朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~ -64ページ目

朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

読書とは――著者や主人公、偉人、歴史、そして自分自身との、非日常の中で交わす対話。
出会えた著者を応援し、
本の楽しさ・面白さ・大切さを伝えていきたい。
一冊とのご縁が、人生を照らす光になる。
そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。

人生のサードエイジにおける参考とする大切な箇所を取り上げてみた。

できるだけ長く社会とのつながりをもっていく、働いたほうが生きがいにつながる。越境学習で多世代・多様な人と対話をしていくことなどから、エイジング・パラドックスと呼ばれる幸福感の高まりに向けた意気込みとしたい。

 

・サードエイジをどう生きたいのか心置きなく選択できることに意義がある。

・シニアになり加齢していくと、様々な喪失や衰えがあるのに関わらず幸福感が高まっていくことがエイジング・パラドックスと呼ばれる。

・定年前と定年後の継続した働き方のなかに人生で最も幸福な時期を実現する可能性がある。

・個人の違いを尊重して幸福な働き方を実現する思考法を探究する。

・シニアが働くべきかどうかという問いには、各人がその価値観や信念に基づいて自由に選択すればよい。

・シニアが働く理由は収入を得る目的が多いが、それだけでなく多様化している。収入のある仕事をしているシニアのほうが生きがいを感じている比率が高い。

・複業には金銭的な報酬だけでなく、貢献度や展望を通じて幸福を感じ取る効果がある。

・自分の専門性にこだわって、これまでの経験とスキルを十分に活かして小さな仕事に取り組んでいくという選択肢がある。

・越境学習は、ホームとアウェイを行き来することで刺激を受けて学ぶことをいう。

・越境学習の効果は、3つある。アウェイで自分にとって意義ある目的を見つけやすくなる、アウェイの場で多世代多様な人々と対話することで年齢・地位・役職の上下にこだわらないコミュニケーションができるようになる、アウェイで葛藤を経験して自己調整することができる。

 

 <目次>

はじめに まえがき プロローグ

第1章 シニアへの見方を変える―エイジズムの罠

第2章 幸福感のU字型カーブとエイジング・パラドックス

第3章 エイジング・パラドックスの理論をヒントに働き方思考法を考える

第4章 主体的な職務開発のための考え方―ジョブ・クラフティング

第5章 組織側のシニアへの取り組み

第6章 シニア労働者の働き方の選択肢

第7章 シニアへの越境学習のススメ

第8章 サードエイジを幸福に生きる

おわりに あとがき エピローグ

 

1964年新潟県生まれ。法政大学大学院政策創造研究科教授。博士(政策学)。NEC、GE、ライフサイエンス会社を経て現職。越境的学習、キャリア形成、人的資源管理等を研究。日本労務学会副会長、人材育成学会常任理事

 

【No1351】定年前と定年後の働き方 サードエイジを生きる思考 石山恒貴 光文社(2023/05)

源頼朝と源義経を互いに牽制させたり、平氏と源氏で都合の良く顔色を伺って行き来したり、院宣を書いて権謀術数を使いそのときの世の中を意のままにしていた後白河法皇などがいる。また、あまりオモテに出ずにウラから糸を引いている人物もままあった。

高山右近などオモテにいても評価が低い人、海住山長房など聞いたことがない人、西郷隆盛などの超有名人もいた。

歴史は、まさに時流に乗って、勝ってきた者が作ってきた歴史ですから。

このような黒幕を活用して歴史を作ってこれたのならば、思い残すことがないほど相当充実した楽しい人生だったのだろうなと思う。

 

10P

私たちが日常的に使っている「黒幕」は、オモテに顔を見せることなく、ウラからオモテを操って、意のままに権力をふるう、というイメージでしょう。そうした「ウラの存在でありながらオモテを動かした人物」だけでなく、「地位と実権、実績に大きなズレのある人」、「重要な役割を果たしたが目立たない存在」にも、光を当てていきたいと考えています。

13P

「黒幕」のあり方を知ると、その時代の権力の仕組み、日本社会がどのような力学で動いてきたか、がよく分かります。16人の黒幕を紹介しながら、日本の歴史を新しい角度から見ていきたいと思います。

191P

彼らが有意義な黒幕たり得るのは、どういう条件下か。それは社会の動向を的確に読み、社会に生きる民衆の望みや願いを汲み取っていることではないでしょうか。

 

 <目次>

はじめに 

宇多天皇―オモテがウラになる時代

信西―世襲の壁が生んだ黒幕

北条政子―女人入眼の日本国

中原親能―下級貴族、鎌倉へ行く

極楽寺重時―京都に学んだ幕府のご意見番

海住山長房―後鳥羽挙兵に反対した実務貴族

平頼綱―肥大化した側近エリートの末路

北畠親房―正統を追求した「黒幕」

三宝院賢俊―「錦の御旗」を持ち帰った尊氏の密使

細川頼之―室町王権の設計者

三宝院満済―将軍への意見を突き返した「黒衣の宰相」

黒田官兵衛―「軍師官兵衛」といわれるが……

千利休―茶の湯と政治

高山右近―前田家を救った「意外な黒幕」

伊奈忠次―家康から過小評価された民政家

西郷隆盛―「維新の英雄」のウラの顔

おわりに 

 

東京大学史料編纂所教授。東京大学・同大学院で石井進氏・五味文彦氏に師事し日本中世史を学ぶ。NHK大河ドラマ『平清盛』など、ドラマ、ゲーム、漫画の時代考証にも携わっている。

 

自分の扱う言葉を育てるために「ちゃんと読む」のです。

18P 「ちゃんと読む」ことで、視野が広がり思考は深まる、もっと自由で豊かな世界を持つことができる。

さまざまなものに触れる、よい文章に身をさらす、内容をしっかり咀嚼する。

例えば、情報ノートを作って、図書館を活用して、名言や格言を取り入れて自分の人生を楽しむのだ。

「情報・読書・人生は1冊のノートにまとめなさい」、「図書館超活用術」、「諭吉に訊け!」……等々などを読んできて、奥野さん本に首尾一貫として流れている基本姿勢があることが、一本の芯のようなものがあることが感じられます。

それは、本、図書、文字、読書などに対する「愛」のようなものではないか。

別の言葉で言えば、我々に対する「慈悲の心」が本のなか流れているものと感じてきました。今回も同様な空気を感じます。

 

世のなかで簡単に手に入るものは、すぐに忘れてしまいます、すぐに役に立たなくなってしまうことが多いです。例えば、ネットでただ検索するのではなく、図書館に出向いてレファレンスブックで調べると時間はかかるが記憶に強く残るのでよいと思います。また、奥野宣之さんがずっとされている資料の切り抜き法は、もちろん時間もかかるし面倒ですしかし、コスパが悪いけれどもこのように手間暇を掛けて、めんどくさいことをすることで実績が積もり積もって自分の言葉を育てることにつながってくるのです。自分の記憶に深く刻まれて自分の糧となっていくのです。

 

9P 自分の言葉を育てる

「ちゃんと読む」ことで得られるのは、言語を操る技術だけではありません。

違ったものの見方や思いもしなかった考え、それに新しい知識や概念、読み続けるうちに自分の中に積もっていく。それらが混ざり合い発酵していく過程で、あなたは借り物ではない自らの表現にたどり着けるでしょう。

 

「利用するだけでは図書館がわからない」という思いから、社会人向けの司書講習を受講され図書館司書を奥野さんは取得されています。

ブラウジングとリーディング、日本十進分類法と越境探索、公共と大学図書館活用、レファレンスブック・検索技術、著者・テーマ・空間・時間・視点展開など、図書館司書を習得される過程で得られた知識がいろいろな箇所で活かされていると思います。

 

今回の本で奥野さんから紹介があった、「生活・収集・拡散・収束・活用」などの各種の習慣を(ひとつでも)読書の際に活かしていきたいものです。

 

 <目次>

はじめに なぜ今、ちゃんと「読む」のか

最初の習慣改善―5つの約束

序章 自分の言葉を取り戻す旅―本書の活用法

第1章 「生活」の習慣―デジタルとの“間合い”をつかむ

第2章 「収集」の習慣―新たな視点を得るための背伸び

第3章 「拡散」の習慣―大量ブラウジングで質を上げる

第4章 「収束」の習慣―“壁”を乗り越えるリーディング

第5章 「活用」の習慣―体を使って頭に残す

おわりに

 

1981(昭和56)年、大阪府生まれ。同志社大学でジャーナリズムを専攻後、出版社・新聞社勤務を経て、著作家・ライターとして活動。読書や情報整理などを主なテーマとして執筆や講演活動などを行っている。著書に「情報は1冊のノートにまとめなさい」など多数。

 

【No1349】ちゃんと「読む」ための本 人生がうまくいく231の知的習慣 奥野宣之 PHP研究所(2023/04)

2010年発刊の「葬式は、要らない」の著者さん本。

少子高齢多死社会のもと、生老病死、人は必ず死にます。人間は、生物である限り、死は決して避けることができない事実です。

葬式は、亡くなった方を悼み、残された家族のグリーフケアの意味あいがあります。

一般葬、密葬、本葬、偲ぶ会から、いまは家族葬や直葬(火葬式)、一日葬、家庭葬、0葬と、セレモニーの内容が削ぎ落していくように変化してきています。

葬式は故人の遺体を処理するだけ方向性?コロナで葬式の簡略化が進みました。もとに戻らないのではないか?そもそも葬式が消滅していく傾向にあるのではないのか?これからの葬式はどうなっていくのか。3回忌以降の追善供養の簡素化もある。そもそも葬式が無くなれば寺院はどうなっていくのか?いろいろと危惧しています。

時代の流れを理解し、不安を解消するためのヒントがを見つかればよいかなと。

 

50P 葬式はもともとビジネスとしてはじまった

葬式が死者の供養のために行われるようになったのではなく、宗派の経営のために導入されたものです。金銭を稼ぎ出す手段としてもっとも有効だと判断されたからでしょう。

 

68P 葬式を担ってきた地域共同体の力が衰えてきた

葬式が消滅の方向に向かってきたのも、業者依存になったことが一つの原因になっています。

 

86P 

禅の修行道場を維持するために資金を稼ぎ出すために作りだされた仏教式の葬儀は、江戸時代の寺請制度によって庶民に強制されました。近代になって寺請制度は廃止されても、先祖の霊を成仏させる仏教式の葬儀は依然として継続され、戦後まで受け継がれました。

 

137P 社会的に死の領域に入っていく

周囲の人間と交わりがなくなる老人ホームや老人介護施設など施設に送られた時点で社会的に死んだことになる。

社会的な死を既に迎えている人物が、肉体的な死を迎えたとしても、あまり大事にはなりません。家族にとって違いはあるかもしれませんが、それ以外の周囲の人間には、さほど重要ではないのです。

 

154P 家族葬から家庭葬へ

都会の人間にとって、死は、地域の共同体がかかわるようなものではなく、あくまで、故人が生活した家庭に属する人間たちだけがかかわるものなのです。家族葬から家庭葬への変化は、戦後の日本社会が生んだ必然的なものと言えるのです。

 

174P 墓守がいなくなる、墓はつくらない、すでにある墓はしまう(墓じまい)方向になってきている

 

188P 葬式消滅の社会は、「死消滅」社会かもしれません。いろいろなものが消え去っていきます。墓も実家も故郷も、皆、消え去っていく運命にあります。それで寺は困ることになるかもしれませんが、一般の人たちは、格別困ることはありません。

 

これからは、あまり世間体を気にする必要なく、家族の思いを優先し故人の遺志を尊重できるよう割と気持ちをラクにして、それぞれが葬送していければよいのかな。

 

 <目次>

はじめに

葬式が消滅していく

なぜ葬式は消滅するのか

お弔いが葬儀社依存になった理由

江戸時代の寺請制度はなぜ今に影響するのか

現代の葬式が抱える数々の矛盾

余計なものは次々と省かれていく

死生観の変容―死は昔ほど重要ではない

家族葬から家庭葬へ

墓はすっかり時代遅れになった

これから葬式はどうなっていくのか

今、葬式をどう考えればいいのか

おわりに

 

1953年、東京都生まれ。作家、宗教学者、東京女子大学非常勤講師。1976年、東京大学文学部宗教学宗教史学専修課程卒業。1984年、同大学大学院人文科学研究科博士課程修了(宗教学専攻)。日本女子大学教授、東京大学先端科学技術研究センター特任研究員などを歴任

先輩たちの足跡を辿り彼らの声を聞くのです。

後悔しない方法を知りそうならないように行動していくことができれば、幸せに生きていけるはずだ。

残りの人生を楽しく送るための秘訣です。

いまからでも決して遅くはない。

この6つのことを思う存分にやってしまいましょう。

172P 高齢者の6つの後悔

多くの高齢者と関わってきて、感じていることがあります。

それは、「後悔」をしている人がたくさんいる、ということです。

1 もっと好きなことをしておけばよかった

2 いろいろ経験しておけばよかった

3 自分を殺して他人に尽くしすぎなければよかった。

4 周りにもっと自分の気持ちを伝えておけばよかった。

5 お金の心配をしすぎなければよかった。

6 医者の言うことを聞きすぎなければよかった。

 

仕事や趣味などでできるだけ長く世の中・社会とつながっていって、健康で長生きしていきたい。

179P 働き続けることが最高の老化予防薬

心身の健康にとって大事なのは「働く」ことです。現役時代のようにお金のために働くのではありません。収入の多寡にかかわらず、「面白いか面白くないか」で判断して、やってみたい仕事、楽しいと思える仕事、やりがいを感じられる仕事をすることが大切です。

 

 <目次>

序章 「幸齢者」へのマインドリセットのすすめ

第1章 「お金」へのマインドリセット

第2章 「子ども」へのマインドリセット

第3章 「夫婦」へのマインドリセット

第4章 「医療」「健康」へのマインドリセット

第5章 「生き方」「生活」へのマインドリセット

終章 マインドリセット7カ条

勝ち負けで考えない、人生は実験だ、かくあるべし思考は棄てる、いまを楽しむ、人と比べない、自分で答えを出す、人目を気にしない

あとがき

 

1960年大阪市生まれ。1985年東京大学医学部卒業。東京大学医学部附属病院精神神経科、老人科、神経内科にて研修、国立水戸病院神経内科および救命救急センターレジデント、東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米カール・メニンガー精神医学校国際フェロー、高齢者専門の総合病院・浴風会病院の精神科医師を経て、現在、日本大学常務理事、川崎幸病院顧問、一橋大学・東京医科歯科大学非常勤講師、ルネクリニック東京院院長

 

【No1247】幸齢者 幸せな老後のためのマインドリセット 和田秀樹 プレジデント社(2023/06)

世の中が日々進化しているのは当たり前でありまたそうあるべきだ。

生きているうえでいろいろな活動をする中で探究した結果、AIを活用するのはやぶさかではない。

AIを活用したうえでの最終的な判断や決定は、あくまで人間が行わなければいけないことは忘れないようにしたい。

150P AIは「真善美」を探求できるのか?

―(AIは補助ツールであり、)真善美の探究は人間の領域である。

学問などの真理の探究、政治、裁判などでの善の探究、芸術における美の探究などは、人間の本質だと気づかされた。人間は「探究する生き物」であり、その探究の結果、AIが生まれた。AIは、人間の探究活動のための極上の補助ツールなのだ。

 

 <目次>

はじめに 

Chapter 1:チャットGPTがやってきた!

Chapter 2:チャットGPTはこう使え!

Chapter 3:画像や写真を生成するAI

Chapter 4:自動翻訳AIは世界の言語の壁をなくす!

Chapter 5:チャットGPTを騙してみる

長い、あまりに長い「あとがき」

参考資料

 

東京都生まれ。カナダ・マギル大学大学院博士課程修了。サイエンス作家。理学博士。著書に「99・9%は仮説」「竹内薫の「科学の名著」案内」など。

伊良部総合病院の神経科は病院本館の地下室にある。

消毒液の臭いが漂っている。廊下には段ボールが積まれてある。

倉庫のような異空間に迷い込んだよう感じ。

ノックすると「いらっしゃーい」

でっぷりと太ったトンデモ精神科医、医学博士伊良部一郎。

そして、黒ストッキングでガーター露出でミニ白衣、いつもガムを噛んでいる看護師のマユミちゃんが出迎えてくれる。

患者にビタミン注射を打つときに、この二人は生き生きとするのだった。

特に、伊良部は目を輝かして鼻の穴を拡げて興奮して注射針が刺さった様子を凝視してくる。

なにか変な雰囲気の病院だと思うのが普通。

会社員、デイトレーダー、ピアニスト、大学生などがこの神経科に治療にやってくる。

過呼吸症候群、アンガー・マネジメント、パニック障害、不安障害、チック、社交不安障害、対人恐怖症……等々。数々の悩みを抱える患者に対して患者に思いもしない行為をさせるのが伊良部流の行動治療だった。

やはりこれぐらいの派手な行為をしないと病気が治らないだろうね。

マジメな性格で目の前しか見えなくなってしまったのを見抜き思い切り外に発散させる。怒りを溜め込むタイプの会社員には衆人環視で大暴れさせて、金儲けしか考えられないトレーダーには、買い物や寿司の出前、大型寄付などで思いっ切り10億円を散財させて、不安障害のピアニストには、マユミちゃんの門外不出のロックで無理やりピアノ演奏させるなど、、もうはちゃめちゃなストーリーで面白い。

 

伊良部とマユミちゃんとお友だちになったら毎日楽しく暮らせると思うくらいにストーリーの中に入って親しめることができた。

 

直木賞受賞作の「空中ブランコ」を読んでから、伊良部一郎の登場を待っていました。

この激動と混迷の時代には、彼のような軽い人物が求められていると思う。

楽しく可笑しく面白く!患者さんの精神的な病気を治してくれるのをまた期待している。

 

 <目次>

コメンテーター

ラジオ体操第2

うっかり億万長者

ピアノ・レッスン

パレード

 

1959年、岐阜県生まれ。プランナー、コピーライターなどを経て、97年『ウランバーナの森』で作家デビュー。2002年『邪魔』で大薮春彦賞、04年『空中ブランコ』で直木賞、07年『家日和』で柴田錬三郎賞、09年『オリンピックの身代金』で吉川英治文学賞を受賞。

ショック・ドクトリンとは、テロや大災害など、恐怖で国民が思考停止している最中に、為政者や巨大資本がどさくさに紛れに過激な政策を推し進める悪魔の手法のことである。

日本では、東北大震災やコロナ禍等惨事後の出来事を取り上げていた。

 

ここを読んでいる時に、原子力発電所のことが頭に浮かんできた。

原資となるウラン濃縮にあたって、この過程ではかなりのCO2が発生するらしい。発電所運転中には少ないらしいが。

258P 「EV車はCO2を増やすんですが……?」

EV車はあまりエコとは言えません。たしかに運転中に出すCO2は少ないですが、搭載するバッテリーを作るプロセスで、かなりのCO2を出してしまうからです。充電や発電色々合計すると、走行距離が11万キロ過ぎるまではガソリン車とたいして変わらず、途中でバッテリー交換したら、そこからまたバッテーリー生産過程で大量のCO2が加算されるので、総合するとどこらへんが脱酸素?と言わざるを得ません。

 

最近よく耳目に触れるマイナンバーカードの話題。

政府が徐々に巧妙に慎重に進めてきた感あり。

常識で考えてみるとどうか。

ゆきすぎた批判や妄想は論外だが、何か疑問を感じたことには、理性的に声を上げて確認することが大事だと思う。

87P 大切なデータこそ分散させる

大事なデータを守る最大の対策は、1カ所にまとめないことです。

通帳と実印と印鑑登録証明書などを同じ引出しに入れないように、デジタル時代の個人情報も、リスク管理の要は、とにかく分散です。

他人の写真を使ってなりすまし登録ができるし、暗証番号4桁さえわかれば使用することができる。

 

97P マイナンバー制度は外国では当たり前じゃない

デンマーク、アメリカ、イギリス、オーストラリア、台湾など、日本のような大量の個人情報をまとめた形の個人番号なしでも、ちゃんと社会のデジタル化を進めている国々はある。

 

113P マイナンバーがないと政府ができない2つのこと

1 全国民の金融資産(預金・有価証券・電子マネーなどすべて)をリアルタイムで完全に把握すること

2 国民の思想と行動を把握すること。

 

デジタル化で一番気をつけるべきことは?

「決して、権力を集中させてはいけません」-オ-ドリー・タン(台湾のデジタル担当大臣)

 

 <目次>

序章 9・11と3・11―私のショック・ドクトリン(さらに邪悪な者たち、ナオミ・クライン『ショック・ドクトリン』との出会い ほか)

第1章 マイナンバーという国民監視テク(コロナ禍が大チャンスだった、マイナ保険証はここが危ない ほか)

第2章 命につけられる値札―コロナショック・ドクトリン(いつかきた道、感染症ショック・ドクトリン、健康をお金に換える錬金術師たち ほか)

第3章 脱炭素ユートピアの先にあるディストピア(地球を救う街は都市収容所!?環境に優しい生き方が強制される!? ほか)

おわりに

参考文献

 

国際ジャーナリスト。東京生まれ。ニューヨーク州立大学国際関係論学科卒、ニューヨーク市立大学大学院国際関係論学科修士号取得。国連、米国野村證券などを経て現職。米国と日本を中心に政治、経済、医療、教育、農政、エネルギー、公共政策などについて、公文書と現場取材に基づき各種メディアで幅広く発信を続ける。『報道が教えてくれないアメリカ弱者革命』で黒田清・日本ジャーナリスト会議新人賞、『ルポ 貧困大国アメリカ』で日本エッセイスト・クラブ賞、新書大賞を受賞。WEB番組「月刊アンダーワールド」キャスター。

 

【No1344】堤未果のショック・ドクトリン 政府のやりたい放題から身を守る方法 堤 未果 幻冬舎(2023/05)

為末さんは、アスリート。スプリント種目の世界大会で日本人として初のメダル(銅)を獲得された方である。また、現在、男子400メートルハードルの日本記録保持者でもある。

世界陸上など現役時代の為末さんの走りをテレビ見たことがある。外国人選手たちと愚直ながらただ一生懸命に走っているようだと感じていた。彼はただ走っていたのではなく、「遊、型、観、心、空」の熟達の五段階の探求プロセスを取り入れて深く考えて各競技に臨んでいたのだった。ぼくは大きな間違いを犯していたことに気がついた。

 

10P 何かを極めた人、熟達への考察を通じて、人間の学びを理解し、人間にしかできないことがわかってくるのではないか。

217P 競争は優劣をつけるが、「遊び」自体は全ての人に開かれている。「学び」そのものが「娯楽化」するのが熟達の道だ。人間であることを謳歌し、夢中になって探求する喜びに全身が染まる体験を通じ、一人でも多くの方の可能性が拓かれる助けになることを願っている。

 

現代版、宮本武蔵の五輪の書のような内容だ。

ある業界や立場でトップにいる人や才能に極めて長けている人、○○道などある分野で究めた人たち。彼らからなにか共通するものを為末さんが見つけたのだ。

将棋の羽生善治、囲碁の井山裕太、iPS細胞の山中伸弥、パラリンピックのスプリンターのジョニー・ピーコック、車椅子テニスの国枝慎吾、コーヒーバリスタの井崎英典、らラグビーのエディー・ジョーンズ、生物学者の福岡伸一、臨済宗円覚寺派管長の横田南嶺老師、元サッカー日本代表監督の岡田武史、スポーツ長官の室伏広治、女子マラソンの高橋尚子、マラソンコーチの小出義雄監督などのその道の熟達者たち。

彼らから直接聞いた内容や為末さん自身が経験したことなどを合わせて、為末さんなりの言葉でまとめて噛み砕いてわかりやすく書かれてあった。

凡人にはたどりつけない場所から見える風景があるとすれば、それは熟達者からは同じような景色が見えるらしい。

理解していないが分かったような言葉で表現すると、彼らのひとつひとつの言葉の意味が重厚だった。訴えてくる迫力や伝わってくる能力がもう半端ではなかった。

 

9P

人間が学習するうえで、何かを積み重ねて理解していく方法には共通点があるようだ。文字は繰り返し書いていけばいずれ自然と覚えていく。だが、何かの技術を極めていく時にはそれだけでは超えられない段階がいくつもある。その都度アプローチを変え乗り越えていかなければ熟達者にはなれない。私が知りたかった学習システムはまさにこれだった。人間がどう学び、成熟し、技術が卓越していくのか。どういう段階を経て成長していくのか。興味が尽きなかった。

基本となるものを持っている/迷うと基本に返っている/人生で何かに深く没頭した時期がある/感覚を大事にしている/おかしいと気づくのが早い/自然であろうとしている/自分がやっていることと距離を取る態度を身につけている/専門外の分野から学んだ経験がある……。

 

 <目次>

まえがき

序 熟達の道を歩むとは

第1段階 遊―不規則さを身につける

第2段階 型―無意識にできるようになる

第3段階 観―部分、関係、構造がわかる

第4段階 心―中心をつかみ自在になる

第5段階 空―我を忘れる

あとがき

 

元陸上選手。1978年広島県生まれ。スプリント種目の世界大会で日本人として初のメダル獲得者。男子400メートルハードルの日本記録保持者(2023年6月現在)。現在は執筆活動、身体に関わるプロジェクトを行う。Deportare Partners代表

限りなくブラックに近いグレー。

事実は事実として把握しておかないといけない。

失踪した子どもの骨がなぜ女のところから発見されたのか。

小4男児が自宅を出たまま姿を消した。時効目前の15年後に子供の骨を持ち運んでいた女が殺人容疑で逮捕された。しかし女は苛烈な取り調べにも沈黙を貫いた。判決においては無罪だった。

人間の記憶は曖昧なものだ。記憶はかき消されるほか、別のモノにさえ上塗りされて塗り替えられものだ。

ページをめくる手が止まらなかった。

過去の事件については、関係者たちだけの証言では問題を解決するのはとても簡単ではない。

この世では、罪が問えない。あの世でしか償えないものなのか。また、真実は、全体を眺めていた●のみぞ知るものなのか!

 

 <目次>

プロローグ

第一章 骨

第二章 沈黙

第三章 少女

第四章 目撃者

第五章 真相

エピローグ

 

1951年東京都生まれ。一橋大学法学部卒。東京大学大学院人文科学研究科修了。専門は比較文学、アメリカ文学。法政大学国際文化学部教授を長年務め、現在は名誉教授。2012年『クリーピー』で第15回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞し、作家として本格デビュー。