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02月22日公開■ムビチケ(Eメール):アリータ:バトル・エンジェル
02月22日公開■ムビチケ(Eメール):THE GUILTY/ギルティ
▼映画「アリータ:バトル・エンジェル」3Dの可能性を追及し続けるキャメロンの執念
02月22日公開■映画:アリータ:バトル・エンジェル
木城ゆきとの人気コミック「銃夢」をハリウッドの技術力を結集して
実写映画化した「アリータ:バトル・エンジェル」が22日より公開。
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「銃夢」がハリウッドで映画化されると初めて聞いたのは
このブログを立ち上げた14〜5年ほど前だったような気がしたので調べてみたところ、
2003年に「Battle Angel Alita」との仮称でプロジェクトが発表されていた。
その後、ジェームズ・キャメロンはハリウッドの歴代記録を塗り替えた
大ヒット作「アバター」を撮り、続編やドキュメンタリーの制作などで度々企画が中断。
2002年にハリウッドでの映画化が発表された「AKIRA」と共に、
「実現することの無さそうなハリウッド映画」として私の中でほぼ固定されていた。
しかし2015年にキャメロンが脚本と製作に退き、
新たな監督としてオタク監督として有名なロバート・ロドリゲスを指名してから
プロジェクトは猛スピードで進み始め、晴れて完成となった。
「銃夢」のいちファンとして、この16年は相当長かった。
主演は「メイズ・ランナー:最期の迷宮」のローサ・サラザール。
共演はクリストフ・ヴァルツ、ジェニファー・コネリー、マハーシャラ・アリ。
02月22日公開■映画:アリータ:バトル・エンジェル
試写で一足お先に観せていただいたのだが、いやあこれは凄い。
16年待った甲斐があったかとまでは言わないものの
スチールや予告編で感じていたそこはかとない地雷臭を見事に払拭する出来。
世の中は既に4Kの次の話を始めていて、
映画業界における3Dは「一過性のブーム」として下火になりつつある。
今の主流はシンプルに大画面・高音質であり、アトラクション的な楽しみ方は
座席の振動や雨風を疑似体験できる4DXが人気を集めている。
Blu-rayでも3D対応の商品は減少し、取って代わるように4K対応が増加していて
少なくとも映画における3Dは、過渡期に登場した徒花との認識が大多数だろう。
しかし、キャメロンは違ったのだ。
多くの関係者が「これ以上の伸び代は無し」と見限った3D映画について
「アバター」の発表された2009年から後も研究し続けていたことがはっきりと分かる。
サードパーティが皆逃げ出してしまったバーチャルボーイで
任天堂だけが黙々とソフト開発を続けていたように
「人々がみんな立ち去っても私ここにいるわ」(@「ノーサイド」)の心境で
より効果的で洗練された3D表現とは何かを追い続けてきたのだろう。
その成果「アリータ」で遺憾無く発揮されていて、
見飽きたはずの立体視で幾度となく驚かされる場面に遭遇した。
手前に飛んできたり落下したりといったお決まりの場面でなく
何気ない町のシーンをより賑やかにしたり、建物に奥行きを持たせたりと
いわゆる「見せ場」以外の部分にこそ3Dの効果がよく出ている。
だから、この映画だけは2Dでは観てはいけない。
それではキャメロンやロドリゲスが本作にかけた熱意を
完全には汲み取ることが出来ないと思う。
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ストーリーは原作コミックで言えば2巻あたりまでがベースになっているので
それほど駆け足の印象はなく、最低限の改変で美味くまとめられている。
聞いた話、キャメロンが本作を知ったきっかけはコミックではなく
りんたろうが監督を務めたOVA版(1993年)らしい。
りんたろうと言えば「銀河鉄道999」や「メトロポリス」などで
「機械の体に人の心は宿るか」をテーマに描き続けてきた監督で
やはり本作もコミック版の硬派な感じよりはりんたろうっぽさが強くなっている。
主要キャラクターは発音の関係か名前が若干修正されているが
キャラクター性の部分はオリジナルにほぼ忠実でこちらも文句なし。
強いて言えば、エドがハンター稼業をしている理由が
アリータを想う父性、つまり100%の善意になっていること
(原作では人を殺すことに快楽を感じている部分もあると本人が吐露している)と、
ユーゴの兄のエピソードがごっそり割愛されたせいで
ユーゴがザレムに執着する理由が希薄になっている点ぐらいか。
どちらにせよ、本筋に大きく影響を与えるものではない。
予告編を観て感じていたアリータの目が大きさも、
より人間らしく振る舞わせるためなの判断なのだろうと観終わった今は思える。
機甲術やモーター・ボールももちろん登場。
キャメロンが「銃夢」に惚れ込んだ理由のひとつがモーター・ボールで
企画を立ち上げた当初は試合のシーンを中心に描きたかったようだが、
紆余曲折を経て完成した本作は「アンドロイドの少女が友情や恋を経験して
人の心を学び成長するSFアクション」であり、
モーター・ボールは「スターウォーズ」で言うところのポッドレースや
「ハリーポッター」で言うところのクィディッチ的な扱いに止まっている。
中盤以降は「リアル・スティール」や「スピード・レーサー」が
お好きな方にはたまらない大興奮のバトルシーンが続出する。
戦闘シーンの残虐表現でほんのりとロドリゲス風味も盛り込んでいるあたり
さすがただの雇われ監督ではないな。
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貧富の差のある世界で繰り広げられる人種(?)の壁を超えた愛のSF映画として
年齢性別を問わず幅広くお薦め可能。
シンプルな作りなので「銃夢」を知らなくても問題無く楽しめるし、
知っていても激怒する恐れはほぼ無い(少なくとも私は好意的に受け止めた)。
「ゴースト・イン・ザ・シェル」の直後だから余計にそう感じるのだろうか。
繰り返しになるが、2D上映が併映されていたとしても
本作だけはプラス300円ないし400円を支払って絶対に3Dで観るべし。
映画「アリータ:バトル・エンジェル」は2月22日より公開。
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