どこ鉄191 〜写真を見て悩んで怒る | 菅野貴夫の野球電鉄

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俳優・菅野貴夫のブログです。
「どこ鉄」とは、友人から送られてきた鉄道写真を、それがどこで撮られたものかを推理・検索・悪戦苦闘しながら解いていくシリーズです。

こんにちは。どこ野鉄夫です。



最近は初めて和歌山に行ったり、おなじみ北九州へ行ったりと、時々バタバタする生活をしておりました。

和歌山市から西へ、加太(かだ)という地にて。紀淡海峡と淡路島の向こうへ沈んでいく夕日。

全く個人的旅行をしない僕にとって、仕事で思ってもみなかった所へ行けるのは幸せです。


こちらは和歌山電鐵のたま電車。

「まずJRの改札に入り、そこから駅構内の地下通路を通って和歌山電鐵の改札を通る」というルールを知らなかったため、駅の外でどれだけ乗り場を探しても見つからず結局乗れませんでした、、、鉄夫なのに(涙)



さて、というわけでいつも通りやっていきましょう。




まずはお初の方。

演劇の先輩で長らくお世話になっている、ぼっこさんからの1枚。ありがとうございます!

都市部を貫く複々線。

線路を挟むようにマンションがそびえ立っている。

架線柱や高架には年季が伺える。



ふむ、拡大。

奥のほうにあるのは駅か?

線路が分岐しているのが見える。


写真を撮った地点から橋が見えているという事は、2本の橋が短い間隔で線路を跨いでいるんだろう。



とりあえず池袋から。

しかし複々線を跨ぐのは西武線の高架と歩道橋のみ。



池袋を選んだ理由は、この区間の複々線(山手線&埼京線や湘南新宿ライン)が堀割構造であることと、駅の手前に分岐があること。



山手線はほぼ全線にわたって他の路線と並走しているので賑やかなイメージですが、山手線の線路自体が分岐してホーム両側に分かれるのはここ池袋駅と大崎駅だけなのです。(他路線への渡り線は田町・田端にもあり)



とまあ、偉そうにウンチクを書いたところで外してるんですがね。




落ち着いて考えるとそのウンチクすらも皆さんに届いてないんじゃないかと思いながら、もう一度写真へ。

首都圏には他にも東海道・中央・東北・常磐・総武と各方面に複々線が延びているけれど、、、



最初に見た時から薄々思っていたこと。

何となく、この景色の感じに馴染みがない。



ひょっとして関西じゃないか??


関西には滋賀県の草津から兵庫線の西明石まで、約120kmにわたる東海道・山陽本線の複々線区間が存在。



京都や大阪など大きな駅付近ではもっとたくさんの線路が並ぶし、この区間内でベッドタウン的性格もあり線路が分岐する(快速以上も停車する規模の)駅を探してみよう。



とりあえず大阪起点で神戸方面を探すとして、

最初の尼崎は線路が6本なのでスルー、西宮は高架駅。

次は芦屋。

おや?

駅から丁度よさそうな距離に、線路をまたぐ橋がいくつも並んでいるぞ……



ここだな!



では問題の写真↓


2本目の橋から見た景色↓

そこの歩道から撮ったんだろう!



というわけでJR神戸線・芦屋駅近くのふれあい橋からの景色、順当に確保!やはり馴染みのない場所だった。

お初の方からの写真をすぐに解けてよかった!



ちなみにこの場所、

芦屋川が天井川(てんじょうがわ)となって、その下を線路がくぐっているのです。



こういうトンネルは近畿地方にしばしば見られるんですが、関東民には珍しいですよね。


(気になったら見てくださいWiki天井川)





続きまして加瀬さんからの1枚。

ホームドアのついた都市型の路線。

それなのに勾配がすごい。

奥に見える山の上には建物。

右端をよく見ると、さらに右側にも線路がありそうな雰囲気。そっちは低いか?


色褪せてはいるが菱形に縁取りのある停止位置目標はJR東日本の疑いが濃厚。10両編成の停止位置。



JR東日本の10両が走るホームドアのある区間で、こんな起伏の激しい景色あったかな?



とりあえず鉄道条件に当てはまりそうなのは中央線、埼京線、総武線、京浜東北線、、、



(スーパー地形アプリより)


せめて思いつくのはこの地域。

山手線と京浜東北線が武蔵野台地の西縁に沿って走る区間。


そして王子駅の手前には桜が有名な飛鳥山公園



では問題の写真↓



探し出した写真↓

撮り方によって印象が違う。問題写真はかなり勾配が強調されていたんですね。



というわけでJR京浜東北線・上中里駅、都市部の山岳路線かと驚きながらも確保。

この先、王子駅の手前で東北本線&湘南新宿ラインの線路を右にオーバークロスするので、自然な地形以上に勾配がついてるんですね。



ちなみにこの上中里駅、京浜東北線のなかで一番乗車人員が少ない駅。

しかも改札口があるのは問題写真が撮られたのと真逆のホーム端(200メートル先)。

すなわちこんな辺鄙なところまで来る人は滅多にいないという事。わざわざご苦労様です。






続きまして、今回も北九州でお世話になった新井さんから、去年にもらっていた写真。

しばらくアルバムに寝かせておくうちに誰から届いた写真か分からなくなって、いろんな方とのメッセージ履歴をさかのぼって確認したりと手間取りました(笑)

さて。

どこにでもありそうな踏切。


しかしとても重大な特徴が見えています。見えているというかこの写真そのもの。

それは非電化複線であること。



日本における非電化路線は地方のローカル線で単線なのが定番。

一方で複線の重要路線は昭和のうちから電化が進んでいるので、非電化かつ複線のまま残っているのはレアな存在なのです。



北海道を別にすれば、関東鉄道常総線(茨城県に複線区間)や東海交通事業(名古屋都市圏を環状に走る高架の非電化複線)、伊勢鉄道(三重県)、さらに徳島駅付近(複線に見えるけど実は単線が2本並んでいる)などがありますが、、

なんと言っても筆頭は新井さんの地元・北九州の筑豊本線。



古く筑豊炭田から八幡の製鉄所まで石炭を運ぶために開業した路線で、最盛期には複々線区間もあったほど隆盛を極めた路線。

現在は大部分が電化され、北九州や福岡への通勤通学路線となっています。

そのなかで、この区間だけが非電化複線で残っていたはず。



もう一度写真を確認。


末端の若松側から捜索開始。

カーブした複線、倉庫のような建物。


↓↓↓

ビンゴ。


筑豊本線・藤ノ木〜奥洞海間の踏切、確固たる鉄道要素により確保!


時間かかりすぎるとこうなっちゃいますね!

その後思い出してもらえたので良かったですが。


他にも長々お待たせしている皆様すみません!





さあ続きまして、千穂さんからの1枚。

これが届いたのは彼女がJACROWの名古屋公演を観に行った時のこと。

グループラインで僕も目にしていることを折り込み済みで「簡単などこ鉄」と送られてきましたが、人目がある中では素早く解かなければならないという個人ルールが発動。

(JACROWメンバーは劇場入りで忙しいので見てないだろうけど)



さて。名古屋近郊のどこかだろう。

見える線路は4本。



凝視。

内側2本の線路が、オーバークロスして右のほうへ抜けていく……




名鉄の神宮前か?



名鉄こと名古屋鉄道において金山〜神宮前の1駅間だけが複々線で、神宮前から先は豊橋方面と常滑(→セントレア空港)方面にそれぞれ分岐していくことは鉄道オタクにとって常識。



では問題の写真↓



探し出した完璧写真↓

名鉄神宮前駅、実質5分で確保。



名鉄一度も乗ったことないのにすぐ分かるって我ながらアレだな!



熱田神宮にお参りに行ったそうで、聞いたら「なるほど」と思いますが、写真だけでその行動まで勘づくのはほぼ不可能に近いですね。

(送った人は気にしてるかも知れませんが僕は鉄道要素しか見てないです)





さあ今回ラストは日下さんから。こちらも去年11月「寒いです!」の一言とともに届いた1枚。

そこそこの都市にある、非電化路線のホーム。

大きな2層駐車場が目に入ってくる。



最大の特徴は、

右側と線路は繋がっているのに、ホームは柵で区切られていること、

さらにその合流する路線は電化されていること。



ということは、電化された幹線(JRかそれに準ずる)と非電化ローカル私鉄の接続駅ではないか?

別会社だからホームは同一でも区切られている(改札も分かれている)のではないか、という推理。



「寒いです」という言葉は単純に11月だからなのか、それとも寒い地域なのか。



とりあえず北のほうから捜索開始。

駅前にビルやマンションも建ってるから、それなりの都市なんだろう。



いくつかの駅を見ていって、岩手県の花巻駅。

JR東北本線と釜石線の接続駅。

しかし左端の釜石線ホームは駅舎直結(ホームより外側に線路がない)。



山形県の米沢。

左端にある米坂線の線路は、島式には見えるものの駅舎の手前で途切れている。



なかなか一番端が線路でなおかつ幹線と合流しているという構造の駅は出てこない。



東北から北陸方面へ徐々に捜索の手は伸びてゆき、JR舞鶴線と京都丹後鉄道の西舞鶴駅。

柵があるっ!だけど線路はやはり駅舎手前で途切れている……クーッ!



すぐさま反対側のJR接続駅・豊岡へ。

こちらも柵あり!…だけど右側(問題写真とは反対側から撮ってるイメージ)に線路の数が多い。


線路すぐ駐車場だもんな。。



うーむ。



そもそも非電化ローカル線との接続駅にはビルやマンションなど建っていない、のどかな地域が多い。



だんだん血迷ってきたなかで閃いたのが、最近出てきたJR米子駅。

JR同士の乗り換え駅だけど、たしか島式ホーム構造だったというだけのかすかな希望。


↓↓↓

…やはりJR同士だから柵はなかったか!!



その後山口県の岩国(錦川鉄道乗り入れ)、静岡県の掛川(天竜浜名湖鉄道)など温暖そうな地域にまで捜索の手を広げたものの当たりなく。



この日の捜索はここで断念。



難しそうだからなかなか手をつけずにいた写真だけど、やはり手ごわい…!!



〜〜〜



後日改めて。



寒い地域に引っ張られて東北・日本海側を重点的に見てきたけど、その縛りを解き放って調べていくことにしよう。

一方でJRローカル線は無視して、ローカル私鉄だけに絞ろう。



まずは、結果的にここまで避ける形となっていた関東地方。


JR常磐線と関東鉄道竜ヶ崎線の接続駅(それぞれ駅名が違う)は、

完全にホームが別。



同じく常磐線&関東鉄道常総線の取手駅は、

1面2線のホームは常総線専用。そういえばここは先ほど触れた非電化複線区間だった。



うーむ他には…千葉県のローカル私鉄2つは駅の感じが違うし…わたらせ渓谷鉄道の桐生駅は高架だし……他にはあっ!!ひたちなか海浜鉄道を忘れていた……!!!

国鉄時代の魅力的な車両をいくつも保有し駅名標のデザインが可愛らしくさらに非電化ローカル私鉄にも関わらずこのご時世に延伸計画があるという、驚くべき注目鉄道のことを今まで忘れているとは……痛恨!!!




常磐線との接続駅・勝田へ。

端っこが線路になっている島式ホーム、その隣にはデッカい駐車場。



絶対ここだろうよ。はあ。




では問題の写真↓


ようやく辿り着いた写真↓

というわけでひたちなか海浜鉄道(&常磐線)・勝田駅、喜びより悔しさ多めで確保!!



最初に言った

・幹線と非電化ローカル私鉄の接続駅

・そこそこの規模の都市

これだけで五番目以内に頭に浮かんでこないと!



1アウト2.3塁の場面で追い込まれてもないのにボール球に手を出して内野ゴロになり1点しか入らなかった気分です!




〜おまけ〜


加瀬さんからのボツ写真シリーズ。

その1↓

僕は大学時代に埼京線沿線に住んでいたんですよ。

そんな埼京線の駅なんて僕の家族の写真を見せられて「誰だ?」と言われてるようなもんですよ?

柵の色は褪せているけど駅の柱は緑。各駅でカラーの違う埼京線で緑でカーブの地点にある駅。

ボツ!!



その2↓

新宿のサザンテラスから南口(バスタ)方面を撮った写真なんて問題になると思います?



ボツ!!!

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




今回は以上です。



うまく解けなかった腹いせに人様の写真をバッサリ斬るようなことをしてしまい大変失礼しました。




ではまた次回!