本日は、夏のwaqu:irazで出会った、きっこちゃんこと菊池ゆみこさんがリーダーをつとめる高校生演劇ワークショップのアシスタントに行ってまいりました。
夏に時間堂メンバーで、いわき88人ワークショップを経験してきたおかげで、へんに苦労することはなかったんですが。
「アシスタントに入った大人たちが、それぞれの班で高校や大学時代の思い出や印象深いエピソードをいろいろと話し、その中でこれだと思ったものを高校生たちに演劇にしてもらう」というメニューで、私はもはや十八番となった恋愛エピソードを生徒たちからの質問もあって今まで以上に開陳し、高校生たちから「キモい」と言われてたまらずダーッと走って教室の隅まで逃げたりしながら、大変楽しい時間を過ごしてまいりました。
学校が演劇に力を入れている(部活だけでなく授業としても)学校であったし、いわきWSや最近のツアーで高校生と一緒にやる機会もたくさんあったので、彼らの演劇的順応性の高さに感心はしますが驚きはしませんでした。
それより演劇そのものが、彼らのコミュニケーション能力や自己表現力を成長させる助けになっているような話を、長い期間見ているリーダーや高校の先生から聞いて、改めてすごいなと思いました。
そして、僕以外のアシスタントの方々はアシスタントと言いながら非常に経験豊富なひとたちで、シーンづくりの際も自分のエピソードの聞かせ方や生徒の話の聞き方、導き方などが本当にうまくて、刺激になりました。これは今後に活かせる!
それにしてもAO入試ってなんだ。今日の生徒たちは三年生だったんですが、この時期にほぼみんな進路が決まってるって言ってたぞ。
僕がエピソード中でポケベルの話をしたら「あー、そういう物があったってことは知ってます」って言われたのと同じようなイメージだな!
帰りのバスで、ベテランアシスタントの方と話してたら「あのくらいの子たちって常識を守りたがるよね」というような言葉が出てきて、ああなるほどなと思いました。
実際自分もそうだったし、いやもっとガチガチだったかも、でもなぜか演劇に出会って、でも中々うまくいかなくて、二十代後半でサンフォード・マイズナー・システムのWSを受けて初めてズルムケになったわけで(言葉が汚くてすみません)、多感な時期にこういう機会があるのは素晴らしいことだと思います。
同時に、先日の札幌公演前の稽古見学に高校演劇の先生が来てくださっていて、「演劇をつくるたびに、このシーンは何故そうなったとか、何故そういう見せ方をしたとか、配役の理由はなんだとか、そういうのを求める勢力にうんざりしながらも戦っている」のような事をおっしゃっていたのを思い出して、なんだか繋がるなあという話です。
ここまで書いて、ひとの話のあとに「のような事を」とか「みたいな話を」と記述していることに気づいて、ああ僕はひとの話を自分のいいように解釈してるんだなと思いました。でもそれでいいと思います。
最後に。
高倉健さんの訃報。
はじめて観たのは、映画「海峡」だったかな。まだ自分が俳優になろうと思うはるか前に知って、なんだかものすごく格好良い人だなと思ったことを覚えています。あとは「幸せの黄色いハンカチ」とか、そんなに多くは観ていませんが、いつも役の人物と本人の狭間というか、他の誰にもない影の魅力で君臨する俳優だと思います。
さん付けは逆にできないや。天下の高倉健に向かって「俳優さん」なんて。
福岡出身なのに、北国の風景が似合うところがとても懐深くて、好きです。
あなたほどの俳優にはなれないかも知れませんが、遠くあなたの方向を目指して、これからも僕はやっていこうと思います。
ご冥福を心から、お祈り申し上げます。
菅野貴夫

