石原家を見ていて感じたのは、親を思う子の気持ちも、子を思う親の気持ちも、立場は違っても根っこは同じなのだということだった。
どんな親でも、子どもが成人し大きくなっても、たとえ還暦を迎えても、いつまでも悩み、心配し続ける。
一方で子どもは、かつての親の晴れ姿や輝く栄光を知っていても、やがて衰えゆく姿を受け止め、最後には死をも受け入れざるを得ない。その心の準備を、少しずつしていくのだと思った。
偉大な父・石原慎太郎さん、奔放な夫を支え続けた母・典子さん、そして4人の息子たち―伸晃さん、良純さん、宏高さん、延啓さん。
それぞれの立場から振り返られるエピソードは、彼らにしか語れない心震えるものばかりだった。
わずか1ヶ月違いで亡くなった両親。大俳優であり叔父の石原裕次郎さん。
華やかな一家でありながら、家族の絆の強さが随所に感じられた。
母、父、叔父、家、海、お正月、教育、仕事、結婚、介護、相続。
テーマは多岐にわたるのに、よくぞこの11章にまとめられたものだと素直に思った。
同じ家族でも、立場によって見える景色が違う。異なる意見もあれば、重なる世界観もある。その対比が読んでいてとても面白かった。
目次
序
1 母 典子に寄せて
2 父 慎太郎が逝った日
3 叔父 裕次郎の思い出
4 家
5 海
6 お正月
7 教育
8 仕事
9 結婚
10 介護
11 相続
執筆を終えて
