どこ鉄157 〜闘いだという再認識 | 菅野貴夫の野球電鉄

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俳優・菅野貴夫のブログです。
「どこ鉄」とは、友人から送られてきた鉄道写真を、それがどこで撮られたものかを推理・検索・悪戦苦闘しながら解いていくシリーズです。

こんにちは。どこ野鉄夫です。



他のSNSでもお知らせしましたが、俳優仲間の与古田千晃さんとのコンビで作っている映像作品が公開になりました。


マイペースな夫婦のちょっとおかしな日常を描いたショートドラマ「ダレもミテないと思って」というシリーズです。


1〜2分くらいの短いドラマで、これからもちょくちょく出していきますので、よかったらぜひ観てみてくださいませ。

(ちなみにこの夫婦の名前、ちひろと鉄夫という設定です)




のっけから宣伝失礼いたしました!




さてそれでは、このブログにおける本業に取りかかって参りましょう。




まずはゆきさんからの1枚。

夜の街の路面電車。



写真が送られるとともに「20秒?2分?正解まで」と強制カウントダウンが始まっていました。



いちおう、こちらにも都合というものがあるんですからね!!

と言いつつ↑ショートドラマのグループLINE打ち合わせ中、やりとりの合間を縫って捜索開始。

気になるのは停留所を出てすぐ線路がX字に交差することと(シーサスクロッシング)、架線柱がT型で白いこと。



路面電車の架線柱に関してはネットで調べるより自分のブログを見たほうが早い。

以前に全国の路面電車を眺めた回。

↓↓

これだな。高知。


(とさでん交通ホームページより)


高知の路面電車=とさでんは、高知市街を中心にかなりの広範囲をカバーしている。



ここで重要になるのが先ほど見たシーサスクロッシング。

あの設備は、基本的に折り返し列車がある駅にしか設置されない。



とりあえず、旅人がまず降り立つであろう高知駅前へ。

行き止まりの駅にシーサスクロッシング。



では元の写真↓


探し出した写真↓

とさでん交通・高知駅前停留所、まあそうですよねの確保。



僕以上にいろんな土地への出張お疲れさまです!

高知行ってみたい!






お次は、テツタさんからの1枚。

ガツンと自撮り。



「4年前の写真」との事ですが、よくもまあ、こんなに何も写っていないところを撮りましたね!



ご本人はともかく草ボーボーの背景だけでは不可能に近い….と思っていると、テンポよくヒント写真を追加して下さいました。↓

ありがとうございます!これなら即動ける。


JR東日本の非電化ローカル線ぽいな。



写真を拡大してみると、

車両発見!!素晴らしいっ!


やはりJR東日本のキハ40系、とくに北東北で走っていた塗装です。



検索。

この車両、塗り分けは同じだけど色が違う。問題写真は緑だった。同じ緑でも他のは只見線など南東北で走っている塗装。



こっちだ。


ページを見ると、男鹿線で走っていたとのこと。



男鹿(おが)線。なまはげで有名な秋田県の男鹿半島へ向かう非電化ローカル線ですね。

乗換路線図アプリより。


(…こういう愛称って地元でどこまで浸透してるのか訝しんでいる鉄道マニア)



さておき、この短い路線は時間の問題。



元の写真↓


見つけ出した写真↓

右側の住宅が完全一致。

JR男鹿線・出戸浜駅、ヒントのおかげで小気味よく確保!



解答後テツタさんから送られてきた写真↓

これにて一件落着!






続きましては髭さんからの写真群、まずは優しいほうを1枚。

JR西日本のキハ189系ですね。

大阪から豊岡や城崎温泉を経て、鳥取までを結ぶ特急「はまかぜ」に使用されているディーゼルカーです。


注目するのは電化区間であること。

城崎温泉から先(鳥取側)が非電化になるので、そこまでの区間。



「はまかぜ 停車駅」で検索、地平駅でホームが3本以上ありそうな駅を当たっていって、、



では元の写真↓


見つけ出した写真↓

奥のホームと、その向こうの擁壁も一致。



JR山陰本線・城崎温泉駅、どこ鉄初期を思い出しながら確保!




髭さんからのもう1枚、厳しいほう。

気が引き締まる海外編。

三角屋根と、青い装飾が目を引く駅。



海外編の掟:まずは書いてある文字をチェック。

英語ではなさそう。

画像ではアニメだらけになったものの、フランス語のスラングという記事が目に入ります。



フランスか。



次は鉄道要素をチェック。

白と緑の車両。

上空に架線はなく、サードレール(第三軌条)から集電する方式。

東京の銀座線・丸の内線や、大阪の御堂筋線も同じ集電方式ですね。



すなわち地下鉄の、高架区間だろう。



パリの地下鉄から検索開始。

車両はOK。



パリのメトロは路線の数が多いので、


高架駅に絞って検索を継続、すると。

三角屋根の高架駅。



記事に入ると、エッフェル塔の最寄り駅とのこと。



超有名観光地。



いざ現地へ。

さすがにわかりやすい。



では元の写真↓


見つけ出した写真↓

完璧!!



というわけでパリのメトロ6号線・ビラケム駅、稽古場での台本印刷待ち時間に5分で確保。

対面に座っている髭さんに無言で写真を送りつけ、その反応をジッと見て楽しんでおりました笑



ふうー、有名な場所でよかった!






お次は静岡のひさえさんからの1枚。

出た。線路だらけ。



思い出すのは未来さんから頂戴した歴代最恐の線路写真↓


まあ、、これに比べれば同じ線路でも表情の違いが見られるからマシかな。。


手前の4本はおそらく営業用の線路で、その奥は車庫か貨物の線路だろう。


柵で区切られてるけど、新幹線の線路幅ではなさそう。

手前の2本×2本が分かれてるのも気になる。



まず思いつくのは、東静岡付近の線路がいっぱいある地点。

惜しいけど違った!



しばらく放置したのち、東京付近で改めて捜索開始。


線路がいっぱいあって車庫もある場所。

まず東北本線の尾久付近は、車庫のある地点と線路が4本になる地点がずれているため撤退。



山手線の大崎付近も、

うまいこと営業用線路4本の向こうに車庫が広がる地点はなく。それに問題写真では、線路の横に道がなかった。



うーむ。



東京じゃなかったらどうしよう。


なにしろ線路ばかりで、場所のわかりそうな要素は何もない。

線路の位置関係(2本×2本+車庫)は、かなりそそる要素でもあるんだけど…!

 


これがもし関西の複々線区間(滋賀から兵庫まで120km超)のどこかだとしたら、うめき声をあげながら倒れること必至。



そこで。

唯一の文字情報、ダメ元で検索。



これこれ!

記事にしてくださりありがとうございます!


調べを進めると「テンションバランサ」という部品とのこと。

鉄道の架線は相当な長さで張られているため、弛んだりしないようにテンションをかけるための重要な部品ですね。



こちらのブログでは、


青いラインの部品も。

↑このブログの内容から(EF66 27を追っかけている事から)、JR西日本の区間だと推察できます。



という事は、

これはやはり、コーポレートカラーが緑のJR東日本区間ではないか?



実際にこの推察が合っているのかは分かりません。


でもこのセンでいってみよう。

JR東日本エリアで、線路が4本あって、でも2×2で分かれてて、、、あっ!



池袋駅の北側は?

山手線や成田エクスプレスの車庫があり、

JR埼京線東武東上線が並走している。

この2路線は鉄道会社が違うので、区切られていてもおかしくはない。

そういう事だったか…!



この地点のストリートビューは、

残念ながら車道のみ。



では元の写真↓


なんとかGoogleアースで捕えた画像↓

線路だらけでよく分からん!


なので念のため↓


車止めポールと街灯、

テンションバランサも一致。



というわけで池袋駅北方にある陸橋(富士見橋)からの景色、確保!




「あんなとこから撮っても見つけられるんだw」と言っていただきましたが、ほんとよくあんな場所で撮ったもんですよ!



線路がいっぱいある地点をたくさん知っててよかった!






さあ今回ラストは優理子さんからの1枚。

すごいの来た。


100%人工物。風情0%。



慣れてきた方は容赦のない写真を送ってくる、という事が今回ここまでの流れで理解していただけると思います。




さて、新交通システム。



関東で思いつくのは、日暮里舎人ライナー・ゆりかもめ・ニューシャトル(埼玉)・シーサイドライン(横浜)あたり。



まずは舎人ライナー。

左壁に設置されている電線(ここから集電する)が3本。地面の凹凸。



問題写真↓

電線は2本、床もフラット。



これは、違う路線という事なのか?

同じ路線でも場所によって違うのか?



分からないけど、、別の路線も見てみるか。

ここで注目すべき点がもう一つ、壁の向こうにすぐ建物が近接していること。




ゆりかもめ。

床はフラットだけど、電線がやはり3本。



それに新交通システムは道路の上を走る事が多いので、

一見、建物が密集しているように見えても意外と離れている。




次!大宮から出ているニューシャトル。

鉄道博物館へ向かう路線だから、お子さんと行ったケースも十分考えられる!(僕も一緒に京王れーるランドに行った事があります)

↓↓↓

壁もあったけどちょっと違う!惜しい!



本命の鉄道博物館駅は、

目の前が建物ではなく新幹線の高架。

それに電線も3本。


撤退。



関東最後の牙城・横浜の金沢シーサイドライン。

ここにも八景島シーパラダイスというレジャー施設があるから、まだ望みはある。



まずは適当な駅で確認。

(ゆりかもめの新橋やニューシャトルの大宮みたいな巨大駅はもちろんのこと、乗換駅は他の路線の画像もたくさん出てくるので捜索しづらい)

おっ?

床のフラットさや描かれたラインが、それっぽいぞ?

そして左壁に付いた白い数字の標。


問題写真↓

よし、シーサイドラインだな!



捜索をする中で、京浜東北線(根岸線)との乗換駅でシーサイドラインの始発駅である新杉田駅と断定。



あとは仕留める画像を見つけるのみ。



駅の画像を探してもあんな壁の写真は出てこないので、動画を検索。

新杉田駅始発だと壁が見えないから、逆方向の動画のラスト(到着シーン)を探そう。


↓↓

よしよし、左側のあの壁だって分かってるんだから。あそこに接近したところを捉えよう……


あれ、こっち側に来ちゃった。。



前面展望動画を全て閲覧、全ての動画で列車は右側に入線。イライラが限界まで高まります。



もうっ!!!!!!



とにかくこの壁なんだよ!



元の写真↓


やけっぱちで探し出した画像↓

あんな殺風景な場所を写した画像はこれが限界!


↓↓

というわけで金沢シーサイドライン・新杉田駅のひどい写真、なんとか確保!




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


今回は以上です。




最後まで読んでくださり、ありがとうございました。



まだまだ油断のならない、ひdいや素晴らしい写真が揃っておりますので、気合いを入れて取り組んでいきたいと思います。




ではまた!