Trois Noëlトロワ・ノエル【聖夜:La nuit sacrée】(9)

第一話

前回のお話

<12月24日>PM2:20:12 桔梗の愛車ベンツ車内


目黒の自宅兼アトリエからだと東京都道317号環状六号線
通称山手通りを北上したほうが近い
そのまま北上すると東西に走る国道20号線と首都高4号線が
併走する西新宿ジャンクションへ交わる
そこを右折し西参道口交差点の辺りが目的地のパークハイアット東京だ

距離的に銀座にある匠ショップ一号店とさほど距離は変わらない
店までの時間に余裕があれば車を湾沿いに走らせ
潮の香りを楽しむこともある

路地裏から山手通りへ出ようとした時
ふいに一人女性が飛び出してきた
オレは慌ててブレーキを踏んだ

女性はびっくりした様子だったが
深々とお辞儀をするとそのまま五反田方面へと消えていった

そう言えば美園との再会も
こんな感じだったか・・

オレは23の時銀座で『匠ショップ』をオープンした
それが6年前
ショップが軌道に乗り2号店がオープンしたのが5年前
3号店開店準備に向け着々と進んでいった時だから・・
2年前の27の時か。。

5年前2号店オープンして間もないある日


「オーナー。。また彼がきておりますが
いかがしましょうか?」

「ん?
ああ一ノ瀬・・だったか」

オレは顧客リストを眺めていた顔を店長の志賀に向けた
リストには客先の個々のデータが書かれ要望やサイズといったものが
事細かに書かれている

一ノ瀬ヒカルか・・
まったく困ったやつだ
一週間前に突然やってきて
どうしてもうちで働きたいという
聞けば某有名大学卒
それだけの肩書きがあれば何もうちで働かなくとも
他にいくらでもあるだろうに


「志賀
オレはこれからアトリエに戻る
住所を一ノ瀬に教えておいてくれ」

「よろしいんですか?」

「ああ構わねぇ」

「畏まりました」


オレは裏口を出て契約している駐車場まで向かった
なぜ教える気になったのか・・
ああ毎日来られたら最初は迷惑に感じたが
正直嫌な気分はしなかった
オレの作品の理解者ソレに近いモノを感じたからだ

駐車場に着きポケットからキーを取り出そうとした時


「柴田さん!」


と声をかけられた
振り向くと大きく息を弾ませた青年が立っていた
もちろんそれは一ノ瀬だった


「おめぇ・・」

「ありがとぅございます!
ボクをアトリエに呼んでくれるなんてっ」


一ノ瀬ヒカルは深々と頭をさげた

おぃおぃ追いかけてきたのか?
ったく・・


「乗ってくか?」

「い、いいんですか!」

「いいぜ」

「ありがとぅございます!」


一ノ瀬ヒカルは、にこやかに笑みをこぼす

この笑顔・・アイツに似てるな・・

桔梗は首を軽く左右に降るとキーを押した
あの独特の音がベンツから流れた

Trois Noëlトロワ・ノエル【聖夜:La nuit sacrée】(10)
Trois Noëlトロワ・ノエル【聖夜:La nuit sacrée】(大阪Lovers)前編
Trois Noëlトロワ・ノエル【聖夜:La nuit sacrée】(大阪Lovers)後編


☆あきままさまver
第一話

Trois Noëlトロワ・ノエル【聖夜:La nuit sacrée】(15)
Trois Noëlトロワ・ノエル【聖夜:La nuit sacrée】(16)
Trois Noëlトロワ・ノエル【聖夜:La nuit sacrée】(17)


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