★★★★⭐︎

序盤は、非現実的で入り込めなかったなぁ。

ついでに、翔太郎という人物の全容がわからない、と謎かけしておきながら、人物に迫るエピソードも特にないし、その人物像が事件解決に関係するとかでもなかったりで、肩透かしをくらった感じがした(笑)。

中盤以降は、謎解きを知りたくて一気に読んだり、と面白かったが。

タイムリミットが迫る密閉空間で、殺人が連続して起きるという極限状況の中、犯行の動機は脇に置いといて、限られた状況証拠から論理的に犯人を割り出していく。

しかし、やはりというべきか、その自分本位すぎる犯行動機こそが核心であり、犯人の底知れぬ恐ろしさだった … というところか。

自分が犯人であることを如何に隠すかではなく、むしろ明らかにするつもりだった。
必要なのは、明らかになるタイミングと、そのときまでに必要な準備をする時間だったとは、なかなか…。

最後、自分だったら一緒に地下に … と考えるのは綺麗事かな。


★★★★★

魔導大戦も佳境になってきた。

マキシの登場、マグダルとデプレの目覚め、
ヨーグンとダスニカ・アダマスの暗躍…



そして、次の世代へと繋がる詩女の予言。
こんなところで出てくるのか、4代目が…

構想力が凄いな、永野さんは。



それから、グッときたのは、このタイトネイプのところ。

誰かにやってもらおうとするのではなく、自分でやればいい。でも、いくら肩書きや権限があっても、実力が伴わなければ何もできない、成し遂げられない。

地味なシーンだが、深いものがある。



連載が進んで単行本が出るのは嬉しいが、

Designsも待ち遠しいなぁ、早く出ないかな。



★★★★⭐︎

ハズレた…

ローテーション殺人の考えが示されて、他にもいるかもしれない、となったとき、「これはホテル従業員のアイツだな⁉︎ 以前にこのホテルで起きたことも知ってるだろうし!」とピンときたのだが、全然違った(笑)

ま、それは置いといて

精神障害を持つ人達向けの施設に入るのであれば、かなり重度だと思うが、この施設に入っていたという人達の描写からは全くそんな気配がない。

それでもって、最後に「じつは…」と言われたら、都合の良い物語にしかならないなぁ。そこら辺が、東野さんの作品の軽さと言えるかな。

犯罪被害者の遺族と、その苦悩を題材にしたのは良いと思う。
憎しみが生きる糧になって、という心情も痛いほどわかる。
自分だったら、もしかしたら現実になるかもしれないが、果たしてどうなるだろう。
許せることなど、あるのだろうか、と考えさせられる。

★★★★★

めちゃくちゃ面白い。

こんなの、続きを直ぐに出してくれなきゃダメだろう、今村さん! 講談社!

大金を目当てに、蠱毒…大陸の呪術…になぞらえた札の奪い合い、そこに集う維新を生き抜いた、或いは時代に翻弄されてきた「化物」たち。
さらには、京八流の義兄弟たちが絡み合う。

巻末で、早くも二人の「化物」どうしの闘いが描かれる。闘いの結末は … こんな描き方、男なら誰しも"血湧き肉躍る"のではないだろうか。

★★★★★

序盤から一気に引き込まれ、夢中で最後まで読んでしまった。

スズキタゴサク

この卑屈を形にしたような怪物を、如何に崩して、無差別爆破を防ぐか … という単純なものではなかった。

タゴサクとの心理戦はもちろんだが、事件に関わる人間達の思想や葛藤、そして事件の全容はとても読み応えがあり、面白く、見事に描かれていた。

・仲間じゃないから殺してもいいと考える男と、仲間の仇だから殺すのも仕方ないという思想が、…混じり合い … 無差別殺人の絵の具と、報復の絵の具はちがう … だがつぶさに絵の具を、絵の具の粒のその粒まで見つめていけば、ほとんど変わらない粒子にたどり着く気もするのだった。

女子大生が「いま、この街に隕石が落ちてしまえばいいのに」と思ってしまうように、刑事が「べつにいいか、爆破したって」と思ってしまうように。

・「気持ちはわからなくもない」

かつて発せられたこの何気ない一言に、この物語の核心が込められているのかもしれない。