どこ鉄169 〜リアルはつらいよ | 菅野貴夫の野球電鉄

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俳優・菅野貴夫のブログです。
「どこ鉄」とは、友人から送られてきた鉄道写真を、それがどこで撮られたものかを推理・検索・悪戦苦闘しながら解いていくシリーズです。

こんにちは。どこ野鉄夫です。



今月は2週続けて伊豆へ行き、今回は自分が出ない映像製作のドライバー兼アシスタントとして、連日朝から晩まで下働きをしてまいりました。


海と富士山。心が洗われる。


まだ5月だと油断してたら時計焼け。



そんなわけで、この期間中に繰り広げたリアルどこ鉄も含めてお送りしていきます。





まずはお初の方。

伊豆のコンクリート仕事関連で知り合った、爽やかなコンサル社長・翼さんから「どこ鉄挑戦していいですか?」と写真を頂いたのは、盛大な飲み会が佳境に入り十分に酩酊が進んでいる最中でした。


綺麗な花壇。

…十分に酩酊した頭では、JR東日本の複々線区間で緩行線(各駅停車)のみホームがある駅と考えるのが精一杯。



翼さんはたしか千葉県の船橋のほうだったから、総武線か?……いや総武線の複々線区間には、このような地面より駅が低い「堀割構造」の駅は無かったはずだ……



リアルどこ鉄(だいたい飲み会)にありがちな「写真に悩みながら、出題者と話しながらさらに酒が進み現在進行形で能力が低下する」という罠に陥りつつあるなか、脳内で5%だけ正常に動いている部分から閃きが。



「………駒込!わかりました、駒込!!」




翼さんにいたく感激していただき、この後さらに会話もお酒も進んだのは言うまでもありません。

ふぅー何とか正解できてよかった!



では問題の写真↓


当時は口頭だけだったので、改めて駒込駅の写真↓

素晴らしいツツジの花壇!


反対側も↓


念のため↓

何故わかったのか説明するのが難しいですが、

右側にある茶色いビル、15年以上前に時間堂の舞台「三人姉妹」(作:チェーホフ)の稽古でお世話になっていたビル。

懐かしい記憶が残像として残っていたかも知れません。



さらに言うとこの駒込駅、発車メロディは「さくら」です。ソメイヨシノ発祥の地ということで。

東京の中心・山手線の駅なので、写真を見てすぐに分かった方もいるかも知れませんね。






続きましては、中山さんからの1枚。

一年前に頂戴してから、しばらく頭を悩ませたこちら。

ひどい画角。



さっきの写真と比べて風情もへったくれも無さすぎ!



とは言え、だいたいアタリはついています。

渋谷駅のどこかだろう。



東京近辺にお住まい、じゃなくても渋谷駅が目下大規模工事中である事はご存知の方が多いでしょう。

写真最上部に写っているホームが仮設であり、駅の下に道路が走っている点も、渋谷と考えるには十分な要素。



しかし。

この複雑で大きな渋谷駅の、いったいどこを撮ったんだろう?

しかも工事は日進月歩で進んでいる。

早く解かないと、あの画角がなくなってしまう可能性もある。



たまに渋谷駅を通りかかった時、ちらほらと探したものでした↓

道路はいい感じだけど、離れすぎか。。



放置から数ヶ月、改めて写真を隅まで眺め回すと。

成田エクスプレスの乗車位置案内。



そうか…ということは山手線ではない、埼京線や湘南新宿ラインが停まるほうのホームをこの角度で見られる場所に絞って探せばいいだけだった。

このあたりに違いないんだけど。


ストリートビューもこれが精一杯。これでは仕留めた事にならない。



仕方ないな、、



では問題の写真↓


わざわざ現地に行って仕留めた写真↓

ちょうど成田エクスプレスが停まってくれてご満悦!!!



というわけで旧東横線ホームがあった地点から見たJR渋谷駅、年月の移ろいを感じながら確保!


この場所、なかなか特徴的な壁があるんですが、


昔ここにあった東急東横線の渋谷駅をオマージュしてるんですね。



中山さんもそうですが、僕も小さい頃から東横線によく乗っていたので、少しばかりノスタルジックになる問題でした。画角はひどいもんだったけど。



そして今やここには渋谷スクランブルスクエアや渋谷ストリームなど幾つもの高層ビルが建って……実際写真の地点へ向かう時、どこを通ればいいか分からず道に迷いました。渋谷こわい。





さあ続きまして、てっしーさんからの1枚。

どこかの田舎の踏切。

屋根に雪が乗ってるから北のほうか?

単線の電化路線。



てっしーさんの写真は手ごわいものが多く、北というだけでは捜索に出られないな、などと思いしばらく放置したのち、恐る恐る拡大。

ありゃ。踏切の名前が書いてあるよ。



遠慮なく検索。

磐越西線の踏切が出てきたっ!



「さかしたかいどう」だと思ってたけど「ばんげかいどう」なんだな!

(ここ会津盆地にある会津坂下町が「あいづばんげ」町なのは只見線の駅名で知っている)



というわけで問題の写真↓


上記サイトのお陰で探し出した写真↓

完璧。


JR磐越西線・会津若松〜堂島間の坂下街道踏切、あっさり確保。




てっしーさんからもう1枚。

さらに北のほうの写真か。


北海道、東北など頭に浮かべながら写真を拡大すると。

あヤバい。これ全然日本じゃない。



恐ろしい海外の写真に手を出してしまった!



なお現在カナダの東側という所までは絞れてきたんですが、それでも広大な捜索範囲で何度か行き倒れたので(こんな森の中にある小さな踏切なんだもん)、次回以降に突き止めたいと思います!

広大なカナダでこのレベルのチマチマ捜索ですからね!そりゃ倒れますよ!





気を取り直して、今回ラスト問題はゆきさんからの1枚。

こちらも伊豆での長い一日を終え疲れ切った飲み会の終盤に投入されました。

これ以上頭を使いたくないのに!



それでも捜索に出なければならないのがリアルどこ鉄のつらいところ。


さてJRの幹線、右側に貨物ターミナル・背後に山。


まずは東海道本線の平塚付近にある貨物ターミナルをチラリと。

線路の数が多すぎか。それにこの区間は複々線だった。



疲れと酩酊に加えて写真に苦しめられてウンウンうなっている僕を不憫に思ったのか、ゆきさんは別角度をもう1枚くれました。

山がさらに近い。東海道よりは山陽本線沿いか?



もうHPが残りわずかだと自覚しつつ拡大。

遮断機に「押して出てください」の文字。


検索。

結果のなかで気になったのがJR西日本。



気になっただけで確固たる根拠があるわけではないけど、やはりJR西日本の山陽本線沿いを捜索しよう。


なんとなく、こっち側には海がある気がするんだよな…2枚目の写真の山の感じも、瀬戸内海沿岸っぽいし……



山陽本線の、両側から海と山が迫ってくる地域で貨物ターミナルのある場所。


加えてドーピング的な情報、ゆきさんは先日山口県のほうに出張されていた事は仕事の共有板で把握している。


ここまで、ストリートビューは一度も発動していない。

それは、必殺技だから。



家でシラフで捜索している分にはいくらでも発動できるけど、残りHPが少ない中では命取りになる事もある。



上記赤印をひとつひとつ慎重にチェック。

ここは海側に貨物駅があるのか……

一瞬落胆しかけたものの。


左上のこっち側にもコンテナが置いてある!!



よし、あの踏切へ行ってみよう。

ここで今回最初のストリートビュー発動。

よっしゃ一発で仕留めたっっ!!絶対ここだ!!!


問題の写真↓


念のため静止画像でもう一度↓


というわけでJR山陽本線・大竹駅付近にある踏切、体力切れ寸前になんとか確保!



なおこの捜索30分間が命取りとなり、翌朝私は寝坊することとなりました。。(ディレクター奥川さんの電話で叩き起こされ3分で出発)



やはりリアルは身体への負担が大きい!



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



今回は以上です。




まだカナダの広大な平原をうろつき回って地味な踏切を見つけないといけない、と思うと気が思いですが、見つけた時の達成感のためだけにがんばりたいと思います。あと1.2回は倒れるだろうけど。



最後までお読みくださりありがとうございました。



ではまた!