陽性者≠感染者≠発症者≠中・重症者 | 黄昏オヤジの暴発日記

黄昏オヤジの暴発日記

退職後の第二の人生を手探りで進むオヤジのモデルガン+独り言。黄昏に染まりながら気まぐれに発火しつつ、この世の由無し事に毒を吐く(令和4年5月20日・タイトル一部修正)

 一日の新型コロナ新規感染者が全国で2万人を超えたという報道がされている。医療崩壊だ、帰省は禁止だ、どこにも出るな、大変だと騒がしい。

 

 さて、どうなのか?確かにデルタ株は怖いし、ラムダ株も不気味。市中蔓延は間違いはないと思うが、それでもぬぐい切れない疑問と違和感がある。

 この、政府やマスコミが言う「感染」あるいは「感染者」とはどういう意味なのだろうかと。

 

 以前も述べたが、「感染」とはウイルスが細胞に入り増殖し始めたことを指す。単に、体内にウイルスが入っている状態は「感染」ではない。ただの「曝露(ウイルスにさらされたり触れたりしている状態)」。そして、感染を経て咳などの症状があらわれると「発症」となる。

 

 事実、厚生労働省や東京都の公式発表(ホームページに掲載)では、「感染」という表現ではなく(PCR検査の)「陽性者数」となっている。これをマスコミ各社の報道では「感染者という表現に置き換えられている。また、総理大臣をはじめ知事や政府関係者も押しなべて「感染者」と言うし、医療従事者でさえそう言っている。

 なぜなんだろう?

 

 当然のことながら、陽性者➡感染者➡発症者➡中・重症者にしたがい数は減っていく。

 体内に入ったウイルスが細胞に侵入し増殖を始めたら感染なのだが、大半がその前に普通の人が持っている免疫(自然免疫)で死滅する。さらに感染してもキラーT細胞が感染した細胞ごと破壊する。ウイルスに曝露しても感染、発症に至る者は少ない。 

 

 実際の数字で見てみよう。

 本年6月中の東京都の発表では、その時点での陽性者の累計が170,375人で、それに対する退院等数(療養期間経過を含む)が164,572人となっている。これは陽性者の約97%となる。

 この退院等というのは正式には「退院・解除済」といい、その基準は以下のとおり。

 (厚生労働省のHPより)

1 有症状者の場合

①発症日から10日間経過し、かつ、症状軽快後72時間経過した場合、退院可能。

②症状軽快後24時間経過した後、24時間以上間隔をあけ、2回のPCR検査で陰性が確認できれば、退院可能。

2 無症状病原菌保有者の場合

①検体採取日から10日間経過した場合、退院可能。

②検体採取日から6日間経過後、24時間以上間隔をあけ、2回のPCR検査で陰性が確認できれば退院可能。

 なお、いずれも基準日現在で入院、入院待機中、自宅療養中、宿泊療養中及び死亡者は除かれる。

 そうすると、PCR検査陽性者の9割以上は、無症状であった人や発症はしたものの症状が軽かった人ばかりとなる

 それを政府関係者やマスコミ報道では「感染者」と呼んでいる。その9割近くが無症状あるいは軽い症状であるであろうにもかかわらずに・・・。

 

 私はこの点がどうにも納得ができない。なぜ、正確な表現をせず、危機感を煽るような物言いをするのだろうか。

 現政権は、「スガルワクチン一本足打法」なので、何としてでもワクチン接種に追い込もうというため、ことさらに危機感を煽っているのかと勘ぐってしまう。

 

 もう一つ、PCR検査を受けて陰性ならば大丈夫、ではない。それは、検体を採取した時点までのお話。採取した次の瞬間から、ウイルスに曝露する可能性は十分にある。PCR検査結果は「それまで」を保証するものであり、「これから」を保証するものではないことを理解する必要がある。せいぜい、無いよりまし、程度のものだろう。

 

 ウイルスやワクチンに関してはまだまだ疑問がある。最大の疑問は「正しい情報が発信されているのだろうか。我々はすべてをオープンにされているのか」ということ。それが解消しない限りは、不信と不審が募るばかりである。