Trois Noëlトロワ・ノエル【聖夜:La nuit sacrée】(10)

第一話

前回のお話

一ノ瀬をアトリエに案内し作業場へと連れていった
その間にオレはスーツから紺色の作務衣に着替える
袖を通す瞬間が何より魂が篭る感じがする
作品に対しての敬意のようなものも・・


さすがに桔梗一人で全ての商品を手作りするわけにもいかない
そこで図面を起こし寸法を標したものをデータ化し
それを工場へと送るやり方。これは比較的リーズナブルだ
そしてもうひとつが完全オーダーメイド
採寸しひとつづつ作りこむ
希望があれば顧客の家まで行き、その部屋にあったものを新たに作る事もする
売れ筋のモノは部品化し数センチ単位で基本はできているが
やはり納得いかない部分は手仕上げになる
ソファー類はレザー・布張りのみを職人が仕上げる
デザインはほぼ柴田桔梗によるものだ

半年前3号店に『KIYOKA』という商品も話題になった
女性ならではの着眼点は秀逸だ
もちろんこれは3号店店長:桜井清香がデザインしたものだ

最近海外で取り上げられた侍ブランド『TAKUMI』
こちらは鋼板を加工したものに木のぬくもりを加え
その斬新なデザインがより一層注目度をあげた


着替えを終え作業場に戻ると
一ノ瀬は歓声をあげてばかりだった


「そんなに嬉しいか?」

「はぃ!光栄です!
ずっと憧れでしたから!」

変わった奴だ
このぐらいの年なら他にもっと・・
っと・・
オレも人の事言えねぇか

クスっと笑う桔梗
それを見たヒカルは小首を傾げる
連れてきて良かったなと桔梗は心から想った

「で一ノ瀬」

「はぃ」

「採用だ」

「え!」


ハッとした顔で桔梗を見る


「嫌か?」

「いえ!嬉しいです!
でも正直ここに案内されたのも不思議で・・驚いてます
今日断られたら・・
そう決意してましたから」

「本当か?」


しばらく沈黙するヒカル


「ウソです。。諦められない・・
これが本当の事です」

「あはははは 一ノ瀬
おまえ本当におもしれぇ奴だな」

「よく言われます」


ヒカルは目尻をさげ申し訳なさそうに頭を掻いた


「これから頼むぜ」

「はぃ!」

はっきりとした清々しい返事だった
それがとても心地よく桔梗の胸に響いた

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

これが初めてヒカルがうちに来た時だったか・・
もぉ5年か・・今じゃ主任として頑張ってるしな
最近あいつ目当てに来る客もいるし
いいんだか悪いんだか・・
だが・・それもヒカルらしいか

桔梗はふふっと笑った
信号の青を確認すると
アクセルを踏み込んだ

Trois Noëlトロワ・ノエル【聖夜:La nuit sacrée】(11)
Trois Noëlトロワ・ノエル【聖夜:La nuit sacrée】(大阪Lovers)前編
Trois Noëlトロワ・ノエル【聖夜:La nuit sacrée】(大阪Lovers)後編


☆あきままさまver
第一話

Trois Noëlトロワ・ノエル【聖夜:La nuit sacrée】(18)


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