香水や香りを創る調香師さん本です。
香料及び香料の原料となる植物から、嗅覚とにおいが心身に与える影響まで香りにまつわる内容についてわかりやすく伝えてくれ香りの魅力と香りの大いなるパワーに気づかされました。
五感で感じることは大事です。
特に臭覚は呼吸をするように当たり前ですが、あの日、あの時、あの場所での思い出として記憶に残る大切な機能だと思います。
文字の使いかたがうまい!だから目に浮かぶように香りがあたまのなかに入ってきました。生活を彩り人生をより豊かにするために、気持ちに余裕を持ちながら街に出て行動しながら季節感のある各種の香りを嗅いで生きていきたい。
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私たちの身の回りには、実に多くの香りが溢れている。普段あまり意識していないかもしれないが、一日の暮らしは朝起きてから夜寝るまで、たくさんの日用品や食品の香りで彩られている。一歩外に出れば、季節の廻りに合わせて咲く花々、やわらかな春の陽に照らされて薫る新緑の木々、小雨の朝に感じる大気のにおい、秋の涼やかな乾いた風の香りが、ふっと感じられるだろう。
ときには歩みを緩めて、そこに漂うにおいをゆっくりと嗅いでいただきたい。フレグランスやフレーバーから、自然から発せられる信号をキャッチすることで、香りの世界は次々と広がっていく。それは、私たちの生活や感性をより豊かにしてくれるはずです。
◎25P 免疫力を高め、病気を予防
森林浴を行い樹木の下を歩くと、副交感神経が優位になり、ストレスホルモンが減少してリラックス状態に導かれ、血圧や心拍数が安定する。また、ナチュラル・キラー細胞(NK細胞)が活性化するという、ナチュラル・キラー細胞とは、リンパ球の一種で、身体の中でウイルスに感染した細胞や一部のがん細胞を認識して攻撃してくれる細胞のことである。
森林浴を体験してみると、フィトンチッドの恩恵だけでなく、木々の緑、花の色、虫や鳥の声、肌に当たる風の心地よさなど、まだに五感で感じるものだということが良く理解できる。動物の本能のようなものが呼び覚まされるような感覚である。
普段の生活に、習慣として森林浴を取り入れることで、心身とともに良い循環をつくることができれば有意義である。森林で深呼吸して、自然の恵みをゆっくりと感じていただきたい。
<目次>
はじめに
第1章 目には見えない香りのチカラ
第2章 香りが脳と心に届けるもの
第3章 調香師が創る香りの世界
第4章 人々を魅了する香水
第5章 世界は香りの素材に満ちている
第6章 商品としての香り
第7章 香りの旅に出かけよう
おわりに
調香師。フランスの香料の専門学校ISIPCAのパフューマリーコースを卒業後、高砂香料工業株式会社にて、23年間調香師として主にパーソナルケア製品の香り創りに携わる。そののちに、同フレグランス研究所の管理者を務め、2023年3月に同社を退社。現在は株式会社日本香堂にて、ホームフレグランス製品・パーソナルケア製品の香り開発・調香をおこなう
【No1544】香りのチカラ 調香師が知っている、においと人の深いつながり 平野奈緒美 笠間書院(2023/12)
