どこ鉄 〜ほぼ電気の話 | 菅野貴夫の野球電鉄

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俳優・菅野貴夫のブログです。
「どこ鉄」とは、友人から送られてきた鉄道写真を、それがどこで撮られたものかを推理・検索・悪戦苦闘しながら解いていくシリーズです。

こんにちは。



いやあ待ちに待ったゴールデンウィークですね。もはや都知事の顔写真が貼ってあれば「ああ、ここでは何らかの行為が禁止されているんだな」と思うような日々ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

ワタクシはここ最近のジョギングし過ぎにより股関節を少々痛めましたので、おとなしく過ごしたいと思っております。




ではいつも通りやっていきましょう。




まずはたびたびのご登場、原田慎吾さんからの4枚(同一駅)。4枚もくれるとは、なんて親切な!

おっ、生コン工場だ!



ふーむ……。



去年からコンクリートの仕事をしてるからと言って生コン工場に興奮しても、そこから割り出せるはずがありません。

(全国どこかに居るのかな、生コン工場を見ただけで当てる恐ろしい人)




ともかく、4枚の写真を見てもパッと浮かんでくるような場所はなし。




まず捜索の足がかりにするのはこちら。

おそらく、速度制限の標識でしょう。


「105」「100」の2つの数字があって、間にはオレンジ色に何かの文字が書いてありそう…これは何だろう?



調べてみて、気になった関西・東海中心の鉄道写真館さんの記事より↓


色合いも似てるな…。
車両の性能によって速度制限が違う、という標識のようです。
他にも調べたところ、このように「○○系」と書かれているのは特急用車両ばかりで、しかもことごとくJR西日本の路線でした。
(ちなみに283系と381系はどちらも「振り子式」というカーブに強い特急用車両でありまして、283系のほうが新しいから速度が高いんだろうなと思ったのは僕の推測)



JR西日本で特急が走る区間かな…?
元の写真から電化されているというのも重要な要素。


もうひとつ、補完する要素が元の写真2枚目から↓

ホームに書かれた案内たち。



JR西の乗車位置を検索したところ↓

△とか、青い表示とか、その向こうでよく見えないけどカラフルに書かれてるっぽい案内とか。



JR西日本で絞っていいだろう。




そして駅の配線は、2面3線+草が生えかかった側線。

写真が多いので要素も見つけやすいですね。




もう一つ、確認すべき要素。

写真左端、コンクリート工場とは反対側にマンションらしき建物が並んでいるように見えます。




すなわち駅の正面側はある程度栄えていて、駅裏にコンクリート工場があるという立地。





さあ行こう。もちろん私の羅針盤をもとに。




関西本線、山陽本線、宇部線、小野田線、福知山線、山陰本線、草津線、北陸本線、伯備線を手当たり次第に捜索しSUKAの迷宮入り。



↑特急が走っていないどころかローカル線の宇部線・小野田線を探したのは、宇部興産という私有の高速道路を持っている巨大化学メーカーのお膝元だからです。セメントも扱っているので、界隈に工場のひとつもあるんじゃないかと。




ウンチクを垂れたところで捜索の進歩はなく。





次なる着目はこちら。この線路の間にあるのは、融雪溝かな……?



去年の問題でもこの融雪溝が目に入ってきて、答えは案の定、豪雪地帯でした。





という事は、やはり北陸方面か……?


いや中国山地のあたりも、冬はそこそこ降る可能性もあるぞ…?




もう一つ、写真から疑問を抱いた点。この架線柱。



そもそも電化方式は、直流か交流か。




久しぶりなので改めて説明しますと、

日本の電化された路線には、直流交流の2種類があります。



直流はほとんど1500Vで、交流は20000V(厳密には家庭と同じく東西日本で周波数が違う)となっております。

ちなみに新幹線は交流25000Vで、架線に近づいただけで感電します

(参考:家庭のコンセントは交流100V)





とにかく交流のほうが圧倒的に電圧が高いので、漏電やショート等を起こさないように、絶縁する「碍子(ガイシ)」の数が多くなります(下の写真で囲んだ部分)



直流区間のサンプル、きのくに線・紀伊田辺駅↓



交流区間のサンプル、北陸本線・今庄駅↓

元の写真を拡大↓
むーう……思っていたより区別がつかない……


未だにこの判別は苦手です。碍子の数もそんなに違わないし…でも交流区間のように分厚い気がする……



よし、とにかく交流と仮定しよう!



ここで今までの要素を並べると、
・JR西日本で特急が走る区間
・豪雪地帯
・交流区間


もうこれは、北陸本線以外にありません。
なぜならJR西日本で交流区間があるのは北陸本線だけだからです。


しかし、、先ほど北陸本線の米原〜金沢は何度も調べたし、北陸新幹線の開通によって第三セクターに転換された富山や新潟のトキめき路線まで見たけどな……



どこか見落とした場所があったのか……?と考えた時にハッと思い出したのが、七尾線。


この路線は、交流電化の北陸本線区間(厳密には3セクのIRいしかわ鉄道)から能登半島のほうへ出ている路線なんですが、なぜかここだけ、陸の孤島のように直流で電化されているんです※。


イメージ図↓


交流区間に着目していたので先ほどスルーしてしまったけど、いちおう見てみようという事で、まず分岐駅の津幡(つばた)駅にアプローチしたところ。

あーっ!!!




駅裏にコンクリート工場!!!




これは、、、来たぞっ!!



(あと地名がラとかチとか謎)




では、元の写真↓

見つけ出した写真↓


問題のベンチ↓

答えのベンチ↓


IRいしかわ鉄道&JR七尾線・津幡駅(石川県)、電化方式や会社の狭間ギリギリで確保!!!



結果的には交流区間でした。(この駅を出てしばらく行ったところで、直流区間との切り替え地点「デッドセクション」があります)



※何故あえて七尾線だけ直流電化にしたのか気になったので調べてみました。
元々非電化ローカルだった七尾線を電化する際、トンネルや跨線橋などをそのままに交流電化にすると、架線と施設との絶縁距離が取れなく(電圧が高くてショートしてしまう)、施設をすべて改修するより直流で電化したほうがコストが掛からない、という事だったようです。
もともと北陸で走っていたのが両方の区間を走れる「交直流電車」だったのも、大きな要因だと。
なるほど!またひとつおりこうになったぞ!



〜〜〜〜〜〜〜〜

今回はまたウンチクが多くなってしまいました。
しかも厳密に言うとウンチクは答えに直結してなく、毎度ウンチクからのゴタゴタでなんとか辿り着いております。
大丈夫でしょうか。



ともかく最後までお読みくださり、ありがとうございました。



そうそう本文で書き忘れましたが、最初の捜索で津幡駅をあっさりスルーした理由は、2面3線の駅に絞って探していたからです。
実際の津幡駅の配線は↓にぎやか。イメージと全然違いました。



まだまだです。



次回は、

これらの魔物たちを、どうにか成敗したいと思っております。できるかな……




応援や、今回の記事へのご感想・苦情など頂けましたら頑張れると思います。




ではまた!