著者は、「副作用のある薬に頼るより、ラーメンを美味しく食べて栄養をつけるほうが、結果として元気に長生きできる」と語る。
不足しがちな たんぱく質・脂質・カロリーをしっかり摂ることが、免疫力・血管のしなやかさ・活動のエネルギーを支える。病気になりにくい体は、食事によって内側からつくられるという。
また、健康診断の基準値は「大勢の平均」であり、画一的な目安に自分を合わせる必要はない。多少数値が外れていても、日々の生活の質が保たれ、自分の体がどう感じているかのほうが大切だと指摘する。
現代の日本人にとって本当に怖いのは、摂りすぎではなく「節制しすぎ」による低栄養だという。
過度な食事制限や粗食は、筋肉量の低下やフレイルを招き、心身を弱らせてしまう。
■ラーメンとの付き合い方(著者からのアドバイス)
・脂肪燃焼やたんぱく質の合成が高まる 昼に食べるのが原則。
・ラーメン単体でなく、チャーシュー・卵・野菜などのトッピング、チャーハンや餃子などのサイドメニューを加えると、栄養が補え、糖質の吸収もゆるやかになる。
・食後に歩くことで、インスリンの代わりに血糖値の上昇を抑えられる。
■「美味しさ」と「生きる力」
人生100年時代、ただ長く生きるだけでは意味がない。
ラーメンには、チャーシュー、メンマ、キクラゲ、卵、野菜、もやし、脂、スープ…と多様な食材があり、五感を刺激しながら楽しめる。
美味しいと思える幸福感は、何にも替えがたい。
食べることは楽しい行為であり、どう生きるかは自分で決めるもの。
人はいつか必ず死ぬ。だからこそ、好きなものを我慢し続け、健康診断の数値だけを気にして縮こまって生きる100年より、
美味しいものを笑顔で食べ、頭も体も心も元気に動き続ける人生のほうが価値があると、著者は強調する。
罪悪感はコルチゾールを増やし、老化を早める。ストレスこそ体を弱らせる最大の敵だ。
ラーメンに限らず、「適度な我慢」はむしろ健康を損なうことがある。
ぼく自身も、著者のこの考え方に深く共感した。
■目次
はじめに
人気ラーメンスタイル別 栄養成分比較表
第1章 「ラーメン=不健康」の常識を疑う
第2章 「減塩・減脂」信仰のワナ―最新エビデンスで見る塩分・脂質の事実
第3章 糖質制限ブームの落とし穴
第4章 美味しさの神経科学―なぜラーメンは私たちの脳と心を満たすのか
第5章 和田秀樹流「罪悪感ゼロ」ラーメン実践ガイド
おわりに
参考文献
■著者紹介
和田秀樹さん
精神科医
1960年大阪府生まれ。東京大学医学部卒業。
東大病院精神神経科助手、米国メニンガー精神医学校国際フェローなどを経て、現在は和田秀樹こころと体のクリニック院長。老年精神科医として30年以上高齢者医療に従事。
