朝まで頑張れば・・・?。映画「ラン・オールナイト」 | 忍之閻魔帳

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映画 ラン・オールナイト


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▼朝まで頑張れば・・・?。映画「ラン・オールナイト」


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1952年生まれ、御歳63歳のリーアム・ニーソンの新作はまたしてもアクション。
「シンドラーのリスト」(1993年)から
「ラブ・アクチュアリー」(2003年)ぐらいまで続いてきた
知的おじさまイメージを覆したのが「96時間」(2008年)。
56歳からアクション俳優へ転身したニーソンはあと何年この路線でいくのだろう。


発売中■Blu-ray:「アンノウン」
発売中■Blu-ray:「フライト・ゲーム」

さて今作は、「アンノウン」(2011年)「フライト・ゲーム」(2014年)
タッグを組んできたジャウマ・コレット=セラ監督との3作目。
セラ監督が気に入っているのかニーソンが気に入っているのか
相思相愛なのかは分からないが、3本ともアクションで
3本ともスマッシュヒットしているのだから
海外ではドル箱コンビとして認識されているのかも知れない。

共演はリブート版の「ロボコップ」で主演を務めたジョエル・キナマン、
実力派のエド・ハリス、時々映画にも顔を出すラッパーのコモンなど。



人生を奪われた植物学者(「アンノウン」)、
酒浸りの航空保安官(フライト・ゲーム)に続く本作でニーソンが演じるのは
マフィアのボス・ショーン(エド・ハリス)が信頼する凄腕の殺し屋ジミー。
今やショーンは裏家業から足を洗い、ジミーも静かに暮らしていたが、
ふとしたことからショーンの息子ダニーに、
ジミーの息子マイク(ジョエル・キナマン)が命を狙われてしまう。
咄嗟にマイクを庇ったジミーはダニーを射殺してしまい、
長年信頼関係を保ってきたショーンはジミー親子への報復を決意。
長い一夜が始まる・・・というお話。

殺し屋と言っても既にリタイアしている設定のためか
昔取った杵柄的な射撃や拳の重さで闘うシルバーエイジのアクションが中心で
「96時間 レクイエム」よりも実年齢に近く無理がない。
一夜の逃亡劇を通して、断絶状態にあった息子との絆が
少しずつ修復されていく過程もスムーズ。
父は父なりの愛情と信念をもって疎遠にしていたのだと気づいたマイクが
「ジミー」から「父さん」へと呼び名を変化させるあたりはベタながら上手い。
殺し屋であろうとエージェントであろうと、根っこに優しさが垣間見える
リーアム・ニーソンだからこその説得力なのだが、
ジョエル・キナマンの好サポートもなかなかで、
この二人を親子に据えたキャスティング勝ちと言えるだろう。

ただ一点、良くわからないのがタイトルの「ラン・オールナイト」。
冒頭でジミーが「いいか、今夜だけだ。朝まで何とか逃げ切るぞ」と言って
オールナイト逃亡劇が始まるわけだが、一晩逃げ切ったら何だというのだろう。
今夜で全て解決する(追っ手を殲滅する)のではなく「逃げ切る」と言いながら
朝になれば何が待っているのか良く分からないまま終わってしまった。
相手がゾンビなら「朝陽が昇るまで」で区切るのは分かる。
30日間も夜が続く「30デイズ・ナイト」なんていうゾンビ映画もあった。
しかし本作は、朝になればマフィアが追う気を失くすわけではないし
警察はそもそもジミーを快く思っていない。
逃げた先に何か助けが待っていたのか、無策で逃げていたのか、
最初から迎え撃つ覚悟だったのかがすっきりしないのは残念。


発売中■Blu-ray:「フライト・ゲーム」
発売中■Blu-ray:「アンノウン」

「96時間」以降のニーソン出演作の中では比較的オーソドックスな作品。
同コンビの「アンノウン」「フライト・ゲーム」がお好きだった方ならお薦め。




発売中■Blu-ray:「蝋人形の館」
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ニーソンとのアクションも嫌いではないが、
やはりホラー好きな私としては、「蝋人形の館」「エスター」
立て続けに発表し、ホラー界の新星と言われた
ジャウマ・コレット=セラ監督にはまたホラーも撮って欲しい。
「ワイルド・スピード SKY MISSION」を撮った後でも
「アナベル 死霊館の人形」も撮るジェームズ・ワンのような活躍に期待。

ちなみに、セラ監督はハリウッド版「AKIRA」の監督にも
抜擢されているのだが、今のところ全く進展はない
とのこと。