京都の人にとっては、先の大戦とは、第二次世界大戦ではなく「応仁の乱」を指すという。
この応仁の乱は、身分や土地のあり方など、それまでの社会から変わり新しく戦国時代を迎えるきっかけとなった戦でした。
10年以上もだらだらと続いていて、東西両軍に分かれていても、勝敗ははっきりとしていません。
例えば、足利義政の妻、日野富子は悪女として語られます。実際のところはどうであったのでしょうか。
歴史は、残された古文書などの資料から分かってきます。
勝者が作った歴史ではなく、中間的な立場や敗者側で書かれた資料があれば客観視しやすいと思われます。
一つ応仁の乱から、歴史を学ぶ楽しさの一端を知りました。
<目次>
一章 大乱前夜
二章 燃え上がる都
三章 勝者なき戦い
四章 そして戦国へ
応仁の乱について
小前亮
1976年、島根県生まれ。東京大学大学院修了。専攻は中央アジア・イスラーム史。2005年に歴史小説『李世民』(講談社)でデビュー
斎賀時人
兵庫県出身。嵯峨美術短期大学非常勤講師。フリーランスのイラストレーターとして活動。書籍の装画を中心にCD、広告、ゲーム等のアートワークを手掛けている