どこ鉄161 〜年始の気合い | 菅野貴夫の野球電鉄

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俳優・菅野貴夫のブログです。
「どこ鉄」とは、友人から送られてきた鉄道写真を、それがどこで撮られたものかを推理・検索・悪戦苦闘しながら解いていくシリーズです。

こんにちは。どこ野鉄夫です。

今年もどうぞよろしくお願いします、



年始から心が痛む事が多いですが、自分にできることを丁寧に、まわりの方々との時間を大切に過ごしていきたいと思います。


まずは新潟りゅーとぴあで1日限りの闇将軍四部作!

がんばって参ります。





さて今年の「解き初め」は、さとうかよこさんの1枚から。

容赦なく抑えられた画角のローカル線。

去年の7月に頂いてから、ほぼ身動きが取れずにいた難問です。



新年ということで、どうせなら難しい問題からいってみよう!とまあ意気込んでおるわけですね。



写真奥を拡大、まずは非電化路線であることを確認。

それ以外唯一最大の特徴は線路間に設けられた溝。



これは排雪溝(融雪溝)ではないか?


流雪溝という呼び方もある。雪国に特有の設備。



雪国で思い浮かぶのは、新潟県や長野県北部、それに東北地方、北陸地方、北海道。



なんとなく北海道ではなさそうな気がするので、他の地域から捜索してみよう。



写真奥を拡大。

線路の向こうに茂み、その向こうは一見何もなさそうだけど、、あれが空の色なのか、うっすらモヤの向こうにもっと大きな山があるかの判断は、この写真からでは出来ない。

ただそこまで山深い地域ではなさそう。


そして線路の配置は2面2線。ともう一つ、↑ホームの裏(写真左側)に小さな引き込み線があるかも知れない。



まずは新潟。

新潟県から福島県へ、深い山を抜ける磐越西線。

排雪溝がない。



同じく新潟から福島へ豪雪地帯を走る只見線。

こちらも排雪溝なし。



念のためもっと雪が降りそうな山深い地域も調べてみたものの、やはり景色に山の圧迫感があり撤退。



次は東北へ。


岩手県の盆地に位置する遠野駅。溝なし。



日本海側へ移動、雪深いことで有名な津軽地方へ。

鯵ヶ沢駅。やはり溝なし。

ホームや跨線橋の感じは、そこそこ良いんだけどな……!



山形と新潟を結ぶ米坂線。

溝なし!


逆に、どこの路線に溝があるんだよ!?



宮城県の山間部にある鳴子温泉駅。

溝はあったっ!

跨線橋もいいが、しかし微妙に違うか…!!


残念!


一旦捜索中断!撤退!!



最初から難しすぎる写真に手を出してしまった!!!



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



というわけで気分転換に(解けそうな)加瀬さんからの1枚。

赤い建物が目を引く踏切。


それ以上に目を引くのが線路の幅。

おそらく1435mmの標準軌。



関東でいえば京浜急行・京成電鉄の2択。



さらに写真を徘徊。

前回の記事に出てきたような赤い煙突と、線路の間に2/19の表記。


これは起点から19.2キロの地点であることを示すキロポスト!



まずは京浜急行から路線調査

19.3キロの地点に子安駅。



では元の写真↓


見つけ出した写真↓

完璧。京浜急行本線・子安駅前の踏切、安定の確保!




この勢いでもう1枚、ワッティさんの奥様から頂いたこちら。

「奥さんから。右のほうは鏡に電車が写ってたから隠しました。こんなん1分かからず解かれるぞ、と説教しました」との事です。

ご夫婦揃ってありがとうございます。



さて、JR西日本の非電化ローカル線。これはある設備を見ればすぐに分かります。

駅の規模はそこそこ大きいか。


すぐ裏に小さい山が見えるので、中国地方の内陸部から捜索開始。


まずは岡山県北部の都市・津山から。僕も数年前に訪れ、駅前の扇形車庫に大興奮したものです。

しかし、ホームの間が広い。

おそらく昔はもう1本線路があったのだろう。



広島県の三次(みよし)駅は、

こちらも構内が広い。



……今日はなんだか線路の間ばかり眺めているな!



うーむ。


わざわざこんなところ(失礼!)に行くという事は、観光地があるんだろうか?


これはミラーなのかモニターなのか看板か?見慣れない設備だけど、本当のローカル過ぎる駅には無さそう。



特急停車駅や観光地を念頭に、日本海側を走る山陰本線も範囲に入れて捜索継続。


あっと思ったのが著名観光地の萩!


しかし思ったような画角は出て来ず。



フラフラと地図を彷徨いながら指が止まったのは、

山口県にある山口線沿線。

特急やSLも走る観光路線。



山口駅へ接近。

背後の2つの小山を見た時点でガッツポーズ。



では元の写真↓


探し出した写真↓

山口線・山口駅、1分とはいかなかったものの中国地方からブレずに確保!




さあ最初の写真に戻ろう。

ここまでJR東日本の降雪地域(東北信越地方)の路線はほぼ全て調べ尽くした。



排雪溝からの検索で、こんなページにも行き当たった。

JR西日本の山陰本線沿いにもあるのか!

こうなってくると範囲が途方もない。。



JR西日本へ手を出す前に、、あの路線を徹底的に洗ってみようか……



その路線とはJR東海の高山本線。

岐阜から飛騨地方を経て富山まで抜ける路線。



この路線に望みをかける理由はこちら。

線路の分岐がY字。



只見線の分岐の例↓

直線から片側への分岐。



Y字分岐が特別珍しいというわけではないのですが、高山本線のY字分岐を特急ひだが高速で通過するのは有名なので心に残っています。


この路線、本腰を入れて捜索しよう。



岐阜側からだいぶ山に入った白川口駅。

こんな山あいの駅ですら排雪溝がないという事で、実は捜索序盤に撤退しておりました。



配線略図大先生

ちゃんとY字分岐まで表現されて素晴らしいです!



高山を越えて飛騨古川駅に降り立った時。


あーっ!!!



ついに出た排雪溝!!!!!

某アニメを見た時以上の感動!



目を輝かせながら周囲の駅を慎重に捜索。



では元の写真↓


ついに探し出した写真↓

ホームの質感も完璧!



地味に気になっていた跨線橋下のマシンを↓


見つけられてご満悦!!!

JR高山本線・飛騨国府駅、万感の確保!!!!



いやー年始早々大変な問題だった!!!





さて今回ラストは、闇将軍シリーズでともに新潟に来ている髭さんからの1枚。

青空。郊外のかなり広めの敷地。

目を引くのは保線用の車両。



この検索から同じ形式を見つけるのは難しい。



他の要素はないか、、、

ガイシの数が4枚。

これは交流電化区間ではないか?


そして赤い看板の下に「焼」の文字。

あれは焼肉屋の看板ではないか!?


こんな検索から辿り着けるほど甘くはない。



日本のおもな交流電化区間は北海道・東北・北陸・九州。

この中でどうやって絞っていこうか、と写真をさらに凝視していると。

車両の横にJRの文字発見!

色のコントラストからして赤だろう。

赤いJR=JR九州



よし九州だ!!


見つけたっ!


MR786という形式の車両(軌道モーターカー)だな!

ありがたいページへ潜入、とにかく場所を突き止めよう!

ん?


プリマハム鹿児島工場!!!



髭さんが演じる政治家・二階堂進先生は鹿児島県出身。稽古が始まる前に地元を訪れてきたという話は耳にしました。



よし、パズルのピースが揃ってきた。



上記工場のある、鹿児島本線の串木野駅へいざ。

背後に山がある。

ここではなかったか!



あのモーターカーは九州全土に配備されているとの事で、そう上手くはいかない。



鹿児島駅を起点に、鹿児島本線と日豊本線の両路線のそこそこ大きな駅を捜索開始。



日豊本線の隼人(はやと)駅付近を調べたところ。

あーっ!!!!



こんな集合住宅、写真にあった気がする!



↓↓↓

こっちは3連!色違い!

無念!!!



鹿児島の焼肉屋に絞った検索。

こちらが有力なチェーン店のよう。


しかし字体も色も違うか……。



こうなったら。



やはりMR786形の車両から辿るしか道はない。



検索すると素晴らしいページに到達。


長いページの下のほうにあった、謎の暗号たち。


とりあえずタップしてみると。

おおっ……!


車両が留置されている場所と写真まである!!

なんと素晴らしいページだ!!!



↑長崎県というのはさすがにないだろけど、、とにかく全ての写真をチェックしてやろう。


ここまで調べてきたのだから、背景を見たらピンとくるものがあるはず。



鹿児島から遠く離れた福岡県の小竹駅。背景にピンと来るものがあるぞ!


駅へ接近。

手前に車止めがある点も似ている!


しかしどうしても景色が合わず。

うーむ!!


ひたすらに画像潜入調査を継続、そして29ページ目。


あ、ここだな。



では元の写真↓


ようやく探し出した写真↓

やったーっ!!

日豊本線・加治木駅、執念の確保!!

やはり本物の場所は一味違う!!!



なお焼肉屋だと思い込んでいた看板は、

焼酎でした!!!



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


今回は以上です。



新年一発目ということで大変長くなりましたが、お読みくださりありがとうございました。



今年もよろしくお願いします!




ではまた!