Trois Noëlトロワ・ノエル【贈り物:Un présent merveilleux】(7)

Trois Noëlトロワ・ノエル【贈り物:Un présent merveilleux】第一話

前回のお話
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<某刻>小金沢杜夫宅


チャイムを鳴らすと
数秒して扉が開いた

「どちらさま?」

怪訝な表情で伺う杜夫がドアの隙間から顔を覗かせた

「匠ショップオーナーの柴田桔梗です
小金沢さん少しお時間よろしいですか?」

自分の名前を知っている・・
しかも匠ショップ!?
すぐさま杜夫の表情が曇る

「ど、どうして俺の・・
いや。。まぁここじゃなんだし中で」

だいたい察しがついたのだろぅ
チェーンロックをはずし、桔梗に扮した真柴を部屋へと招き入れた
(なんの変装もいらないが・・)
普段からチェーンロックをする杜夫の様子をみた真柴は
招かれざる客が多いのだろうなと頭の隅で考え
軽く会釈をして玄関へと入っていった

雑然としたリビングに入るとそこにはコタツが置いてあった
あまり・・入りたくねぇな。。
辺りを見回すがそこに座るしかなさそうだった

事前に渡されておいたビレッジ紙でできた名刺を差し出すと
杜夫はあぁともおぉともいう声を出す

ビレッジ紙の名刺は革新的な製紙技術で作られて印刷物の仕上がりも抜群で
表面には自然で独特の波の模様がはっきりとしているのが特徴だ

すると杜夫は無造作に置かれたコートの中から財布を取り出し
そこから自分の名刺を手渡した
杜夫は桔梗の名刺の手触りが気に入ったのか何度も触っていた

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

「今日お伺いした理由ですが」

コタツに入り対面の杜夫に話しかける

「あの写真だろ?」

話を遮るように杜夫は答えた

「柴田さん俺はね」

名刺を眺めながら続ける

「この道で食ってるし今頃差し止めろなんて言われても困る
既にもぅ出ちまってるしな
店員の一ノ瀬だったか
彼には悪いが、Misonoには借りがある」

もっともこれはコイツに言っても仕方ねえか
うっ・・思い出したら腹が。。

「借り?ですか・・
まぁそれもあるのですが」と杜夫の後ろのほうに視線を移す真柴

「わたくしがさっきから気になっているのは
そこのデスクの椅子です
もしかしたらそれは亡くなったお父さまのものでは?」

杜夫はさっと振り返ると一瞬だけ固まる
そしてゆっくりと真柴の顔を見た

「ど、どうしてあんたがそれを・・」

「やはりそうでしたか。。
おっと電話です
ちょっと失礼」

真柴は上着の内側からスマホを取り出し
あらかじめ呼び出しておいた桔梗の番号にすぐさまタッチした
呼び出し音はするがそのまま真柴は会話をする

「柴田です
いつもお世話になります
いえあの節はありがとぅございました」

などといかにもな会話で桔梗が出るのを待つ
((まだか・・ヒヤヒヤだぜ。。))

「ならばこちらから後ほどお伺いします」と言いかけた時に繋がった

「・・ちらからお伺いします」と桔梗には聞こえる

(やっぱりあったんだな)

「ええ
さすがですね。当社の思った通りの値段でした」

(ならすぐそっちに向かう
やっぱりオレから直接の方がいいみたいだ
悪いがそのままいてくれねぇか?
10分ほどで着くはずだ)

「なるほど・・かしこまりました
ではのちほど」

また驚かせるつもりだな
一瞬ニヤっとしそうになった

「お待たせしました」言いながら真柴はスマホを上着に戻した


Trois Noëlトロワ・ノエル【贈り物:Un présent merveilleux】(8)

Trois Noëlトロワ・ノエル【聖夜:La nuit sacrée】第一話
Trois Noëlトロワ・ノエル【聖夜:La nuit sacrée】(最終話)

☆Trois Noëlトロワ・ノエル【聖夜:La nuit sacrée】あきままさまver
第一話
Trois Noëlトロワ・ノエル【聖夜:La nuit sacrée】(最終話)

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