チョコレート・ピース | 朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

読書とは――著者や主人公、偉人、歴史、そして自分自身との、非日常の中で交わす対話。
出会えた著者を応援し、
本の楽しさ・面白さ・大切さを伝えていきたい。
一冊とのご縁が、人生を照らす光になる。
そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。

 

涙腺がゆるくなってきた。青山美智子さんらしい軽やかな筆致で、物語は心地よいテンポのまま進んでいく。

ピースがぴたりとはまったり、うまく合わなかったり、喜びや後悔を行き来しながら物語がつながっていく。

甘くて、ほろ苦くて、儚くて、そして心温まる恋も描かれる。

家族や友人、恋人同士のような二つの視点が交互に現れ、前半と後半の12話が対になっている構成に気づいてからは、面白さが一段と増し、思わずすぐに読み返してしまった。

登場人物同士のつながりを確かめながら読む時間が楽しかった。

青春時代の自分を思い返して「これはあるなあ」と感じたり、30代のころの気持ちがよみがえったり、今の自分にも響く部分があったりと、共感しながら読み進めることができた。

これもまた、青山さんの良作のひとつだと思う。

 

83ページより

「どうしようもなく出会って、どうしようもなく好きになって、どうしようもなく別れてしまった。」

 

<目次>

BOX1

BOX2

あとがきに代えて エッセイ「ふたつのチョコレート」

 

著者紹介

青山美智子さん。1970年生まれ、愛知県出身。大学卒業後、シドニーの日系新聞社で記者として勤務。帰国後は出版社で雑誌編集者を経て執筆活動へ。

デビュー作『木曜日にはココアを』で第1回宮崎本大賞を受賞。『猫のお告げは樹の下で』で第13回天竜文学賞を受賞。

『お探し物は図書室まで』は米TIME誌「2023年の必読書100冊」に唯一の日本人作家として選出されるなど、著書多数。