リデル・ハートの戦略論は、いずれ詳しく書く可能性が高いですが、ここでは先回書かなかった部分の概略を書いておきます。


リデル・ハートの戦略論は、間接アプローチとも言われますが、6つの積極的側面と2つの消極的側面にまとめられます。ここでは、その概要を書いておきます。


戦略における6つの積極的側面

1.目的を手段に適合させよ

2.目的を常に念頭に置け

3.最小予期線を選択せよ

4.最小抵抗線を活用せよ

5.代替目標の選択が可能な作戦線を取れ

6.計画および配置が状況に適応するよう柔軟性を確保せよ


戦略における2つの消極的側面

1.敵が油断していないときは、味方の兵力を打撃に投入するな

2.作戦が失敗した場合、同一の作戦線に沿った攻撃をするな


以上がリデル・ハートの戦略論の中心部分ですが、やはり解説が必要ですよね。


機会を見つけてもう少し説明しましょう。


次回は別テーマかも知れませんよ。

今回は戦略論を考えます。


戦略論について興味のある方なら、リデル・ハートの名前をご存知でしょう。「間接アプローチ」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。


戦略における積極的な側面(こういう場合はこうしなさい)を6つ、消極的な側面(こういうときはこうするな)を2つあげて戦略を整理しているため実戦に応用しやすい形になっていて、より現場に近い人たちに採用されています。


積極的側面のひとつに、


目的を手段に適合させよ


というものがあります。


少し変わった感じがしませんか。普通なら「手段を目的に適合させよ」といいたくなるところではありませんか。まず目的があって、その目的に到達できるように手段をいろいろ考えて整備する、というのが一般的ではないでしょうか。


ところが、リデル・ハートは「目的を手段に適合させよ」といっているわけです。


実際に自分の仕事に当てはめてみると、これが合理的であることに思い至ると思います。


例えば、新製品の発売に際して、目的をシェアNo.1とした場合、手段である工場設備を10倍にする必要があるとすると、これは実現できません。現実には、現有の工場設備をフル稼働した場合の生産量から想定できるシェアを目標と設定して新製品を売っていくことになります。シェアは3位かもしれません。


現実を見ればそうなりますよね。


ここが、実務で戦略を扱う人にとってリデル・ハートが信用できると感じるポイントかもしれません。


特に毎日「気合だ、気合があれば何でもできる(できないのは気合が足りないからだ、という言い方もありますが、意味は同じ)」といわれている人には、戦略という言葉が頭にあれば、共感しやすい内容ではないかなと思います。


次回は、リデル・ハートの続きか別のことか、決めてませんがお楽しみに。

先回と先々回で5フォース分析とPEST分析について説明しました。


5フォース分析については、具体的なことも少し説明しましたが、PEST分析については次回に持ち越しになっていました。


今回は、PEST分析の実践ですが、例として5フォース分析への適用を考えます。


いろいろな技法やフレームワークがありますが、それらをばらばらに考えるのは効率的ではありません。相性のよいものを組み合わせると非常に効果が高まる場合がありますので、常に相乗効果を考えるべきです。


さて、5フォース分析では五つの脅威を具体的に考えて、その脅威を解消することが重要でした。ここにPEST分析を加えると5つの脅威が今後どのように変化してゆくかが予測できるため、より効果的な対策が可能になります。


例えば、PESTのS、Social(社会)から考えると、「流行」から競合企業の動きが推測しやすくなります。また「人口動態」からは「少子高齢化」をキーにして買い手の交渉力の変化を想定することも可能です。


PESTのT、Technology(技術)の技術革新から新規参入企業の脅威や代替製品の脅威の変化を推定することが可能になります。特許情報から競合企業がどの方向に動こうとしているのかが明らかになりますからそれに対抗する戦略を立てることが可能になります。


それ以外にも、Political(政治)の国際情勢から新規参入企業の脅威としての外資系企業の動向を推測し、Economy(経済)の物価から買い手の交渉力の変化を読むなど、PEST分析を5フォース分析と組み合わせることによる高い効果が期待できます。


PEST分析の紹介は以上にします。少しでも関心がわいたらまず実行してみることが必要だと思います。


それから調査、ですね。

調べてみれば自分のやりたいことに合致した5フォースやPESTのつかいかたもみつかるはず。


では、今回はここまで。