血栓というワードが昨今、話題になっておりますが、そもそも血栓とはなんなのか、どんな理由で起こるのか、何故、冬場に注意が必要なのかをお話させて頂きます。
まず血栓によって生じる病態を総称して血栓症と呼びます。
血栓症は血液中にさまざまな原因によって形成された血栓が血管を閉塞し、抹消の循環不全による臓器障害を引き起こす病気のことを言います。
では、どんな理由で起こるのか。
血栓症は血流、血液、血管のいずれかに異常が起こることによって血中に塊が出来ることでおこります。
異常が起こる原因としては以下の通りです。
①デスクワークや長時間の移動や運動不足などで血流が悪くなり、血液が停滞してしまうと血栓症の原因になります。
②血液が固まりやすい、溶けにくい性質になることによって血栓が形成されやすくなります。
糖尿病などの持病を持っている人は注意が必要です。
③動脈硬化によって血管が固くなり、弾力がなくなると、血流が衰える原因につながり、血栓を形成し、血流によって他の臓器や組織に移動し、詰まることによって障害を引き起こします。
例えば肺に行ってしまうと、肺塞栓症、脳に行ってしまうと脳梗塞、心臓に行ってしまうと心筋梗塞になってしまいます。
④薬の副作用、例えば低用量ピルや女性ホルモン剤、骨粗鬆薬、副腎皮質ステロイド薬、止血剤などは副作用によって血栓症が起きることが知られております。
何故、冬場に血栓症の注意が必要なのか。
血栓症の原因の一つに血流が関係して来ます。
寒い環境下では、体内の熱を外へ逃がさないように血管が収縮します。
血管が収縮することにより、血流が悪くなり、血栓が出来るリスクが上がったり、拡張されてる状態では問題なかった小さな血栓だったとしても収縮された血管では閉塞してしまい、脳梗塞や心筋梗塞、深部静脈血栓症、肺塞栓症などの原因になります。
血栓症を予防するには。
血栓症を日常生活で予防するには適度な運動、水分をこまめに取る、身体を冷やさないなどの対策がおすすめです。
血流を良くしてくれて、体を暖めてくれる医薬品がドラッグストアに売られていたりするので気になる方は使ってみるのもいいかも知れませんね。