本当の『いい先生』とは何かを問う | 福岡県の学習塾コンサルタント|学習塾運営の手引き

福岡県の学習塾コンサルタント|学習塾運営の手引き

福岡の学習塾コンサルタントが語る、塾運営のヒント満載ブログ。
開業から集客、講師育成まで、現場で役立つ実践的なノウハウをやさしく解説。塾の魅力を引き出し、長く地域に愛される運営をサポートします。

「いい先生」と聞くと、どのような人物像を思い浮かべるでしょうか。多くの人は、「成績を上げてくれる先生」「志望校に合格させてくれる先生」「わかりやすい授業をする先生」を思い浮かべるかもしれません。確かに、これらの要素は生徒や保護者にとって魅力的で、一般的には「理想的な教師」として高く評価されます。しかし、私は、それだけでは本当の意味での「いい先生」とは言えないのではないかと感じます。

 

学力向上や受験合格は、教育の成果として分かりやすく、短期的な指標としても機能します。そのため、学校現場ではそうした成果が強調されがちです。生徒本人にとっても、志望校に合格することやテストの点数が上がることは、努力の結果として達成感や満足感につながるでしょう。保護者にとっても、子どもの進路や将来を考える上で、成績の良し悪しは非常に重要な関心事であることは否定できません。

 

しかし、それらの成果を重視するあまり、本質的な教育の目的を見失ってはいないでしょうか。つまり、「何のために学ぶのか」「学ぶことによって何を得るのか」という問いに向き合う姿勢が、教育現場から薄れてはいないかということです。知識を詰め込み、テストのためだけに学ぶのではなく、「学ぶことの意味」を伝える存在こそが、本当に「いい先生」なのではないかと私は思います。

 

真に「いい先生」とは、生徒が年齢を重ね、社会に出てからその存在の価値を実感できるような人であると思います。そのときの授業内容は忘れてしまっていても、その先生の言葉や姿勢、生き方が、心の奥に深く刻まれている。そんな先生こそが、生徒の人生に長く、深く関わっていく存在なのではないでしょうか。

 

私自身、今までに出会ってきた先生の中に、そうした存在がいます。その先生は、決して派手な授業をするわけでもなく、特別に成績が上がったわけでもありませんでしたが、常に「自分で考えること」の大切さを問い続けてくれました。どんなときでも私たち生徒の「可能性」を信じ、「学びを通して人間として成長する」ことを根気強く支えてくれました。その先生の言葉は、今でも私の判断基準の一部となっています。

 

だからこそ、成績を上げることやわかりやすい授業に長けている先生方にも、今一度考えてほしいのです。「いい先生とは何か」「いい授業とは何か」と。本当に生徒の人生に寄り添い、学ぶことの意味を共に考えてくれる存在であること。それこそが、教育に携わる者としての覚悟であり、誇りなのではないでしょうか。

 

教えることは、一方的な知識の伝達ではありません。生徒の内面に働きかけ、自ら考え、学ぶ力を育む営みです。短期的な成果にとらわれず、長い目で生徒の成長を支えていく。そのためには、先生自身が「学び続ける姿勢」を持ち、「生き方そのもの」で生徒に示していく必要があります。

 

学ぶことを学ばせる先生。そのような先生こそが、本当に「いい先生」と呼ばれるにふさわしい存在であると、私は信じています。