ということで、言語好きの私。
新しいコーナー。
言語の背景にある文化に触れるのが好きです。
と、言っても、英語はミシガン大学に1年行ってたので、友達との会話程度、
イタリア語は去年から習い始めたばかりですが。
とにかく、言語が大好き。

今回のタイトル。
『英語とローマ字の違い。』
幼稚園の時から、英語をしゃべれるようになる!と、決めてた私。
小学校ではまだ英語を習わないと知り、
6年もまだ我慢しなければいけないのか!
と、嘆いていた矢先、ローマ字を習いました。
はじめての英語と思って、
ワクワクしながら覚えたローマ字



でもこれが落とし穴。
ローマ字が落とし穴なのではなく、
【最初の英語として習うローマ字】が落とし穴なのです!

どういうことかと言うと、
そもそもなぜ『ローマ字』というのか
ということから、考えないといけません。
ローマ字というくらいなので、
『ローマ』なのです。
でも、
イタリアの都市のローマではありません。
『ローマ帝国』を指します。
ローマ帝国が使っていた言語は!?
『ラテン語』です。
そうです。
「ローマ字」は「ラテン語」がベースになっています。
英語ではないのです。


ラテン語自体は、現在使われていません。
ラテン語から派生して、
主に3つの言語に進化しています。
・イタリア語
・フランス語
・スペイン語
です。
このラテン語から派生した言語を持つ民族のことを、
『西ヨーロッパロマンス語族』と呼びます。
※中学校の歴史で習います
すごい名前ですよね。
西ヨーロッパロマンス語族
ロマンス





ロマンスと言えば、どんな印象を持ちますか?
ロマンス、ロマンチック。


このロマンスも、ロマンチックも、
「ローマ帝国の〜」という意味がそもそもの意味です。
ローマ帝国を思わせる印象が、
美しい、ノスタルジック、みたいな印象になり、
現在のニュアンスの「ロマンチック」という言葉になっています。

ロマンスは、
ローマンス。
ロマンチックは、
ローマンチック。
元々の意味で使われているのが、
例えば、
旅行で人気のドイツの、
『ロマンス街道』です。
これは、別にロマンチックな街道
と、いう意味ではありません。

ただ単に、そもそもの意味で、
「ローマ帝国時代の街道」という意味です。
ローマ帝国は、めちゃめちゃ広かったんです。
アフリカの一部もローマ帝国だったし、
イギリスの一部もローマ帝国。
そんなローマ帝国から見れば、
イギリスは端っこの田舎国。
そんな歴史を引きずり、
英語は、19世紀くらいまで、
世界の言葉ではなかったのです。
ここからようやく本題に近づきます。笑
日本にローマ字が入ってきたのは、
16世紀。ポルトガルの宣教師によって入ってきました。
ポルトガル語もラテン語ベースなので、
ポルトガル式ローマ字です。
この頃、世界は、ラテン語をベースにした国が、大国として反映していた時代です。

イギリスが大国として存在感を表すのは、
産業革命後の19世紀以降です。
なので、
日本が世界対応するには、
ラテン語ベースで日本語を表記した方が、
当時のグローバルスタンダードだったということです。

その後、19世紀、江戸の慶応の時代に、
アメリカ人によって、
英語の音にも馴染むようにアレンジし、
ヘボン式ローマ字が作られ、
今に至ります。
これが、
日本語のローマ字なんです。

私たちの名前は、
イタリア人には読みやすく、
アメリカ人には読みにくいんです。笑
私の名前、Seikoは、
イタリア人は、セイコと発音できますが、
アメリカ人は、シイィコーになります。笑
(世界のセイコーウォッチのお陰で、”Like a watch!”というと、晴れてセイコと発音してくれますが。笑
)

)なぜなら!
A エイ ア
B ビー べ
C シー チ
D ディー デ
E イー エ
もっとわかりやすくすると、
A ア ア エィ
I イ イ アイ
U ウ ウ ユー
E エ エ イー
O オ オ オー
そう!イタリア語と日本語は読み方同じなんですよー!!!


私たちは、小学校で、
イタリア語の読み方を習ってると言っても過言ではない!!!!







笑
セリエAが出たとき、
「セリエ・アー」って読むなんて不思議ね。
なんて言われてましたが、
Aと書いて「ア」と発音するのは、日本人の私たちがよく知っていたハズ



笑
なので、
今からローマ字を勉強する子供達に私は言いたい!!
これは、英語じゃなくて、
イタリア語なのだ!!!





英語だと思って勉強すると、
あなたの発音は確実に悪くなるーー!!!
Apple 
さぁ、これを見て、どう発音する??
ローマ字読みのカタカナ表記にすると、
「アップル」
だって、Aは「ア」だから。
しかし、これは英語なのです!
英語なのですよ、お母さん!!!


英語では、
Aは「エィ」と発音するのですよ。
ということは、
Appleは、
は、日本ではお馴染み、「マクドナルド」
と、発音しますが、
アメリカでは、「メク ドーノース」と発音します。
(McはMacの略で、〜の息子というスコットランド系ではよくある苗字です。マクドナルドは、ドナルドの息子という苗字になります。)
音が全く違うので、「マクドナルド」と、いくら発音しても、絶対に通じません。

このローマ字(イタリア語読み)のカタカナが、
日本にはた〜〜くさんあるのです!
しかも、
英語のローマ字読みなんです。
つまり、
英語をイタリア語読みしてるんです

これが、
日本人が発音が悪い原因だと、私は思います。
本物の英語が聞き取りにくい原因なんです。
英語のアルファベットの発音を意識して、
アルファベットを読むと、
格段に発音は良くなると思います。


逆も然り。
日本人は、イタリア語がよく読める。笑
例えば、
Napoliは、イタリア語では、「ナーポリ」です。
日本人も「ナポリ」と読みます。
しかし、英語は「ネィポース」です。
(英語で発音しやすいように、Naplesと表記自体も変えてますが。)
Naは、ローマ字では「ナ」と発音しますが、
英語では、Aは「エ」なので、
Na、ナ行のエ=「ネ」と発音します。
どうでしたか?
日本人が英語の発音が苦手な理由。
遠いようで、意外と近かったイタリア語。
言語は、
文化や歴史を物語るので、
と〜〜っても「ロマンチック」で大好きです!



笑
