優しい日本人が気づかない残酷な世界の本音川口マーン惠美 福井義高 ワニブックス(2024/01) | 朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

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読書は、例えば著者、主人公、偉人、歴史、自分等との、非日常の中での対話だ。

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陸続きのヨーロッパの国々と、海が国境として存在する我が島国と比べると、危機意識や立ち位置が違うのは当然ではあるのだが。

難民・移民で苦しむ欧州、ウクライナ・ロシア戦争、ハマスのパレスチナ奇襲、日本人が気づかない残酷な世界の真実を川口さんと福井さんの二人の対談形式から赤裸々に伝えてくれていました。

堀井義高氏「時局に関する雑談に終わることなく、その歴史的背景までさまのぼって、大きな流れをつまみ、自ら判断する上で有用な情報を提供するように努めた。人間社会は単純な善と悪あるいは敵と味方という図式で割り切れない、当事者の意図とは全く違った結果が生じるのが世の常と理解してほしい」

川口マーン惠美氏「世界は物騒になった。激動の時代を生きている。すべきことは、大きな声のニュースを信じない、隣の芝の青さに惑わされない、自分の頭で考えることだ。」

中東や欧州の情勢を知り彼らの歴史から学び対岸の火事ではないことを理解する。日本ならばどうするか!どのような方向性を持つか!など考えるべきだと思います。

 

 <目次>

はじめに 福井義高

序章 日本人はヨーロッパの勢力図を何も知らない

第1章 民族「追放」で完成した国民国家

第2章 ベルリンの壁崩壊とメルケル東独時代の謎

第3章 封印された中東と欧州の危ない関係

第4章 ソ連化するドイツで急接近する「極右」と「極左」

第5章 ドイツを蝕む巨大環境NGOと国際会議

第6章 国家崩壊はイデオロギーよりも「移民・難民」

終章 日本は、嫌われても幸せなスイスとハンガリーを見習え

おわりに 川口マーン惠美

 

川口マーン惠美

日本大学芸術学部音楽学科卒業。1985年、ドイツのシュトゥットガルト国立音楽大学大学院ピアノ科卒業。ライプツィヒ在住。1990年、処女作『フセイン独裁下のイラクで暮らして』(草思社)。『ドイツの脱原発がよくわかる本』(草思社)が、2016年、第36回エネルギーフォーラム賞の普及啓発賞、2018年、『復興の日本人論』(グッドブックス)が同賞特別賞を受賞

福井義高

青山学院大学大学院国際マネジメント研究科教授。1962年、京都市生まれ。1985年、東京大学法学部卒業、1998年、カーネギーメロン大学大学院博士課程修了(Ph.D.)。日本国有鉄道、東日本旅客鉄道株式会社、東北大学大学院経済学研究科を経て、現職。CFA。専門は会計情報・制度の経済分析

 

【No1575】優しい日本人が気づかない残酷な世界の本音 移民・難民で苦しむ欧州から、宇露戦争、ハマス奇襲まで 川口マーン惠美 福井義高 ワニブックス(2024/01)