「憧れのサイドマガジンへ」・副題《阿鼻叫喚の改造地獄》(最終章) | 黄昏オヤジの暴発日記

黄昏オヤジの暴発日記

退職後の第二の人生を手探りで進むオヤジのモデルガン+独り言。黄昏に染まりながら気まぐれに発火しつつ、この世の由無し事に毒を吐く(令和4年5月20日・タイトル一部修正)

◎発火編(のはずなのであるが・・・)

 とにかく形にはなんとかなった。

*こんな形。雰囲気は十分出ていると自画自賛(^^;

*ボルトハンドルが少し貧弱かな。でもリアサイトは立派(^-^)

 なお、最初にもいったとおり、オヤジの目指すモデルはMP28のようなオールドタイプのサイドマガジン短機関銃。決して「MP28」と寸分違わないモノを求めているわけではないことをご理解願う。だから放熱孔の数は違うしサイトの形状も違う、マガジンハウジングなんぞMP40のまんまだし、ボルトハンドルに至っては市販の六角ボルトそのままで、耐久性が気になりセイフティノッチも設けていない。でもそんなことは気にしない。それらしいものが出来ればオヤジは満足なのである。

 

○「試射」という名の絶望の始まり

 ついに発火である。カートリッジはマルシンオリジナルの専用PFカートを使用する。

 まずは火薬を詰めずにフィーディングを確認。これは非常に良好。カートのエジェクト方向はやや斜め下、手動でもかなり勢いがある。

 反面、ボルトの動きはやや渋い。アッパーレシーバーの一部を切り取ったり反対に溶着したりしたせいで、バリもあるし、歪みがある可能性も無視できない。出来る範囲で修正し、内部もペーパーできれいにしたつもりなのだが、まだ不十分なのかもしれない。ただ、どこまでやれば良いのか分からないので、あとはオイルを付けて運を天に任せる。

 まずは5発用意して試射。どうなるか?

 

 ・・・分解した(ToT)

 

○断末魔的状況下での修復作業開始(◎_◎;)

 MP41のときと同じように、アッパーとロアレシーバーの結合が外れ、アッパー部分が前方に吹っ飛んでいった(ToT)。ただし、5発のフルオート発火自体は成功している。

 いささかくじけそうになったが、気を取り直してパーツを子細に調べる。

 ロックピンが入り込むアッパーレシーバーの穴の縁が少し削られたようになっている。無理矢理前に引っ張ったため、力のかかる後ろ側の縁が削られたという感じ。また、アッパーレシーバー後部末端に、縦に2センチほどひび割れが生じていた。これが原因で、レシーバー後部の突起部分のかみ合わせによる固定が甘くなったのかもしれない。

 とにかく修復しなければならない。

 まずロックピンのはまる穴の縁にはプラリペアを盛り修復加工した。アッパーレシーバー後部のひび割れも同様にプラリペアで修復。しかしこれだけではいずれ同じことになる。そこで例の樹脂製雨樋パイプをカットして形を合せ、レシーバー内側に溶着して補強することにした。

 前にも説明したかもしれないがこの樹脂製パイプの厚みは約1ミリ。正確な素材は不明だがアクリル系の樹脂であることに間違いないようであり、アクリサンデーが非常に有効。ABSに比べるとやや硬いかな、という印象。最初、パイプカッターでカットしようとするとたわんでしまい、上手く切ることが出来なかった。しかし、タミヤの塗料(丸いガラス瓶)入れが内部にスッポリはまることに気付き、これをはめ込むとたわむことなくパイプカッターできれいにカットできるようになった。

 こうやってパイプを切り出し、サイズを合せ内側にしっかりと溶着し、一晩養生。

 その夜はあれこれ悶々とするばかりだった。

*修復したアッパーレシーバ末端。内側に樹脂製パイプ(グレーの部分)を溶着している。かなりの補強になったと信じている(◎_◎;)・・・、そう信じたい。神にも祈る気持ちである。

 

 翌日。状況を確認し、修正に入る。

 まず、ロックピンがはまる穴のプラリペアで修復した箇所を修正。その上で、ロアレシーバーとの結合状態を確認しようとするが、今度は肝心のピンがはまらない(-_-;)。どうやら、アッパーレシーバー後部を補修したことで、レシーバー全体のサイズに微妙な変化が生じたのかも…。

 新年早々なんたることかとぼやきをつつ、鼻水をすすりながらさらなる修正作業を開始。それでようやくピンがはまるようになった。一方で、以前よりもレシーバー後部のかみ合わせによるロックはしっかりしてくれたようだ。

 さあ、もう後はない。再度の挑戦である。

 

○臥薪嘗胆、捲土重来、乾坤一擲!!!

 改めて5発のカートリッジを用意する。フルオートでの発火。これは成功した( ^o^)ノ。モデルにも異常はない。ヤッホー!

 ついで、インナープラグを爆音プラグにしてみる。やはり5発。これも成功。オリジナルよりも発火音が大きくなり、ガス抜けも良い。ただ少し、パワーに不安を感じたのでもう一度爆音プラグを使って5発用意。その上で、シアがかかる直前の位置からボルトを離して後退量を確認していく。初弾は成功、2発目から4発目はバースト、5発目は成功。気分次第というところだろうか(^^;)まぁこんな程度ならOK。しばらくはトリガー引きっぱなしで景気良く発火することとした(^○^)

 そこで本格的に発火。25発用意する。キャップ火薬は黄色の箱。3発目一度不発が生じた。このカートを除き改めて発火すると18連射前後で再度ストップ。その後、残りを連射。正直、ホッとした。今回準備した動画の最初の発火がそれである。

 その後、20発装填し2回発火したが、途中一回(1発)ずつ不発が発生。それは編集でつないだ。最後は25連射一気に撃ち切っている。

 なお、動画は組立作業のシーンから始まる。約5分ほどオヤジが無言でモデルを組み立てるシーンが続く。どうぞ遠慮なく飛ばしてくれ。

フルオートBLK「MP28」カスタムモデルガン - YouTube

 

 たまに不発が生ずる。ベースモデルはヤフオクでかなり安く(1万円未満)入手したジャンク品で、チャンバー側からのぞくと少しバレルインサートがへこんでいた。発火ポイントが少し奥まっていたのかもしれない。あるいは改造(摩擦)の影響でボルトの前進スピードがぎりぎりなのかもしれないし、たまたま冬でキャップ火薬が湿っていたのかもしれない。

 いずれにしても致命的なものではなさそうだし、いつでも修復できそうなので気にはしない。

 MP41の際にも述べたが、しっかりとした木製ストックに頬付けして発火するのは実に気持ちが良い。ブローバックの衝撃を全身で受け止めているようで快感。苦労が報われた気がする。

 ・・・「御仁」のことは、忘れよう・・・

 

○感想など

 一連の作業に関しては、とにかく雨樋パイプに助けられた。これが見つからなければまず無理だった。また、前にも触れたけど、加工対象をしっかり固定するのは基本。しっかりした作業台とバイスやクランプは欠かせない。個人的には、この作業の過程で、プラリペアやアクリサンデーの使い方が少し上手くなった。反面、冬にこんな作業するのは最悪。ABSが寒さで堅くなり簡単に割れるので注意が必要。案外便利だったのが熱湯やドライヤーを使う方法。軽く曲げる程度であれば便利。

 

 出来上がったモデルにはとても満足している。メーカーが製造したものと精度も耐久性も劣ることに間違いはないが、それでも自分がほしかったモデルを作り快調に発火できたことは最高にうれしい。

 モデルガンも工業製品の端くれだから、家電などと同様、誰が購入しても快調に作動することが当たり前であるはず。しかし、法規上の様々な制約があり、それがなかなか実現しなかった。

 ここ最近のタナカやタニオコバの製品に、ようやくそのような兆しが見えてきたのかなぁと感じている。これで少しは敷居が低くなり、モデルガンの楽しさを知ってくれる人たちが増えれば良いと思う。

 一方で、古手マニアとしては、箱出しでパンパンやって「上手に動くよ、楽しいよ」、だけでは物足りないし、満足できない。

 一からフルスクラッチで造り上げるほどの技術はないが、既存のモデルをベースに、一振り二振りスパイスを添加して楽しみたい。たまには大工作業するのも面白いじゃないか。

 まぁ、このオヤジは、自分勝手でへそ曲がりで狭量なわがままなんだわ( ̄▽ ̄)。ということで今年もよろしく!

 

 ・・・さて、今回は90度だった。じゃ次は180度回して「オーエン」な~んてね。

  (*嘘です。本当に、絶対にやらないから( ̄^ ̄;)