「文化がいくら発展しても、人間から攻撃的な性質を取り除くことは難しい」
人間関係がぎくしゃくして重苦しい雰囲気のなかで不和やもめごとが多い、心身の不調で悩んでいる人がいる、沈滞ムードで活気がなくなり落ち込んでやる気を失っている、疲弊してエネルギーが枯渇している、こんなような雰囲気のところでは、けっして働きたくない。仕事や生活を続けることが困難となって、心身が疲弊して不調をきたす方が増えてきています。
その原因の一つには、以下のような「職場を腐らせる人たち」がいることです。
根性論を持ち込む人、過大なノルマを押し付ける人、あれこれ何でもケチをつける人、他人のせいにする人、不和の種をまく人、陰であることないことを言って足を引っ張る人、言われたことしかしない人。完璧主義で細かい人、八つ当たりする人、相手を見下す人、相手によって態度を変える人、他人の秘密を勝手に暴露する人、その場にいない人の悪口を言う人、ストーカーする人等々……。
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長年にわたる臨床経験から痛感するのは、職場を腐らせる人が一人でもいると、その影響が職場全体に広がることである。腐ったミカンが箱に一つでも入っていると、他のミカンも腐っていくのと同じ現象だ。
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早めに気づいて対処する必要はあるのだが、職場を腐らせる人は攻撃的な意図を必ずしも丸出しにせず、時には攻撃の気配さえ押し殺して巧妙に仕掛けてくるためなかなか気づけない。
それを防ぐには、目の前のあの人が職場を腐らせる人だと気づくことが必要だ。気づかないでいると、秘めている悪意によって取り返しがつかなくなるので、その正体に一刻も早く気づいて、自分の身を守れるようになることを願いつつ執筆した。
職場にいる職場を腐らせる厄介者。
精神科医が豊富な臨床事例をもとして彼らが何を考えているかどんな行動をするのかその対処法を教示しています。活用しないほうがよいのですが、万一の場合のために自分を守るために知っておくべきだと思います
158P 職場を腐らせる人に対処するうえで大切なことは、まずはその人がいることに気づくことだ。
175P ターゲットにされないためになにをすべきか
1 部分交渉をする、一部を断る。
そこまでの数字はムリですが、ここまでならやれます、ひとりでは無理ですが誰か手伝ってくれるのならやってみますなど。言いなりにならない。ちょっと面倒くさい奴になる
2 意地悪な見方で真意を探ってみる
裏にどんな思惑が隠れているのか問い続ける
3 できるだけ避ける
表面上は礼儀正しくして出来るだけ話さない、私生活の話をしてはいけない、都合のよい解釈したり脚色したりして言いふらしかねない。逃げるが勝ち。辞める決断も必要。
4 ときにはやり返すことも必要
やり返せることを見せつけることが必要。嫌われてもよい覚悟で職場の仲間の見ているまえでユーモアのセンスを発揮して黙らせる手法がある。
<目次>
はじめに
第1章 職場を腐らせる人たち(根性論を持ち込む上司、過大なノルマを部下に押しつける上司、言われたことしかしない若手社員 ほか)
第2章 なぜ職場を腐らせる人は変わらないのか(たいてい自己保身がからんでいる、根底に喪失不安が潜んでいる、合理的思考ではなく感情に突き動かされている ほか)
第3章 腐る職場でどう生きるか(まず気づく、見きわめる―自己保身か、悪意か、病気か、ターゲットにされやすいのは弱くておとなしい人 ほか)
おわりに
参考文献
精神科医。広島県生まれ。大阪大学医学部卒業。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。京都大学博士(人間・環境学)。フランス政府給費留学生としてパリ第8大学精神分析学部でラカン派の精神分析を学ぶ。DEA(専門研究課程修了証書)取得。2003年度~2016年度、京都大学非常勤講師。臨床経験にもとづいて、犯罪心理や心の病の構造を分析
著書に「他人を攻撃せずにはいられない人」など。
