Trois Noëlトロワ・ノエル【贈り物:Un présent merveilleux】(24)

Trois Noëlトロワ・ノエル【贈り物:Un présent merveilleux】第一話

前回のお話

フォトフレームに飾られた女性の写真
それは杜夫があの時撮った早智子の写真だった

なるほどな・・
あのルノーにはそんな経緯があったのか。。

それにしても・・
なんて不憫な男なんだ。。
下手すりゃオレも美園とすれ違って、こうなってたかもしれねぇ
やばかったぜと桔梗

おぃおぃ
ありえねぇだろ・・どこまで弄ばれてんだ
運命とか何かの。。いや・・
神?・・もしもそんな存在があるとしたら
神にイタズラされてんじゃねぇのか?
だが・・おれも美月と結ばれなかったかもしれねぇと真柴

(美園には・・)
(美月には・・)

(感謝しねぇとな)
うんうんと頷きながら同時に思った

「柴田さんほんとに申し訳ない」杜夫は深々と頭を下げた

ここでオレが運転してたなんて喋ると
また話がややこしくなりそうだな
そのうち話すとするか

「少なからず・・こちらにも責任がありそうですね」

小金沢杜夫・・
根は悪い奴じゃねぇってことは確かだ
それに写真の腕はいい線いってんじゃねぇか?
そこを越えるには・・

「ところで小金沢さん
写真・・本気で考えてみませんか?」

「え?」

「その女性が早智子さんなんでしょ?」
桔梗はフォトフレームに視線を投げる
と同時に杜夫はコクリと頷く

「あのとき早智子さんに言われたこと
写真は撮らないのかと
オレにはそれが早智子さんの本心
つまり本当に伝えたかったことじゃないでしょうか?」

「本心・・」

「オレも芸術だなんて大それた事は言えませんが
誇りがあります。
少しでもいいものを・・納得するものを作る
そして顧客に満足して頂く
それを誇りに思ってやっています
オレにはそれが忘れられてるんじゃないかと思うんですよ
小金沢さんに」

「誇り・・」

「少なくとも一人それを理解してくれ
支えてくれ、また見たい
こう思ってる人がいるじゃないんですか?」

はっ!
杜夫は驚嘆した

「早智子」

「ええ、そうです
彼女のその表情が何よりの証
とても嬉しそうですよ」

杜夫は今にも泣きそうな勢いだ

「小金沢さん
オレのとこで働きませんか?」

「え!」

「ちょうど企画してるものがあります
この話は善三さんから頂いた恩義などではありません
小金沢杜夫として
ひとりの写真家としてお願いしてます
もちろんやる、やらないは小金沢さんの意思ですが」

しばらく思案した杜夫は「少し考えさせてくれ・・」と答えた

「分かりました」

「それと。。」

「なんでしょう?」

「一ノ瀬くんのケジメ・・つけさせてくれないか?
俺のけじめでもある。」

「いいでしょう
こちらもそのつもりでしたから」

それを聞いた杜夫は少し驚いた表情をした

人は何かきっかけが必要なのだろう
届けているつもりでもそれが伝わらない
少しのすれ違い・・ほんの少しのズレ
もちろんそのズレには良し悪しがある
ズレが良い方向へカチッとはまることは滅多にない
だから止まり・歩き・泣き・笑うのだろぅ
その先を・・まだ見えぬ先を想いながら

Trois Noëlトロワ・ノエル【贈り物:Un présent merveilleux】(25)

Trois Noëlトロワ・ノエル【聖夜:La nuit sacrée】第一話
Trois Noëlトロワ・ノエル【聖夜:La nuit sacrée】(最終話)

☆Trois Noëlトロワ・ノエル【聖夜:La nuit sacrée】あきままさまver
第一話
Trois Noëlトロワ・ノエル【聖夜:La nuit sacrée】(最終話)
あきままさまのメンバーさま限定記事
Chocolat de princess【Trois Noёl:St.V.D ver.】

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