた『安心感』と、『知的好奇心(=学ぶこと楽しい)』が弱い状態で、「なぜ、勉強をするのか?」ってやっても、あまり効果はありません。

子どもからしたら、「いやいや、そんな楽しくないことしたくないよ!」ですし、仮にそれでやる気を出しても、テストや、受験までで終わってします。

僕らは、生涯学び続けるわけですから、そのモチベーションはずっと続けていきたいんです。

だから、一時的なテンションで乗り切るだけではなく、長期的なモチベーションも身に付けたい。



でなければ、高校に入った後、大学に入った後に、自信を失うことがあります。

「あの時は、がんばれたのにな」

「もう勉強やりたくない」

みたいな感じで。






この『自律学習』に至る三角形を逆にすると、こんな感じです。



ぶっちゃけ、勉強はしてもしなくても、死にはしませんし、直接何かに困ることはそれほど多くはありません。

『勉強』を支える気持ちが弱いから、自分から勉強をすることはほとんどないと思います。

だから、「子どもが自分から勉強を始める」って考えた時には、一度この三角形を意識して子どもに関わってみることはオススメです。





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