NGOのアナログマインド -17ページ目

JICAの寄附募集

2007年09月16日17時53分29秒janicのにブログに投稿したものです



NGOJICA協議会が昨日神戸JICAで行われ、港の見える会議室で、約3時間近い会議でした。いろいろな議題がありましたが、私個人としては、 JICAが今年の6月から始めた寄附募集の経過報告があり、それに関心がありました。質問もいくつも続いたため、司会の藤野さん(関西NGO協議会の代表)も困惑ぎみでした。


最近までの寄附は約80万円。多くはウェブサイトからの寄附者のようで、数は正確なものはわかりませんでしたが、およそ30名~40名という実態でした。すると一人2万円~2万5千円程度の寄附をウェブサイトからした人が多かったことになります。予想した額よりもやはり少ないな、という感想はありますが、NGOとの間の紳士協定で、一般向けの広報は控えJICA関係者や機関の機関紙に限ること、小学校での募金募集は控えるなど、NGOの寄附市場と重ならない広報であれば、どうしても限界があるのかもしれません。ただ、今後どのぐらいのペースで増え続けていくのか、関心をもって見ていきたいと思います。いつごろから寄附の配分をするのか、そのルールや基準、今年の寄附の達成目標額など、まだ詳しいことは決まっていないようです。


これらの寄附は、JICAがNGOにいずれ資金提供するのですが、契約的には委託事業の形をとるという説明を以前聞いています。会議のあと数名のJICAの方々と懇親会の席で考え方を共有させていただいていたのですが、そもそも市民の方が「NGOに」として出した寄附で、税金ではないのですから委託事業としなくてもできるのではないかと思います。もっと自由な形で、NGOの主体性を損なわない方法を考えてほしいなと思います。


こうした独立行政法人による市民からの寄附募集は増え続けていて、100近くある法人のうち、約45ほどの法人が寄附募集をしているという報告もあります。本来NGOやNPOが市民から寄附を集めるところに、政府機関が寄付を一緒になって集めるという、混乱状態にあるように思います。

丸幸ビルNGOまつり

2007年09月09日18時52分21秒janicのブログに投稿したものです。


今日は、JVCビル、つまり東上野にある丸幸ビルのNGOまつりin上野2007に行ってきました。もう4回目になります。


JVC ビルは、いつのまにか小さいNGOが集まるビルになっていることはご存知かと思います。6FにJVCの事務所がありますが、5F、3F、2Fにそれぞれ NGOが事務所を開いています。この日はこのビルのNGOが一般のお客さんを事務所にお招きして、活動の説明やら、ビデオの上映やら、外部のお客さんに丁寧に対応してくださる日なのです。ですから、日ごろからNGO活動に関心のある若い人にとっては、一度に多くのNGOから学べる日なのです。


参加団体陣容は、2Fにオックスファム・ジャパン、アフリカ日本協議会、3Fにヒューマンライツ・ナウ、自然エネルギー推進市民フォーラム、ACE、国際子ども権利センター、フリー・ザ・チルドレン・ジャパン、5Fにシェア、ジュマネット、地雷廃絶キャンペーン、6FはJVCと、全部で11団体が参加しておりました。なかなかなものです。

企画はワークショップ、報告会、トークセッションなどいろいろでした。私はすっかり焼き鳥とかビールとかあるのかと思い込んでおりましたが、実は真面目な考える場として設定されておりました。こうした企画はNGOの主体的な参加があって初めてなりたちますが、裏方をやっていた若手スタッフやインターンの活躍が大きかったようです。今頃みんなで打ち上げをやっていることでしょう。


ひとつのビルにたくさんのNGOが集まることのメリットはいくつもあると思います。特に成長途上にあるNGO、例えばスタッフが一人しかいないような団体にとっては、こうしたビルにいることで励まされて、他の団体のやり方を学んだりするよい場になっていると思います。

来年からビール売りませんか????


味覚の秋ですねぇ

シャプラニールの35周年

2007年09月02日17時50分44秒にjanicのブログに投稿したものです。


昨日はシャプラニールの35周年記念行事に参加してきました。私が長く勤めたNGOなので、古い友人、知り合いがたくさんあつまり、同窓会のような楽しい1日でした。(もちろん最近の若いボランティアの方々、会員の方々もたくさん集まっていました。)

この日は中田代表理事の基調講演ののち、3つの分科会に分かれて、テーマごとに参加者と意見を交換しました。そのうちにひとつの分科会である「バングラデシュの農村開発とマイクロファイナンス」のスピーカーのとしても参加しました。スピーカーには私を含めて、バングラデシュ駐在員だった4名が発表者という、なかなかこれまでにもない珍しい機会でもありました。


この分科会で出された問題意識を整理すると以下のようになるかと思います。


(1) シャプラニールは90年からマイクロクレジットを導入するが、当時グラミン銀行やBRACのマイクロクレジットが農村で広がり始めており、そういったサービスなしで活動するのは難しい状況がすでに始まっていた。しかしシャプラニールは80年代に自らが強調してきた「農民組合の成長と自立」というシナリオを前面に出し、マイクロクレジットはそのための一部のツールというとらえ方だった。


(2)90年代半ばになるとマイクロクレジットを活動の中心に置くNGOが増え続ける。シャプラニールはそれには批判的なものの、徐々にその量が増えていく。アクセルとブレーキの両方を踏みながら走ろうとしていたかのような状態でした。


(3) 97年には、スタッフのストライキが発生し、解決のひとつとしてそれぞれ3つのプロジェクトをローカルなNGOとして独立させることになる。独立した NGOは他のドナーからも資金を集め、シャプラニールから自立するイメージだったが、ドナーからの資金は予定どおり集まらず、自己資金を集めるためにもマイクロクレジットの量が飛躍的に増える。98年時点では650万TKだったのが2006年9,830万TKで、15倍になる。ローカルNGOの活動のかなりの部分がマイクロクレジットになってしまっている。


90年からの活動をこうして4人の駐在員で整理してみると、「80年代の農民組合の自立というシナリオが結果的にマイクロクレジットに飲み込まれていくプロセスだった」ではなかったかと、私はついそんな感想を述べていました。ただでさえ、限られた活動資金と時間の中で活動するシャプラニールはマイクロクレジットから一度手をひく必要があるかもしれません・・・・・・ただ、それを現場でデザインするのは非常に難しいのかもしれませんが。


わんわん。眠いよ・・・・

スタジオ録音

2007年08月26日17時41分16秒janicのブログに投稿したものです。



まったくどうでもいいお話しを。


夏休みお盆休暇に何をしようかと考えました。ただでさえ少ない自由な時間です。そこで考えたのが、スタジオ録音です。実は私恥ずかしながら、歌をつくるのが趣味で、高校卒業以来、たくさんの歌をつくりました。それを全部スタジオで録音してしまおうと思ったのです。最近は、簡単なスタジオ録音であれば、素人向けの低価格な録音サービスがたくさんあって、1日お借りしても2,3万円なのです。


これまでつくった歌を選別して、21曲までに絞りました。それをギターと歌だけで一挙に録音しました。録音エンジニアの方が1日ついてくれて、録音したものの音や内容を整理して、最後にCDに焼いてくれました。21曲というと大変で、最後には声が枯れて、裏返る場所が何箇所も出てきて、何度も取り直しました。


実は今悩んでいるのが、「録音ショック・シンドローム」です。つまり、歌っているときは「結構うまくいった」と思ってうぬぼれているのですが、それを家に帰ってから聞くとあまりのひどさに「ショック」を受けることです。音がはずれていたり、リズムがずれていたり、やはり声が裏返っていたり・・・・・・。その日は聴くのをやめました。


実は5年ほど前に、ピアノ伴奏の歌だけを8曲録音したときも同じ「録音ショック・シンドローム」にかかりました。その後1年ほどは、その録音した歌をまったく聴きませんでした。最近はなんとか聴けるようになってきていますが。


そうなると、今回の録音した歌を聴き直すのはいつになるのでしょうか。


バングラデシュ、チッタゴン丘陵を散歩。イヌ(妊犬)がついてくる

プロジェクトをやるということ

2007年08月26日17時40分20秒janicのブログに投稿したものです。



最近本を出したことをこのブログでも書きました。そのためか、そのことをお話しすることが多くなってきています。私の話ののちに、「プロジェクトをやることはいけないことなのか」とか、「パワーバランスの問題は、たとえ南のNGOが自立しても残る」といったコメントをいただくことがありました。


「プロジェクトをやることはいけないこと」というより、「プロジェクトだけが主な活動である」「プロジェクトの管理ばかりで忙しい」ということが問題なのではないかと思います。


日本人だけの視点で「いいプロジェクトをする」というと、日本人にとって「目的がはっきりして、運営や資金管理がしっかり管理されたプロジェクト」ということになりがちです。それは場合によっては、プロジェクトが日本人の価値観を押し付ける道具になりやすい、現地コミュニティの実態を見失うかもしれないという点が、私の指摘です。その力を生み出すのが、「資金力」だと思います。おそらく資金をともなうプロジェクトの実施は、そのほかの活動との組み合わせの中で、よい効果が生み出されるのであって、限定的に考えるべきではないかと思います。


「パワーバランス」については、決して消える問題ではないと思います。

プロジェクトを継続するためには、結局だれかが資金を集める必要があり、そこには関係上のパワーを生み出す存在が生まれます。しかし、そのパワーの部分を、地域住民やその国の人がなんらかの形で関与してコントロールできるのかどうか、が大事なのではないかと思います。例えば現地NGOが資金を集めたとして、その使い道や管理方法にその国の人が意見を言えること、またその情報を簡単に得ることができること、は重要な点だと思います。


北のNGOが実施する場合、資金を生み出す仕組みは北の国の中だけで完結し、そのアカウンタビリティのために北の NGOは活動の力の方向を決めていきます。そこに途上国の住民の声は反映する可能性はまったくないというのが実態です。これを自分の国の中につくることが重要ではないかと思うのです。


なんか、カタイ話しですいません。


フィリピン アエタの村で。ここにもイヌが

大阪の人々

2007年08月17日17時39分52秒janicのブログに投稿したものです。」

8月3日は東京で、8日は大阪でISO-SR26000(組織の社会的責任)に関するNPONGOの意見交換会を行いました。私は昨年10月からのこの国内委員をしています。2007年1月にはCSOネットワークの今田さんがNGONPOのオブザーバーとして、シドニーの総会に参加しています。


今回の会議は、今度NPONGOはどのようにSR26000に対応していくべきか、11月のウィーン総会にはエキスパートを提案すべきか、などを広く意見を交換する場として開催しました。


東京の会議に比べると大阪の会議は人数も多く、前向きな意見が多くでて盛り上がりました。もっとSR対応のNPONGOのプラットフォームを形成すべきだ、資金を集めてエキスパートを支えるべきだ、うちの組織が事務局をやっていい、といった声まで出ました。エキスパートで奮闘していた今田さんも「これまで孤独な闘いでしたが、今日は元気がでました」とうれしそうにしていました。


なんで大阪ってこんなに元気なの?を改めて今回も思いました。


ボランティア関係の歴史を紐解くと、日本で最初に始まったものは関西に多いのです。(日本ポップス、フォークの歴史もそうですね)また、東京への反骨精神、阪神タイガースの愛情もあってか、その人間味あふれる人間関係(難しい人間関係もありますが)は、東京にはないものがありますね。今回の会議でもそのあたりをしみじみ感じたしだいです。


東京は大阪にまだ100年は勝てない??(勝つとか、負けるとかの話しではないのかもしれませんが)のかもしれないと実感しました。


実家のラム。私が苦手らしい

僭越ですが

2007年08月07日17時38分32秒janicの投稿

さて、今日はちょっと宣伝です。


実は8月1日に、自分の単著をとうとう出すことができました。書名は「開発NGOとパートナーシップ 南の自立と北の役割」(コモンズ)です。ぜひ書店でお求めください。

これまで講演や他の書物でも簡単に触れてきた内容に、新たな章を加えて書きました。簡単に紹介すると、


NGO 同士の連携や、ODA機関とNGOの連携にやたらと「パートナーシップ」という修飾語が使われるが、本当はどうも対等でない。そこには資金を出す側のパワーが働いており、健全なプロジェクトが維持されにくい構造がある。そのパワーから自由になろうとがんばっている南のNGOがある。自己資金調達をする NGOを4つ紹介し、根底にある価値観と手法を探る。市民社会からの寄附を会費を集める行為は、資金調達だけに留まらず、南のNGOを市民社会に開く可能性も秘めている。


という内容でした。また読んだ方でご感想いただけると幸いです。


シャプラニールの中森さんからの寄贈。愛犬「ムルギ」。・・・・癒されます。

ネットワークNGOの経営

2007年07月30日17時37分45秒janicのブログに投稿したものです。

ネットワークNGOの経営

実は、7月20日の理事会で、ネットワークNGOとしての自己財源の計画案を提出しました。多くの理事からは強い反対はなく、大筋で了解をもらいました。


確か投稿2回目で「ネットワークNGO経営」について、グチっぽいことを書きました。現場をもたない、しかも黒子として働くネットワークNGOにとって健全な経営があるのか・・・・・と。


多くのNGO情報が交差するネットワークNGOとして、NGO情報を加工して多くの市民に訴える・・・・・・「そこに経営の秘訣が」・・・・・と創造することがこれまで多かったのです。しかし、どうもそれって、本当のお客さんを忘れているって感じるようになってきていました。つまり、JANICの決定を担っているNGOがハッピーにならないと、JANICもハッピーじゃないという経営でなくてはいけないのでは。健全なJANICの成長って、「NGO情報加工屋」ではなく(これも大事ですが中心的な活動ではないような気がします)、中心的なお客さんがどんどん増えていくような、例えば今のお客さんにおいしい食事を出し、その噂を聞いて他のお客さんがまた来るようなレストランであるべきではと思うようになりました。つまり「NGO食堂」ですね。(話は変わりますが「かもめ食堂」観ましたよ。オススメです。)


結果的に見えてきた戦略は、会員サービスを強化しつつ、NGOの正会員と協力団体会員を増やすという、素朴な戦略です。しかし、純粋な国際協力だけを行うNGOの数は限定されます。すでに各地にNGOネットワークがありますし、増加率もそんなに多くはありません。ですから、正会員ではなく、協力団体会員になれる層をもう少し掘り起こし、正会員候補を徐々に増やすという、地道な案となりました。


もちろん、これまで行ってきた、広告、セミナー、ダイレクトリーといった活動は止めませんが、この活動を肥大化させることで、会員団体へのサービスマインドが減ることは避けるべきだと思っています。


外務省やJICAの委託事業が増えていく傾向がJANICもあります。否定すべきものではないですが、バランスは必要です。片方で、自己資金をどのように稼ぐか、それは忘れてはならない課題と思います。そこにできるだけ団体会員を増やす戦略を当面の中心課題としたいと今は思っています。もちろん毎年その可能性は検証しながら、修正していきます。が。ワン。


息子の友人の犬・・・らしい。写真がネタギレ・・・・・

この週末は

2007年07月29日17時36分33秒janicのブログに投稿したものです。

この週末は

今回の土日は、会議もなく休めました。


特に今週は会議が多かったです。23日~27日のうちG8関連→4つ、JANIC事業会議→6、面接→2、来訪者→4人といった感じでした。年のせいか、会議や接客が続くと頭がボーっとしてきて、判断するのに時間がかかることが多くなりました。会議と会議の合間に、スタッフから細かい事業の調整相談などを受けるのですが、会議が多くなると、それが一番減ってしまうので、そのことが気がかりです。


月曜日には、エファの新事務局長の大島さんが来訪されました。彼は以前セーブ・ザ・チルドレンで働いていましたが、今回新しくエファの事務局長に就任されました。彼とは15,6年前にバングラデシュでお会いしています。彼はバングラデシュの協力隊の任務を終えたあと、アイルランドNGOであるコンサーン・バングラデシュ事務所で働いたことがある異色の経歴の持ち主でした。特に国際NGOの動向や現場に詳しい方です。今後の活躍をご期待しています。


今週は、新JICA設立にあわせて、これまでバラバラに行われていた双方のNGO-JICA-NGO-JBIC協議会をどのように1つの協議会とするかという、関係者の打ち合わせがありました。連携的な話と政策的な話をどのようにひとつにできるか、また参加システムをどのように広くするかのあたりが話し合いのポイントになっています。「個人の参加」も協議会にあってよいのか・・・このあたりに議論が集中しそうです。

今日は選挙です。今から行ってきます。




犬の写真が在庫切れ!! 函館のカニです。高くて買えませんでした。

管理者として考える

2007年07月21日 17時34分51秒 janicの投稿

管理者として考える

めまぐるしい1週間でした。特にG8の会議、理事会などがあり、会議の多い週でもありました。


7 月20日の理事会、残業手当、休日出勤手当ての就業規則の変更議論をしました。ここ数年内部で議論されてきた課題だったので、私のアイデアで始まったものではありません。監事の方から、NGOとして適正な労働環境をつくるようにと、何年にもわたって指導があったことが一番の理由です。


資金力が弱く、スタッフのやる気に頼っているNGOの方が一般的な状況かと思います。雇用者側もそういったスタッフのやる気が萎えないように、できるだけ自由にさせる、といった風潮が残っているのかもしれません。私もそういった労働環境で長く働いてきたので、「スタッフのやる気」が非常に重要であることを今も感じています。またJANICは自己資金が少なくなりがちな団体ですので、残業手当は自殺行為・・・なのかもしれません。


ただ何人かの理事の発言を聞いて、いくつか考え方に整理がつきました。雇用者はお金を使って勤務時間以外も働かせることができるという発想で残業手当を考えるのではなく、「休ませる」義務が雇用者にはあるという認識の仕方です。残業や休日労働を労働者が勝手に決めるわけでなく、あくまでも管理職側が事前に確認するようになります。必要だと思われない残業はもちろん許可されないでしょうし、労務管理がしっかりとされるようになります。


また燃え尽きるように働くNGOスタッフが多いなか、残業手当の制度を入れることで「休ませる」「働かせすぎない」という意識が自然と雇用者側にも強くなります。


これまでも休日出勤した場合は振替休日をとる。夜会議があったら、次の日は午前休ませるという、完全なフレックスではないですが、柔軟な「振替」運用をしてきました。これまでしっかり運用されたとは言いがたいところはありましたが、これをよりしっかりと継続し、残業手当と組み合わせて、それを発展させるきっかけにしようかと思います。


はたして、どうなるか・・・・結果はまだ予測つきませんが。


フィリピンの雑種犬、Cyndi。フィリピンでは珍しく、きちんと飼われている犬です。
おいしそうだから売ってくれといわれた経験有り。(写真:井端さん寄贈)