激流五鱗書+ -170ページ目

激流五鱗書+

我釣りにおいて後悔をせず

この釣りに出逢い
 
昨日の喜び
 
今日の幸せ
 
明日の楽しみ
 
生きている実感
 
今この命に感謝をする。
 
すべての物事に感謝をする。
 
もちろん人にも。
 
豊丸

二日釣り二日目
本日もお世話になります。
 
乗船客は14名
キビナゴ師、ルアーマン、
上物師、底物師
 
本日の磯周りは、
太平洋に面し
大物場が点在する
 
「ノコバエ」
 
此処こそが
沖の島と呼べる磯周り。
 
午前5時
片島港を出港した。
 
宿毛越しの朝焼け
海神、山神、空神に
手を合わす。
 
泊まりの客を迎えに
母島港に入港
 
岡山と徳島の
男前な5人が乗り込んだ。
 
その後、
ノコバエを目指す。
 
ノコバエの前で
船長から一番に呼ばれた。
 
船「海人君、どこに行く?
     タマンならクワンバエか
     カガリバも良いよ」
 
私「カガリバでお願いします」
 
船「よっしゃ」
 
で決まった
本日の舞台
 
今にも切れそうな
ロープを頼りによじ登り
岩の頂上に立ち
日の神に
釣神に手を合わす。
 
合わせたその手で
力強く握るわ
我、夢追う者
 
この剛竿で
カガリバに挑む。
 
想い出の磯
 
数年前、
その頃の私は
タルカゴ仕掛けで
タマンを狙っていた。
そして、
このカガリバでも
もちろんタマンを釣った。
 
その時に掛けた
超大型タマン
チャラン棒に摑まりながら
全力で戦い
足元まで寄せては来たが
結果、
ハリスを飛ばし
海中に消え去った
あの超巨大なタマン
 
その時の
苦い想い出によって
タマン狙いに
より拍車が掛かり
今の私が出来上がった。
 
その磯
カガリバで
いざ開始
 
潮は下りの潮
 
その潮が
東から西へと向け
磯の前を強く太く流れる。
 
先ずは、
足元にある
本流への引かれ潮に
仕掛けを入れた。
 
引かれ潮も強い
 
馴染む仕掛け
 
本流の際で止めてみる。
 
何も起きない。
 
そのまま強い本流を流す。
 
潮下には
複数のシモリが見える。
 
すぐにでも喰いそうだ。
 
喰わない。
 
何かが違う。
 
次は、
磯を少し歩き
東からの当たり潮
そのマモタエに
仕掛けを置いてみた。
 
馴染む仕掛け
 
ラインが走った。
 
中型タマンと思わせる
なかなかの引き。
 
が、しかし
本命モンツキ
体高があり良型
大物場の魚は良く引く
 
下り潮の本流100m潮下で
次男が掛けた。
ぶち曲がる剛竿
全力で剛竿を起こす。
 
「タマンかも知れん」と
次男が叫ぶ。
 
「頑張れ」と
私が気合いを入れる。
 
途中から軽くなる。
 
竿も叩かない。
本命モンツキ
 
「だろうな」と私は言った。
 
それでも、
大物場である
カガリバで釣れる
モンツキは
その全ての型が良い。
 
それを親子で楽しむ。
 
「カガリバ」
 
沖の島を代表する大物場
 
潮も悪くない。
 
見ても分かる。
 
それでも何かが違う。
 
何かしっくりと来ない。
 
今日のカガリバ
 
いくら探しても
あの潮が見付からない。
 
粘れば見付かるのかも
知れないが、
気持ちの切り替えも兼ねて
見回り船での
磯替えを決めた。
 
久々の磯替え
 
船に乗り込む。
 
船「海人君、
     何処に行こうか?
     二並の高場も空いてるし、
     一番でも良いし、
     ヒラバエも
     一つバエも良いしな、
     タテバエも潮は良いわ」
 
私「タテバエでお願いします」
 
で決まった
本日、第二の舞台
反り立つ壁の前で
力強く鎮座する大岩
 
その大岩に
またまた
今にも切れそうな
ロープを頼りによじ登り
いざ再開
 
「タテバエ」
 
大小島を東に回り
少し北にある。

本日の潮の流れ
 
下りの潮が
北から南へと
北東方向にある
シモリをかすめ激しく走る。
その走る本流に
引かれて出来る潮
 
いわゆる
引かれ潮が
タテバエに向け
南から突いてくる。
突いて来た潮は
また本流へと吸い込まれ
一つになり
南へと流れていく。
 
潮の動きは激しい。
 
至る所に
ワクレが見てとれる。
 
そのワクレに
ラインを取られぬよう
潮を慎重に選び探す。
 
潮を睨み続ける。
 
やっと
一本の線が見えた。
 
その線上に
巨大なウキを丁寧に置く。
 
仕掛けが馴染む。
 
ウキが吸い込まれていく。
 
竿先から針までは一直線
 
スプールに手を当て
ラインの出を調整しながら
常に張りを意識し
仕掛けを沈め込んでいく。
 
80m
いや、100m程だろうか、
入れ込む仕掛けが
ふと軽く感じる、
そんな場所に入った。
 
スプールを押さえ
完全に仕掛けを止める。
 
バチッバチバチバチ
 
押さえた手と
スプールの間から
ラインが一気に弾き出た。
 
ベールを起こし
強いアワセを叩き込む。
 
物凄い重量感
 
突っ込みが始まる。
 
タマンだと分かった。
 
全力で止めに掛かった。
 
同時にリールも巻いた。
 
背中が磯に付くほどに
反り返り
タマンと全力で戦う。
 
底を切れた。
 
浮かせられる。
 
そう思った瞬間
 
軽くなった。
 
仕掛けを回収した。
 
針外れだった。
 
またすぐに潮を探す。
 
なかなか見付からない。
 
今日のタテバエは手強い。
 
餌取りもいない。
 
もちろん、
餌は取られない。
 
モンツキすら釣れない。
 
ダツも。
 
難しい。
 
それでも
己の感と経験
そして潮を頼りに
あの潮を探した。
 
ようやく見付けた。
 
タマンの潮
 
南からの反転流が
タテバエの沖30mで
二つに割れた。
 
そこにウキを置いた。
 
三秒、五秒、
 
七秒目でウキが消し込んだ。
 
巻きアワセから
本アワセを叩き込む。
 
叩く相手
 
タマンだから。
 
逃がしてはなるものかと
全身全霊で戦う。
 
次男がタモを構える。
 
海中に姿を確認
 
一気に浮かせた。
大本命タマン
納得の型
 
一撃必釣
 
正式には
二撃一釣だが、
 
「私、失敗しないので」
 
今回だけは
本気でそう思えた。
 
仕事は終わった。
 
あとは次男に任せた。
しかし無情にも
仕舞いの時間となった。
 
持ち帰りは
タマン61cm
百の価値ある少しだけ。
モンツキはリリース
 
カッコいい豊丸が
迎えに来た。
本日もお世話になりました。
舳先に立つ
ワッキーさんもカッコいい。
沖の島よありがとう。
 
片島港に帰港
同船の皆様
本日はお疲れ様でした。
 
最高な天気に
最高な釣り
 
毎週のように
沖の島へと来れる喜び
 
そして二日釣り
 
この釣りだけは
止められそうもない。
 
止める理由が見当たらない。
宿毛の宿
部屋からは
宿毛の海が見える。
神泡で乾杯
何度も乾杯
酔鯨に酔う
歳のせいなのか
釣りの翌日にでも
自然と早くに目が覚める。
そして
沖の島に豊丸をみた。
モーニングコーヒー
名物のワッフル
沖の島に鵜来島
連休で賑わう片島港
釣友の車も
数台確認できる。
パピヨン
豊丸
キビナゴ師を乗せ出港中
7年振りに柏島へ

柏島の渡船場
橋の上から海を望めば
アオリイカの大群
橋の上には無数の墨跡
柏島の町並み
若かりし頃
ダイビングで来る度に
夜にはビール片手に
花火をして遊んだ
懐かしき浜で
愛犬を散歩させた。
鰹の藁焼き
明神丸の鰹のタタキ丼

身も心も満たされ
充実した四日間だった。

帰り次第に
次回の準備に取り掛かる。
宿毛の宿で
良い物を見付けた。
しかも、
宿毛の方の手造り
愛車のキーに付け

またすぐに
宿毛を目指し沖の島へ
夏磯に

夏魚を求めた

文葉月

その勢いをそのままに

気付けば長月

赤トンボが舞う

秋磯に

彩り豊な秋魚を狙う。

豊丸
本日もお世話になります。

乗船客は24名
キビナゴ師にルアーマン

磯周りは
「一つバエ」

その一つバエに近付き
船長から一番に呼ばれた。

船「海人君、親子三人で
     一つバエに行こうか」

私「かしこまりました」

で決まった
本日の舞台は
名礁「一つバエ」
大好きな磯の一つ
この一つバエは
足場が最高

息子達も
素早く準備を済ませ
いざ開始

一番に始めていた次男が
すぐに何かを掛けた。
走る相手を
力でねじ伏せた。
本命ソウダ鰹
次男は
今回の釣りを前に、
「鰹類が釣ってみたい」と
言っていただけに
喜んでいた。

その笑顔に安心し、
私もそろそろ
いざ開始

潮は上り潮

本命の潮

あの潮を見付け出すのは
容易だった。

一投目

仕掛けが馴染む。

ウキが消し込み
ラインが走る。

が、しかし

針掛かりはせず。

すぐに打ち返す。

巨大なウキは
しっかりと
あの潮を捉えている。

仕掛けも馴染んだ。

一瞬でウキが消え去った。

シモリに向け
激しく突っ込むその相手

重さは無いが強い

そして叩く

その剛を剛で征す。
大本命タマン
沖縄の三大高級魚

開始二投目にして
私の仕事は終わった。

気楽になる。

息子達の釣りを見学

長男が掛けた。
毎日、宿毛の海で
釣りをしているだけあって
竿捌きは手馴れたもので、
海の重戦車を
軽々と浮かせてみせた。
本命ヒブダイ
沖縄では人気魚
高知でもたぶん人気魚
知らんけど。

今の私は食べない。

石垣島では食べていた。

見ているだけでは暇なので
私も釣りを再開し、
一つバエの全方向を楽しむ。
本命アカハタ
本命アカササノハベラ
本命ダツ
本命キツ

遊びながらも潮を探す。

本日の潮は面白い

上げたり下ったりを
頻繁に繰り返す。

それは逆に
魚が喰うチャンスが増える。

一つバエの東側
50m沖に
気になる潮を見付けた。

下り流れの本流の下に
潮壁から
仕掛けを入れ込む。

ウキが消し込まれ
ラインが走る。

強いアワセを叩き込む。

沖に向け
一気に走る相手

力ずくで止めに掛かる。

ラインが根に触れる。

ベールを起こし
相手を沖に走らせた。

ラインが浮いた。

戦いを再開した。

尚、走る相手

タマンでは無いと確信

姿が見えた。
本命スマ鰹

紋が一つ有る
沖の島で釣りたかった魚

モンズマならぬ
本スマ鰹

タマンも嬉しいが
これには流石に喜んだ。

その潮の下に
またまた気になる潮

ウキが消し込む。

タマンに似た引き
本命イソフエフキ
別名クチナジ
名前通りに
口の中が赤い魚

石垣島での
リーフゲームでの人気魚

もちろん私も
ほぼ毎日釣っていた。

沖の島にて
久々に出逢えたクチナジ

嬉しかった。

あの潮探しに
奮闘する息子達二人
その謎解きに兄弟で挑み、
長男が勝った。
大本命タマン

流石に
海のプロフェッショナル

良くやった。

それに感化された
次男も頑張る。

が、しかし
本命モンツキ

となれば
当然、長男も
本命モンツキ

二人で掛け合い合戦を
楽しんでいた。

その光景は微笑ましい。

兄弟二人の戦いを
私は邪魔せず、
一人で潮を探し続ける。

あの潮探し

ただひたすらに

タマンの潮探し

そして見付けたあの潮を。

下り潮の本流

その際に見付けた。

そこに
巨大なウキを
そっと置く。

馴染む仕掛け

ウキ入れと同時に
スプールからは
ラインが一気に弾き飛ぶ。

叩く相手

強い相手を

真っ向勝負で征した。

タモ助は次男

一発で決めてくれた。
大本命タマン

最後の一投でも決めた。

「私、失敗しないので」

そのセリフ
今回も繋げられた。

持ち帰りは
タマン50cm~
イソフエフキ40cm
アカハタ30cm
スマ鰹52cm
ソウダ鰹45cm
秋磯の幸を少しだけ。
モンツキ多数リリース
長男宅にて
すぐに捌き頂いた。

美味かった。

一つバエからの景色
北方向(ヒラバエ、二並島)
北西方向(裸島、鵜来島)
東方向(ビロウ島、柏島)
南方向(太平洋)

迎えが来た。
本日もお世話になりました。

沖の島よ
一つバエよ
ありがとう。

明日の朝まで暫しの別れ。

無事に帰港
同船の皆様
本日はお疲れ様でした。

明日はノコバエ周り

今日の釣り
終わればすぐに
明日の釣りに
気持ちは切り替わる。

その前に
「福なが」で
鰹のタタキが待っている。
福なが


鰹のタタキと地の酒を
味わい尽くして
福ながく

永遠に。